ドイツでナイトクラブやライブ・イベント会場を「文化施設」として再認定することが可決され、税制上の優遇措置など国の基準によって保護されることとなった。
これまでドイツでは、ナイトクラブは風俗店やカジノなどと同様の「娯楽施設」として分類されていた。そのため、クラブオーナーや支持者による委員会「Clubcommission」はクラブやライブハウスを文化施設として再区分し、オペラや劇場などと同じ法的区分にするよう主張。15ヶ月間以上にわたって問題解決のためのキャンペーンを行ってきた。
特にクラブのメッカとしても有名なベルリンでは、住民からの騒音クレームや市街地の高級化によって、過去10年間で100軒を超えるクラブが閉店。家の賃料や土地代などが上昇し、古くから住んでいた人や音楽関連の施設が居住環境の劣る場所へ移動しなければならなくなってしまうような、ジェントリフィケーションの問題も発生していた。クラブが文化施設としての地位を獲得したことにより、国の基準によって税制上の優遇措置などの保護されることとなるほか、営業エリアが広くなることも決まっている。ナイトクラブやイベント会場が街のアイデンティティを形成する、生活に不可欠なものだという認識が今後も高まっていくだろう。
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1997年生まれ。チェコ語が少し喋れます。
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