デビューアルバム『Femm-Isation』が全米ビルボードチャート「World Albums」でTOP10入り、フィメール・ラップ・シーンの新時代を切り拓いてきたマネキン・ラップデュオ、FEMM。そんなFEMMの新曲「Sugar Rush」のMVがYouTubeにて公開された。
今作の「Sugar Rush」(甘い物を食べた時のような多幸感・糖分を多量に摂取した子供は興奮し騒ぐという迷信)はタイトル通り、恋という甘い蜜に囚われ理性を失っていくという過剰に甘いトラックが危ういラブソング。機械仕掛けのFEMMが歌うことで、よりメランコリックな世界観に仕上がっている。
監督を務めたのは、無名(ウーミン)やWORLD ORDERのメンバーとしても活躍し、Missy Elliott、Marquese Scottなど世界的なアーティストともコラボレーションしてきたダンサー、そして、コレオグラファーでありながら、2019年には<GINZA SHORT FILM CONTEST>で『Splendor』が優秀作品賞を獲得するなど映像作家としても活躍する野口量と、Splendorではカメラマンと編集を担った盟友、山田修平(HANABI)。また、野口の他に、伊豆牧子と碓井菜央がコレオグラファーを担当。一輪車ならではの滑らかで速度のある水平的な動きと、「MIRACLE」だからこそ成し得た高い精度での制止や回転を、ただのバックダンサー的な扱いではなく、FEMMと一体化させた一連の映像装置として見事にコントロールし、総合芸術として昇華させている。
彼女たちは作品の中で「人と機械」、「バーチャルと現実」、「国境」、「言語」などのあらゆるボーダーを溶かすための “まだこの世界にはなかった世界” を目指す。その理想へのアプローチの一端に、是非触れてみてほしい。
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98年生まれで、日芸在学で制作を学んでます!ダンスと音楽が好きです!
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