文: Kou Ishimaru 編:Kou Ishimaru
Vo/Gtマサ、Vo/key田中タリラ、Cho/映像クリエイターYunoの3人組バンド・Dannie Mayが、“生まれてから死ぬまでの流れ”や“季節の循環”を説明する“五行思想”をテーマにしたコンセプトEP『五行』をリリース。ストリーミングで単曲ずつ聴かれやすい現代に、敢えて複数曲を通して1つのコンセプトを表現した挑戦的なEPとなっています。その1stトラックである「玄ノ歌」は、EPのスタートダッシュを切るリズミカルなアップテンポナンバー。「許された者だけでこの世は出来ているのかな」「流れゆく世の中を乗りこなすのも悪くない」などストレートなフレーズを連発し、世の中をなんとか生きてゆこうとする強い意志を表明した1曲です。
“HYPER SOULFUL GIRLS”を標榜し、ブルースハープやギターを取り込んだロックサウンドを、トラップビートの上で昇華したスタイルが注目を集める、MOMIJIとKAHORIによる2人組ユニット、Wang Dang Doodleが新曲「Magic Chocolate Cake」をリリース。アートワークを一見してわかるように、今作はサイケデリックなカラーが魅力のオルタナティブ・トラップ。幻想的な空気を演出するコーラスのレイヤー、ザラついた質感のギター、左右から鳴る鐘のような音色など、バリエーション豊かなサウンドが絶え間なく溢れ出し、耳を刺激してくれる楽曲となっています。
1995年に結成、東京を拠点に活動するドリームポップ/エクスペリメンタルフォーク/スロウコアバンド、pervencheが8月8日にリリースする2ndアルバム『quite small happiness』の収録曲「belong」。The Velvet Undergroundら、実験的なフォーク・ロックバンドからの影響を脈々と受け継ぐ同バンドの最新作は、80年代後期〜90年代の空気を多分に含んだインディロック曲。ヴェルヴェッツ流のソフトで詩的な歌唱を継承しつつ、そのスタイルをドリーミィな音響の中で表現する様は、Yo La Tengoも彷彿とさせます。楽曲全体を通して常に一定のテンションをキープしているため、ちょっとした音の揺らぎを堪能できる。一日の終わりに流して、静かな音像に耳を澄ませたまま眠りにつきたくなります。
立花龍(ex.或る感覚)率いるバンドBurgundyが、8月24日にリリースする待望の1stフルアルバムより先行シングル「night rainbow」を配信。残響を消したデッドな音像のリズム隊と、それに相反するリバーヴィなギターの組み合わせが心地よい1曲。溶けるようなサウンドをバックに、息遣いまで聴こえる繊細なボーカルトラックが、聴く人を深い夜へ誘ってくれます。毎週先行シングルをリリースしていくとのことなので、今後配信される他の楽曲にも注目です。
滋賀県出身のシンガーソングライター/トラックメイカーかふによるプロジェクト・Umibare.が3rdシングル「冀望」をリリース。コーラス部分の「消えたい夜に消えれない僕は 生きて幸せになりたい欲張り」という一節が象徴するように、かふ自身が本音から綴った歌詞が印象的な1曲。ギターの透き通ったアルペジオと808のトラップビートによる最大限シンプルで感傷的なトラックが、リリックをよりストレートに届けてくれます。若い世代を中心に、共感の輪が広がっていくことが期待できる作品です。
その他、注目のリリースにはsankara、re:lapse、花譜などがラインナップされています。
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