文: DIGLE編集部 編:Kou Ishimaru
感情は水のようだ。絶えず流れ続け、すくうことはできても掴むことができない。茨城県を拠点に活動する
CUBは、流れゆく感情をメロディーに変え、作品へと昇華するユニットである。
2017年、フェスやレコードショップ、ライブハウスでの出会いをきっかけに結成。サウンドを突き詰めるだけに飽き足らず、VJも導入し立体的なクリエイティブを生み出している。
“エレクトロユニット”と聞くと、ビビットなネオンライトのように人工的な輝きを想像する人もいるかもしれないが、彼らの持つ煌めきは自然に瞬く星のようだ。強烈に刺激を与えるのではなく、そっとリスナーの感情や人生に寄り添っていく。さらには、そのサウンドをメレンゲ菓子のようなSaoriの声が乗りこなすのである。だからこそ彼らの音楽は押しつけがましくなく、取りこぼしてしまいそうな感情を優しく掬い上げてくれるのだろう。
先日配信が開始された「Move On」は、“信念をもとに自分の手で運命を切り開く孤独”がテーマの1曲。ヴェイパーウェイヴ的なアプローチは彼らの新たな一面を魅せ、表現の幅にうっとりさせられる。身をゆだねるように聴きたいナンバーだ。
CUB
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