vvind & PCILLが突き詰める、インスピレーションのその先

Review
BIG UP! ユーザーの中から、今聴きたいアーティストをピックアップ! 今回はvvind & PCILLをご紹介します。

研ぎ澄ませた感受性で

神戸を拠点とするPCILL、大阪を拠点とするビートメイカーのvvind、1996年生まれという共通点を持つふたりが二度目の共作となるシングル「茶毒蛾」をリリースした。

PCILLが今夏、京都・和束の茶畑で過ごし得たインスピレーションを元に制作されたというこの楽曲。vvindによるトラックの中では虫の鳴き声が効果的に取り入れられ、自然の豊かさを伝えると同時に森や野生生物から漂う底知れぬ存在感を強烈に描き出している。
PCILLのラップからは、和束での生活を通して辿り着いた新境地を強く感じられる。都市部での生活では触れられない澄んだ空気の中で行う、自分自身を見つめ直すという作業。暗闇の中で冴える五感に導かれるまま、より深い領域まで踏み込んでいく、その過程が深く濃く刻まれたリリックに仕上がっている。

インスピレーションから受ける刺激と、自らの内面から生まれゆくもの。それらをじっくりと紐解いて作られた、ディープな1曲がここに完成した

vvind

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