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文: 保坂隆純 写:井出眞諭 編:黒田隆太朗
札幌発のシンガー・ソングライター、Furui Rihoが新曲「I’m free」を7月29日にリリースした。その力強い歌声とラップ的要素も感じせる今日的なフロウ、そしてアーバンなトラックでシーンにて急速的に認知を拡大させているFurui Riho。昨年発表のシングル「Rebirth」では過去の自分との決別を赤裸々に綴り多くの共感を呼んだ。今回のインタビューでは「I’m free」の制作背景、そして今も地元・札幌に拠点を置く彼女の活動スタイルに迫る。
―東京に来ること自体、恐らく久しぶりですよね。
3月末以来なので、4ヵ月ぶりくらいですね。前回の時は東京でのライブが中止になって、急遽配信ライブを行いました。
―このコロナ禍の中、どのようにお過ごしでしょうか。
色々なことをやっているのですが、ひとつは映像編集ですね。「(Adobe)Premiere Pro」を購入して、自分の過去のMVを再編集してみたり、いちから勉強しています。あとは単純にゲームをして過ごしたりしています(笑)。
―動画編集に手を出したのはなぜなのでしょう?
元々興味はあったんですけど、中々時間を取ることができなかったんです。それでこのような状況になったので、この機会にやってみようと。今回の新曲「I’m free」リリースに際して、SNSに上げた短い動画は自分で作りました。映像を切り取ったり文字を入れたり、まだ初歩的なことしかできてないんですけど。
―音源制作はいかがですか?
正直言って、全然曲作りはできていないです……(笑)。やっぱり外に出ていないと、新しい考えや情報も中々入ってこなくて、創作意欲が湧かないというか。最近のSNSに漂う雰囲気も少し苦手で、そういうところからも離れていましたし。だからこそ、音楽とは全く別物である映像編集に手を出してみたのかもしれません。
―では、新曲「I’m free」はだいぶ前から温めていた曲なのでしょうか。
アイディアは3月くらいからあって。それを数ヵ月に渡って詰めていったという感じですね。
―「I’m free」は“着飾らずそのままが美しい”というメッセージが核となっていますが、そういったテーマ、コンセプトが生まれるにあたって、何かきっかけとなる出来事などはあったのでしょうか。
昨年発表した「Rebirth」を書いた時、自分の中で新しい一歩を踏み出そうっていう想いが確立したんですけど、それまでの私は“誰かに気に入られたい”とか、自分の嘘をついてでも他人に良く見られたいっていうマインドに支配されていて。知らず知らずのうちにフラストレーションが溜まってきて、爆発してしまったんです。その時芽生えた“自分らしくいたい”、“このままでいいじゃないか”っていう気持ちが「I’m free」の核になっています。
―ある意味「Rebirth」とも地続きの作品というか。
そうですね。私のソロ活動において、「Rebirth」という曲はとても大きな転機になった曲で。その前と後では全く精神状態が変わって、新しい考えや気持ちが次々と湧いてきたんです。
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