Chartmetric、世界5市場を比較するレポートを公開——日本の海外展開を分析

Music Tech

文: DIGLE編集部 

Chartmetricが、日本、ブラジル、メキシコ、インド、ナイジェリアを比較した「Global Music Report 2026」を公開。日本は大きな国内需要を持つ一方、海外チャートへの継続的な波及が課題だと分析している。

音楽データ分析プラットフォームのChartmetricは、日本、ブラジル、メキシコ、インド、ナイジェリアの5市場を比較する「Global Music Report 2026」を公開した。各市場のアーティストが海外でどのように到達しているかを、同社の「Superstar」tierやSpotify、YouTubeなどの指標から読み解く内容である。

Chartmetric『Global Music Report 2026』のカバー画像

日本は国内の大きな需要と海外到達の差を分析

レポートでは、日本を大規模でありながら海外展開が始まったばかりの市場のひとつとして位置付ける。2021年に同社のSuperstar tierへ到達した日本のアーティストは1組で、2022年は0組だったとし、その後はペースが加速したと分析している。一方で、国内でのチャート上の存在感を、継続的な海外リスニングへ転換することが課題だという。

Spotifyの地域別Top 50について、2021年以降の日本のアーティストによる国内でのtrack-dayは約8万6,000件だったのに対し、同じ日に海外市場でもチャートインした割合は2.9%とした。これはストリーム数やユニークリスナー数ではなく、1曲が1日、ひとつのチャートに掲載された行を1件として数える同社の集計である。アニメ、テレビ、ゲーム、オンライン上のファンダムが、日本の音楽を海外のストリーミング市場へつなぐ経路として挙げられている。

5市場が異なる形で国際化する状況を可視化

メキシコは比較対象のなかで海外比率が最も高く、複数の輸出ジャンルを育てている市場として紹介される。ブラジルは国内でのSuperstar層を急速に増やす一方、海外のSpotify地域別チャートへの掲載は2021年から2025年にかけて減少した。インドはSuperstar tierの人数を大きく伸ばしたが、海外の聴取は近隣・ディアスポラ市場に集中する傾向が示される。ナイジェリアは、Afrobeatsを軸に複数プラットフォームで海外到達が確認される市場として扱われた。

なお、ChartmetricのSuperstar tierは、16のソーシャル/ストリーミングプラットフォームにまたがるパフォーマンスを加重したChartmetric Artist Scoreなどに基づく区分である。同社は2023年にcareer-stage methodologyを更新しており、2021年から2026年にかけた傾向の比較には注意が必要だと注記している。また、2026年の数値は通年推計ではなく、部分年のスナップショットとして示されている。

INFORMATION

インフォメーション画像

Chartmetric『Global Music Report 2026』

対象市場:日本、ブラジル、メキシコ、インド、ナイジェリア
分析:Chartmetric Artist Scoreに基づくSuperstar tier、Spotify地域別チャート、Spotify Viral、YouTubeなどの指標をもとに各市場の海外到達を比較
注記:2026年値は部分年のスナップショット。Chartmetricは2023年にcareer-stage methodologyを更新しているため、長期比較には注意が必要

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