ord minamiが問いかける音と情景

Review

文: DIGLE編集部  編:Kou Ishimaru 

BIG UP! ユーザーの中から、今聴きたいアーティストをピックアップ!今回はord minamiをご紹介します。

あなたが広げる世界を

デバイスの進化、配信サービスの変化、SNSの普及などにより、音楽という存在は、私たちの生活へとより身近なものになった。
聞きたいときに聞きたいものを聞けること、まだ知らない音楽と出会うこと、それらを当たり前として受け入れて、人々は日々を送っている。
しかし、その中で鈍くなってしまう側面もあるはずだ。
たとえば、ひとつの音楽と密に向き合い、その世界を深く想像する時間。1人のアーティストと出会い、その美学を探求する時間。
ord minamiは、シングル『MUFASA』によって、そんなシーンへと一石を投じようとしている。

“想像するChill”の体感、というコンセプトをもって制作されたこの『MUFASA』。
ただ一つ、Africanという抽象的なテーマを設け、その細かいディテールへ想いを巡らせる過程は全て聞き手へと委ねているという。
ローファイサウンドの心地よさとともに繰り返される民族的なフレーズ、人間の掛け声か動物の鳴き声か、分からずとも本能を刺激する音など、随所に散りばめられた要素を感じつつ、その先を描くのはそれぞれのリスナーだ。

あなたが頭に浮かべる景色は昼なのか夜なのか、林なのか川なのか、一人なのか大勢なのか……ord minamiが私たちへ投げ掛ける音楽に浸って、それぞれの世界へ向き合う時間の贅沢さを思い出そう。

ord minami

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