アツキタケトモのセレクトポイント:
コロナ前最後に観たライブがBon Iverの来日公演でした。派手な演出はなく、ただ歌と演奏だけで圧倒してしまう音楽のパワーに心を揺さぶられ続けた2時間でした。Bon Iverの音楽を聴いていると、心が解放されるような感じがあります。とにかく風通しが良いです。アツキタケトモのセレクトポイント:
高校の時にこの曲が入ったJames Blakeの1stを聴いてから、僕の中で打ち込みや編曲の概念が覆されたようなところがあります。そこまでは人力だとどうしても生まれてしまうズレ(=グルーヴ)に対して、正確無比さを求めていたのが打ち込みという制作手法だと思っていました。しかし、あえて打ち込みでビートを意図的にズラすことで、有機的なアプローチと無機質さが同居する新たな音楽世界をJames Blakeが提示した気がしていて、そこから僕は10年近くそれを自分なりに解釈して、どう昇華するか、試行錯誤し続けて来ました。アツキタケトモのセレクトポイント:
悲しみや孤独は可視化できるものではありません。誰しもが抱いたことのある共通の意識のはずなのに、そこに実体はなく、人それぞれ感じ方の度合いもきっと違う。そういった目に見えなくとも人々が共通して抱いているものを、音や歌詞で的確に表現して拾い上げることが、ポップスの使命だと僕は思っています。その点において宇多田さんは圧倒的なセンスの持ち主で、この曲はまさに「ブルー」をそのまま音楽にしたような楽曲です。アツキタケトモのセレクトポイント:
僕の『不純』という曲のアレンジはかなりこの曲からの影響が大きいです。過剰に加工されたボーカル・エフェクトや、エクスペリメンタルなトラックに感傷的な歌詞とメロディが乗るというアツキタケトモのスタイル自体がこの曲からの影響と言えるかもしれません。リリース当時から何回聴いたか思い出せないほど聴いていますが、未だにその完成度に圧倒される楽曲です。アツキタケトモのセレクトポイント:
去年コロナ禍において、音楽的な「新しさ」みたいなものにあまりに関心が持てない時期が長くありました。そんなときにシンプルなこの曲は自然と心に沁みてきました。結局、傷ついた時や、何かにうちひしがれそうなときに寄り添ってくれるのは、こういう歌なのだと改めて思わせてくれた大事な一曲です。アツキタケトモ Profile
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音楽はお酒のおつまみ。
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