文: DIGLE編集部 編:Kou Ishimaru
2016年に渡独し、現在はベルリンを拠点に活動するDJ/プロデューサー、Yuzo Iwata。これまで自身の名義では『Kiteki』、『Spoit』の2タイトルのEPリリースと比較的少ないアプトプットで活動を続けてきたYuzo Iwataだが、コンピレーションへの楽曲提供やSJ TequilaとのAlmost Eastといったユニットでの楽曲リリースを行う一方、ベルリンの主要パーティーの1つである<Cocktail D’Amore>への出演や、Junki Inoueが主宰するレーベル〈SAISEI〉でリエディットを担当するなど、その活動は多岐に渡る。そんなYuzo Iwataがキャリア初となる1stアルバムを、メルボルンのアンダーグラウンド・ダンスミュージック・シーンの中核を担う豪州のレーベル〈Butter Sessions〉よりリリースすることを発表した。
全10曲が収録されている『Kaizu』は、幅広いテンポで構成され、Clubberiaで発表したMix(「RA Mix of the Day」(2017年) にも選ばれた)で披露したオリジナルなサウンドデザインへの一貫性を垣間見ることができる作品。濃密な環境音楽やアンビエントの音色で幕を開け、「Neverland」ではブロークン・ダンスホールのリズムとアシッドテイストのダブへと展開する。「Funclub」は日本のビデオゲームのサウンドトラックや80年代のフュージョンを彷彿とさせながら、さらにA面を聴き進めるうちに、バレアリックなエネルギーをまとう楽曲達がリスナーを魅了していく。そして最後は美しい「Heroes Show Up Late」で締めくくられる。B面のオープニング・トラック「Gamelion」では一転して、インドネシア音楽にインスパイアされたモダン・テクノのような、Komodo Kolektifの作品に通づるアプローチで、アルバムの中でDJ視点でのハイライトに。「Sundance」は細野晴臣のF.O.Eプロジェクトを彷彿とさせる日本的なサウンドで展開し、これもまたダンスフロアを彩る力強いリズムの楽曲。そして最後の「Time 2 L」ではチャイムや時計のベルが一斉に始まりを告げ、ストリングス、シンセサイザーのドローン、鳥のさえずりなどをまとった環境音楽やアンビエントの音色が再び登場し、まるで一晩のパーティの終わりを告げるようにアルバムのエンディングを盛り上げてくれる。
なお、アルバム・アートワークはタトゥーアーティスト/グラフィックデザイナー、TAPPEIによるもの。スリーブ背面デザインにはIwataが自身のホームと呼ぶ札幌の伝説的クラブ、Precious Hallのスローガン“Music Brings Us All Together”が刻印されている。
さらに発表と合わせて、新曲「Gamelion」が先行配信された。Bandcampにて聴くことができるので、是非こちらをチェックしてアルバムリリースを心待ちにしていてほしい。
RELEASE INFORMATION
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『Kaizu』
2022年6月3日(金)
Yuto Izawa
LP / 配信
〈Butter Sessions〉
BSR035外部リンク
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