メキシコのエモシーンが急成長——2019年から2025年でストリーミング再生がほぼ倍増、新世代アーティストが遺産を受け継ぐ

Music Tech

文: DIGLE編集部  編:Kou Ishimaru 

Spotifyがメキシコにおけるエモ・ポップパンクシーンの急成長データを公開。2019年から2025年でストリーミング再生がほぼ倍増し、PXNDXら地元アーティストが牽引する一方、Blnkoら新世代が遺産を受け継ぎ、新旧融合のシーンが形成されつつある。

Spotifyが、メキシコにおけるエモ・ポップパンクシーンの急成長に関するデータを公開した。2019年から2025年の間にメキシコでのエモとポップパンクのストリーミング再生回数はほぼ倍増し、米国の成長率を上回った。2022年から2026年にかけての月間リスナー数も66%増加している。

このブームを牽引するのは、1996年にメキシコのモンテレイで結成されたPXNDXだ。Spotifyでの月間リスナー数は360万人を超え、2019年から2025年の間に125%増加すると予測されている。2006年のアルバム『Amantes Sunt Amentes』はメキシコで史上最もストリーミング再生されたエモアルバムで、収録曲「Los Malaventurados No Lloran」は同国で最もストリーミング再生されたエモトラックとなっている。Fall Out Boy(フォール・アウト・ボーイ)、Linkin Park(リンキン・パーク)、My Chemical Romance(マイ・ケミカル・ロマンス)といった世界的バンドも人気を誇るが、メキシコでの急成長はPXNDXのような地元アーティストが主導している。

Spotifyメキシコのシニアエディター・ヘラルド・モラは「悲しみや失恋はメキシコ文化に深く根付いており、エモはそれを受け入れる準備のできた土地を見つけた」と分析する。また「エモは、インターネットが当たり前になるずっと前から、メキシコで最初にインターネット上に構築された音楽シーンだった」とも語っており、デジタルコミュニティとの親和性が今日のブームを後押ししているという。

新世代の動きも見逃せない。BlnkocacomixtleSad SaturnoSan VenusMooreloといった次世代のメキシコ人アーティストたちがジャンルに独自の解釈を加えており、現在18歳から24歳のリスナーがメキシコ国内のエモ音楽ストリーミング再生回数の20%を占めている。25歳から34歳の原点世代と新世代が同じ空間で共存する、メキシコならではの新旧融合のシーンが形成されつつある。

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