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文: Khaki 編:riko ito
アーティストの方に特集テーマに沿った楽曲を紹介してもらうプレイリスト企画。今回は“没入感/夢中にさせる”という意味を持つ「イマーシブ」という言葉を称するにふさわしく、気づけばその曲の世界観に入り込んでしまうような絶妙な違和感を持つサウンドで注目を集めるバンド・Khaki(カーキ)が登場。今回の特集テーマ“Best of 2023”のもと、2023年はどんな年だったのかを振り返ってもらい、Khakiが今年特に影響を受けた楽曲を集めた全10曲のプレイリストを作ってもらいました。
今回、Khakiが制作したプレイリストのタイトルは『2023年Khakiリファレンス』。プレイリストの中からCymande(サイマンデ)、Miles Davis(マイルス・デイビス)、Radiohead(レディオヘッド)、Squarepusher(スクエアプッシャー)、YELLOW MAGIC ORCHESTRAの楽曲をピックアップし、コメント付きで紹介しています。2023年は初ワンマンを開催し、<SUMMER SONIC 2023>の“出れんの!?サマソニ!? 2023”枠に出演するなど飛躍の一年となったKhaki。その中で発表した2枚のシングル作品のリファレンスとなった音楽を紹介してもらいました。彼らの楽曲と共に、ぜひプレイリストを楽しんでみてください。(編集部)
PROFILE
Khaki(カーキ)
東京を拠点に活動する5人組イマーシブ・アートロックバンド。メンバーは、 中塩博斗(Vo,Gt)、平川直人(Vo,Gt)、下河辺太一(Ba)、 橋本拓己(Dr)、黒羽広樹(Key)。2018年結成、2021年より本格始動。同年に1stアルバム『Janome』を発表した。
日本語ロックの情緒と海外インディを思わせるアグレッシブなサウンドが同居した音楽性、さらに淡々としつつも温かいボーカルにより、早耳リスナーからの人気を獲得している。2023年は3月に2ndシングル「Undercurrent」をリリースし、8月に初のワンマン公演を東京・新代田FEVERにて開催。<SUMMER SONIC 2023>に“出れんの!?サマソニ!? 2023”枠にも出演した。同年12/6には3rdシングル『お祝い / 萌芽』と初ワンマン公演を収録したライブDVDを発売。リリース記念ライブのチケットがソールドアウトするなど、勢いを増している。
メンバー各人が自分の感動を自由にアレンジに持ち込める状況が大事なんじゃないかと思う、バンド活動においては。2023年、Khakiは『Undercurrent』、『お祝い / 萌芽』の2枚のシングルをリリースした。これらを作曲・アレンジする際に参照した曲を、一人2曲ずつ選んでコメントを添えた。要、チェックであろう。
橋本拓己(Dr.):
『Undercurrent』は元々Longというバンドで制作した楽曲で、制作時は別のドラマーが叩いていました。2022年12月。11月に『Undercurrent』の制作合宿が終わり2月のレコーディングまでメンバーそれぞれがさらに曲を詰めていく期間。“彼のノリを踏襲しつつ自分なりの解釈で ”と悩む中、偶然に耳にしたこの曲で、自分なりの『Undercurrent』が固まった気がしました。中塩博斗(Gt.,Vo.):
たまにこのアルバムをフュージョンの源流の一つであると言う人もいるが、いわゆるフュージョンという感じではなく、僕の体感的に、もっとフリーで、もっと非統合的な空気を感じる。この曲の明暗・陽陰・穏不穏ではカテゴライズできない異様な温度感は、特に「Undercurrent #2」において大きなインスピレーションとなった(「Undercurrent #2」についてもうちょっと言うと、アート・リンゼイっぽいギターが弾けて楽しかった)。平川直人(Gt.,Vo.):
「萌芽」を作った前後はRadioheadを聴きまくっていました。元々無機質に繰り返す曲調は好きだったのですが、この曲ではそのような曲の中で、その無機質さが有機的といいますか、色々なものを詰め合わせていき、かつその中心にある一つの軸として存在している感覚が、現在のKhakiの在り方にもハマると思い、大変参考になりました。下河辺太一(Ba.):
「萌芽」のレコーディング中にスクエアプッシャーを聴きまくっていました(Khakiの遠征での移動中にも流していました)。彼はトラックメイカーとしての面がフォーカスされがちですが、ベーシストとしてはJaco Pastorius(ジャコ・パストリアス)やStanley Clarke(スタンリー・クラーク)直系の類稀なる才能の持ち主であることはもっと評価されるべきだと思います。黒羽広樹(Key.):
YMOの3rd Album『BGM』に収録されている。全編に渡ってリズムがショートディレイによりダブラされている。「萌芽」のアウトロのピアノはここから引用したもの、と言っても良いと思う。YMOは僕にとって原点であり、ホームであり、避けるべきものであり、目指すべきものであると考えている。僕は普段YAMAHA DX7を好んで使っている。これは、CASIOPEAが好きというのもあるが、どこかYMOに対するアンチテーゼもあるような気がしてならない。INFORMATION
3rd Single『お祝い/萌芽』
2023年12月13日(水)リリース
Label : (ァ)柿印▼各種ストリーミングURL
https://kakijirushi.lnk.to/oiwaihouga<Khaki 3rdシングルリリース記念公演『お祝い / 萌芽』追加公演>
2024年1月6日(土)at 大阪・心斎橋コンパス
時間:OPEN 18:30 / START 19:00
チケット:前売り¥3,500 / 当日¥3,900 ※+1ドリンク▼チケット購入(チケットぴあ)
https://t.pia.jp/pia/artist/artists.do?artistsCd=MB150046
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