文: DIGLE編集部
Goldman Sachs Global Investment Researchが、音楽産業の今後10年を見通すレポート「Music in the Air」を公表した。同社は、世界の音楽市場における小売売上高が2025年の1125億ドルから2035年には1981億ドルへ拡大し、2025年から2035年にかけて年平均5.8%で成長すると予測している。録音音楽、音楽出版、ライブ音楽のいずれもが成長を支えるという見立てだ。

録音音楽の権利者収入については、2025年の317億ドルから2035年に561億ドルへ、年平均5.9%の成長を予測する。なかでも有料サブスクリプション型ストリーミングは、2025年の170億ドルから2035年の330億ドルへ年平均7.1%で伸びると見込む。レポートでは、有料利用者数が同期間に8億3700万人から15億2500万人へ増加するとの想定を置いている。
レポートは、生成AIを音楽産業の大きな論点のひとつに位置付けた。生成AIを使った音楽制作サービスやライセンス、新たな収益機会が生まれる一方、権利者への分配の希薄化、無断利用、アーティストの声や肖像の扱いといったリスクも挙げている。
Goldman Sachsの2035年におけるベースシナリオでは、生成AI音楽サービスの想定利用者数を5020万人、権利者に帰属する年間ARPUを66ドルと設定。サブスクリプション型ストリーミング収入に対して33億1600万ドル、10%の上振れ効果を見込む。これはあくまで前提条件に基づく試算であり、弱気・強気のケースでは上振れ幅をそれぞれ3%、20%としている。
同社は、無料・広告付きリスニングの収益化も改善余地が大きいと分析する。広告表示量や機能を異なる水準に設定した有料の「ad-light」プランなどによって、広告収入を高めると同時に、有料プランへの転換を促す可能性を示した。
ストリーミングの価格改定、利用者層に応じた商品設計、広告技術の向上、そしてアーティストがファンと直接つながるD2Cの広がり。レポートは、再生回数の成長だけではなく、価格、流通、発見、消費者との関係性をどう収益化するかが、音楽産業の次の10年を左右すると整理している。
INFORMATION
![]()
Goldman Sachs Global Investment Research「Music in the Air: 10 Years on」
公開日:2026年10月15日
発表元:Goldman Sachs Global Investment Research
- 世界の音楽市場は2025年の1125億ドルから2035年に1981億ドルへ拡大する見通し
- 録音音楽の権利者収入は2025年の317億ドルから2035年に561億ドルへ、年平均5.9%で成長すると予測
- 有料サブスクリプション型ストリーミング収入は2025年の170億ドルから2035年の330億ドルへ、年平均7.1%で成長すると予測
- 生成AI音楽のベースシナリオでは、2035年にサブスクリプション型ストリーミング収入へ10%の上振れ効果を試算
TAG;
編集部のおすすめ Recommend
Music Tech
DIGLE編集部
Music Tech
DIGLE編集部
News
DIGLE編集部
Music Tech
DIGLE編集部
Music Tech
DIGLE編集部
POPULAR
人気記事