Joe Cupertinoが作る“Best of 2024”プレイリスト『Peak-end rule (2024)』｜Mirar、Melvin Knightなど

Playlist | 2024.12.27 2024.12.27

文： Joe Cupertino　編：riko ito　

How was your 2024?
PICK UP SONGS
Joe Cupertinoが作る“Best of 2024”プレイリスト『Peak-end rule (2024)』
Joe Cupertino・人気曲プレイリスト

「2024年のベストソング」をテーマにアーティストがプレイリストを作る年末の特別企画。2024年の音楽シーンを象徴するアーティストたちに今年のハイライトとなった出来事や影響を受けた音楽について伺っていく。今回は、アメリカ出身のバイリンガルMC・Joe Cupertinoが制作したプレイリストをお届け。

アーティストの方に特集テーマに沿った楽曲を紹介してもらうプレイリスト企画。今回は、さまざま文化的観点を活かし、日本語と英語を独特なフロウに乗せてラップをするアメリカ出身のバイリンガルMC・Joe Cupertinoが登場。年末特別企画のテーマ“Best of 2024”のもと、2024年はどんな年だったのかを振り返ってもらい、Joe Cupertinoが今年特に影響を受けた楽曲を集めた全12曲のプレイリストを作ってもらいました。

今回、Joe Cupertinoが制作したプレイリストのタイトルは『Peak-end rule (2024)』。プレイリストの中からMirar（ミラー）やMelvin Knight（メルヴィン・ナイト）、そしてJoe Cupertino自身の楽曲をピックアップし、コメント付きで紹介しています。“経験の印象を決めるのは最も感情が動いたときと終わったときだという心理学的な法則”である「ピークエンドの法則」に則り、特に印象深かった楽曲を厳選したプレイリストに。Joe Cupertinoの今年の作品と共通点を探して、お楽しみください。（編集部）

PROFILE

Joe Cupertino（ジョークパチーノ）

アメリカ、カリフォルニア州、クパチーノ出身の日本人ラッパー。

日本語と英語を独特なフロウに乗せてラップする。
幼い頃から音楽に対しての愛が深く、その愛を音楽で還元するために自ら音楽を始めた。

台湾にも住んでいたことがあり、人一倍いろんな文化に触れている分、様々な観点からラップをする。

外部リンク

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How was your 2024?

2024年は私にとって、3rdアルバムのリリースから来たる4thアルバムの先行シングルをリリースした、制作とリリースの一年でした。今までの過去作のような抽象的かつ空想上のテーマとは打って変わって、具体的で身近なテーマを扱った作品の制作／リリースだったので、クリエイティブ面における間口を広げることができました。制作をする中でインプットは何よりも大事で、新しいことに挑戦するとなるとそれは殊更重要視しています。2024年に聴いた曲を全て覚えている訳ではないので、その中でもピークエンドの法則に則り印象深かったものを集めたプレイリストを今回はご用意させていただきました。

PICK UP SONGS

Mirar, Nikita Zhulin「Toccata」

このプレイリストにおけるピークにあたる曲です。Mirarというフランスのツーピースバンドで、普段はボーカルの無いインストの曲をリリースしているのですが、この曲にはNikita Zhulin（ニキタ・ツォイリン）というボーカルを招いています。「ボーカルを付けるとしたらこんな感じかな」という私のMirarの他の楽曲に対する考えを上回る完成度だったので、特に印象に残ってます。

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Melvin Knight「ANN FOREVER – RELOADED」

Mirarの作ったピークの余韻を伸ばすのは、2023年から定期的に聴き返しちゃうMelvin Knightの楽曲です。有名曲をサンプリング、チョップしてその上にユーモアある歌詞と聴き心地の良いメロディを載せる様は、何処か私に憧れの意を抱かせたのでプレイリストにも入れさせていただきました。一歩間違えるとダサくも聴こえるギリギリのラインの音楽は、私が音楽を始めた時からずっと目指し続けてるので、いつも参考にさせて頂いてます。

お気に入り保存

Joe Cupertino「sadjoeaido」

ペットとの死別を題材にした本楽曲は、命の終わりをテーマに制作したのでピークエンドの“エンド”にピッタリだと思い、選曲させていただきました。私自身特段思い入れがあり、制作する上で書き始めてから書き終わるまで一度も止まることの無かった唯一の曲です。今年リリースした8曲入りアルバムの7曲目に当たるのですが、制作当初はアルバムの最終楽曲にしちゃうとその後の物語性も潰えてしまうと思ったのであえて7曲目にしたりして、メッセージを濁らせたりしました。