コスプレイヤーもアーティストも、みんな役者?MONICOが「世界観」を大事にする理由 |Music DNA#011

それぞれの音楽ライフを掘り下げるインタビュー企画『Music DNA』。11回目の今回はコスプレ・アニメ・音楽など様々なジャンルの枠を越えるハイブリッドガール、MONICO。「完成度の高い曲を聴くと、感動して元気がでるんです!」と、目を輝かせながら音楽への想いを語る彼女は、ソロプロジェクトとしての実績を重ねつつ、今年の7月には謎のアーティスト集団禁断の多数決に加入。活動の場をさらに広げる彼女が目指す場所とは?

音楽を好きになることは恥ずかしい?アニメとギターとの出会い

ー初めて買ったCDを覚えていますか?

アニメ『とっとこハム太郎』で使われていたオープニングテーマ「ハム太郎とっとこうた」です。小学生の頃すごく気に入っていて、よく家でメロディーを口ずさんでいました。私には兄がいるのですが、兄はこの曲をダサいと感じていたようで、笑われたんですよ。それが原因で「音楽が好きなことって、恥ずかしいことなのかな」というように感じてしまって。あまり音楽に入り込めない時期でしたね。

その後、大塚愛が学校で大流行して、「大塚愛は聴いてもダサくないんだ」と思って聴き始めたらいつの間にかアルバムをお年玉で買うほど好きになっていましたね。1番好きな曲は「Cherish」。大塚愛は元気なイメージがあるかもしれませんが、この曲はエモいんです。すごく感情がこもっているところが気に入っています。

ーそれから音楽との関わり方に変化はありましたか?

中学生になると、アニメ『涼宮ハルヒの憂鬱』が私の周りで爆発的に流行していました。アニメの中で主人公のバンドが文化祭で演奏するシーンがあるのですが、そのシーンを観て「音楽って自分でできるんだ」と驚いたのを覚えています。

また、同じタイミングで高校生の兄が軽音楽部に入ったので、文化祭に演奏を観にいくことになったんです。ギターとしてチャットモンチーのコピーバンドをやっている兄を見て、近しい存在の人が実際に音楽をやっていることに感動しましたね。その後完全に兄に影響されてしまって、私もギターをはじめました。

ーMONICOさんもバンドを始めたんですか?

そうなんです。私も高校に入ってからは軽音楽部でコピーバンドを組んでいました。チャットモンチーのコピーバンドで、担当はギターボーカル。ステージに立って人前で歌うことは初めてでした。

最初は緊張して、歌うときにもじもじしたり、下を向いてしまったりしていたのですが、ライブを経験していくうちに自信がついて堂々と歌えるようになっていって、「ステージに立って、お客さんに向かって歌うことは楽しい!」と思えるようになりました。そのときの喜びは今の活動と繋がっていますね。

ー高校では周囲からどのような影響を受けましたか?

周りには音楽好きがたくさんいて、それぞれが好きなバンドのCDを持っていたので頻繁に貸し借りしていました。そのおかげで凛として時雨ASIAN KUNG-FU GENERATION9mm Parabellum Bulletとか、それまで聴いたことがなかったバンドにたくさん出会えました。

ー印象に残っている曲はありますか?

バンドでコピーするために聴いていたGO!GO!7188の「とかげ3号」です。メジャーな曲というわけではなく、歌詞の意味もよく理解できていなかったのですが、歌っていて楽しかったのを覚えています。

他にはアイドルやアニメが好きだったので、AKB48の曲やアニソンをバンドで演奏するというチャレンジもしていました。

クリエイティブに関わる人は全員、役者。

ーコスプレイヤーとしても人気を集めているMONICOさんですが、コスプレをはじめたのはいつからですか?

高校を卒業してからです。きっかけはネットでコスプレイヤーの写真を見たことですね。「自分と同世代の女の子達が、作った衣装でこんなにすごいことをしているんだ」って感動して、私もコスプレしてみようと決意しました。

でも、家族はアニメに対してあまり良いイメージを持っていなかったので、コスプレをしていることは秘密にしていました。コスプレイヤーとしての活動は主に『Twitter』でやっていたのですが、どんどんフォロワー数が増えてしまい、結果家族にもコスプレをしていることが知られてしまいました。

当然、反対されると思っていたのですが、家族は「たくさんの人に応援してもらっているのだから、頑張りなさい。」と言ってくれたんです。家族から応援してもらえた事がきっかけでより前向きにコスプレできるようになりましたね。

ーそれはよかったですね!コスプレをしていて、最も楽しいと感じるのはどんな瞬間ですか?

メイクをしているときは1秒でも早くコスプレを披露したくてウズウズします。イチから作ったり、買ったりした衣装をたくさんの人に見て欲しいと思いますね。

実際に人前に出ているときは私の名前ではなく、キャラクターの名前で呼ばれるとテンションが上がります。コスプレをしている間は役者としてキャラクターになりきっているので、「本当にそのキャラクターになれたのかもしれない」と思えるんです。これはぜひみなさんにも体感してほしいですね。

ー印象に残っているコスプレはありますか?

フォロワーさんからたくさんの反応があったのは『妖怪ウォッチ』ですね。「ジバニャンを人間の女の子にしたらどうなるか」というテーマで衣装を作ったんです。絵を描くのも好きなので衣装のデザインから自分で考えました。「似合ってる」「可愛い」と言ってもらえたので、すごく嬉しかったです。

私の衣装は構造が複雑なものが多いので、ミシンよりも手縫いで作ることが多いです。1着できあがるまでにすごく時間がかかるんですよ。イベントに間に合わせるために徹夜したときは「私はどうかしているのかもしれない」と思いました(笑)。

衣装の製作は大変ですが、それでも見てくださる方の反応が嬉しいのでコスプレはやめられません。ずっとこの喜びを体感していたいですね。

ーMONICOさんには「何かになりきりたい」「どこかの世界に入り込みたい」という願望があるように感じました。

そうですね。私はコスプレイヤーに限らず、音楽を演奏する人や映像を作る人などクリエイティブなことに関わる人は“全員役者”だと思っています。

例えばやくしまるえつこさんがボーカルの相対性理論やくしまるえつこさんの曲がアニメの主題歌に使われていたことがきっかけで好きになったのですが、「本当に別世界に住んでいる人たちなのではないか」と本気で思わせてくれるほど、世界観が確立しているバンドだと思います。

“自分達の世界観を形にするために役者になりきる。”そのクオリティが高い人ほど尊敬したくなりますし、私も頑張ろうという気持ちになりますね。

次ページ:「MONICO」という世界観で、感動を生み出したい。

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スギタヨウヘイ

1990年生まれのライター。文章を書いたり、写真を撮ったりしています。

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碧遥南

パンク、ブラック、ロックが好きな大阪出身のエモグラファー。「愛が見える写真」、「音が聞こえる写真」を撮ります。もっと色んな写真を見たいなと思ったらWEBサイトも覗いてなー!お仕事のご相談もお気軽に!

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様々なカルチャーをクロスしながら、コスプレ・DJ・音楽活動など広域範囲で活動し、「ORESAMA」のバックDJとしても活躍するハイブリッドガール。
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