キュレーション・プレイリスト『TuneCore Japan×DIGLE Now』毎週金曜日更新 Hello1103、toscaなど|9月1週目

Review

文: DIGLE編集部  編:Kou Ishimaru 

DIGLEと音楽配信代行サービス・TuneCore Japanがお届けするコラボレーション・プレイリスト『TuneCore Japan×DIGLE Now』。TuneCore Japanの「メディアネットワーク」を通じてピッチされた楽曲の中から、毎週5曲をピックアップしてレビューします。9月1週目のカバーはHello1103。

今週の「TuneCore Japan×DIGLE Now」注目のアーティスト

Hello1103「-200 (feat. Annabel)」

Katsuhiro Hitomi (Trackmaker / Modular Synth / Engineer)、yukako / yk (Vocal / VJ) による音と映像のユニット・Hello1103。VRライブや立体音響イベントの主催など、先進的なテクノロジーを積極的に活用し、world's end girlfriendでのサポートをはじめ、多数のミュージシャンのライブで映像演出・技術サポートも行っている。新曲「-200」はsiraphのボーカルであるAnnabelとのコラボレーション作品。Tangerine Dream(タンジェリン・ドリーム)など、黎明期の電子音楽作品のような、剥き出しのモジュラーシンセのシーケンスフレーズを主軸に、エレクトロニックなビート、リバーヴィなボーカルとウワモノで幽玄な世界を描く。まるで宇宙や深海といった広大な空間で、流れに身を任せて塵の一つとして漂うような浮遊感がある。

tosca「冥土でリセット!」

ENDAMENINGENCHANNEMOによるクリエイターユニット・tosca。代表的楽曲である病みロック・チューン「一緒におしまい!」は、有名歌い手超学生のプレイリストにも登録され、現在10万回に迫る勢いで再生されている。最新曲「冥土でリセット!」は、“丸サ進行”を変形させた早いパッセージの鍵盤、ストリングスやボーカルチョップによる華やかなウワモノ、四つ打ちやシンコペーションなどビート展開の多いドラムによる、ダーク・メランコリック・ポップチューン。「美しくなりたい」という欲望を自覚しながらも止められない、肯定と否定の間で引き裂かれる内面を描いた歌詞が痛ましい。そして「冥土でリセット」というタイトルには、執着を手放すことで負のループから逃れられるといった思想と“メイド”が掛かっており、構造的に秀逸だ。

ケセランパサラン「夏休み - イイユメミロヨ」

山口愛子(Vo.)と片野浩道(Gt.)によるアコースティックユニット・ケセランパセラン。幼なじみの二人による、静けさの中に情熱を含んだ音楽と、やわらかなハーモニーを特徴としている。新曲「夏休み - イイユメミロヨ」は、ガットギターのオーガニックで静かな伴奏と、山口が子守唄のように裏声で歌を紡ぐ一曲。《扇風機は気怠く回る 遠くて近いテレビの声》《何かしたくて 何もしなくて 何度も同じページめくった》と、夏休みの何も起こらない日常がノスタルジックに歌われる。自身の夏休みの記憶を呼び起こすだけでなく、経験していない日本の田舎の情緒的な"夏"さえも体感させてくれる。暑さで疲れた夕方、これを聴きながら一息つき、昼寝をすると良さそうだ。

ponytailmama「ミスター・マスカレード」

作詞、作曲、イラストレーターなどマルチな才能を持つボーカルのツクイが率いるピアノポップバンド・ponytailmama。仕事終わりの"限界サラリーマン"がビールを飲み、ピアノを弾き語るスタイルがSNSで大きな話題を呼んだ。3ヶ月連続リリースの第2弾目「ミスター・マスカレード」は、愛嬌のあるピアノやシンセ、ミュートを活用して多様なニュアンスを魅せるクリーンギター、軽快なリズムによるピアノポップナンバー。仮面舞踏会=マスカレードを題材に、仮面を被って生きる社会からの夜の逃避行をドラマ仕立てに歌う。《完全5度になって逃げ出した二人は曲になって》《一拍ハートビート盗んで》と音楽用語を用いた歌詞や、《ざっとざっと走った 夜の雑踏事故に転がった》といったオノマトペや音の響きを活かした言葉遊びもユニーク。煌びやかな街や夢を彷彿とさせる舞台装置は、どこか今敏監督などのアニメ映画作品も思わせて独特の没入感がある。

Yoctopolis「エスケープ」

宮井慎介(Vo. / Gt.)、谷本賢介(Gt.)、中倉悠介(Dr.)、堀一也AYNIW TEPO / LOSTAGE support member)によるバンド・Yoctopolis。8月30日に2曲入り新シングル『渚から / エスケープ』をリリースした。「エスケープ」は、ピアノやリバーヴやトレモロを駆使したギター、耳に近いサウンドのリズム隊によるおおらかなアンサンブルに、哀愁のある叙情的なメロディを載せたミディアムバラード。日々の中で感じる違和感や疲れから"エスケープ"し、自身の感覚を取り戻すことを描く。《目覚めた朝 カーテンの揺れを見つめていた》《煌めくよ世界 思うよりずっと 綺麗すぎるよ世界 思ってたよりずっと》と、ワンルーム的なスケール感で、日々見逃していた何気ない美を見出していく。ミディアムなテンポと合わせて、自分本来の感情に接続できる一曲。

Lio「P-G-G (feat. 初音ミク & 重音テト)」

埼玉を拠点に2020年より活動するボカロP・Lio。音楽に心を動かされ、自分も人の心を動かす曲を作りたいと思い立ち作曲を始める。新曲「P-G-G (feat. 初音ミク & 重音テト)」は、チップチューン的なゲームサウンドのシンセと、縦ノリしやすいテンポ感で曲を支える四つ打ちのビートを軸に、言葉運びが心地よいボーカルがグルーヴする一曲。重音テトの低い声と初音ミクによる高い声が、HIP HOPのマイクリレーのように軽やかに繰り出される。恋に落ちて脳や心がクラッシュ・バグする過程を、《ピーガーガーピーガーガー》というコンピュータのエラー音的な擬音や、コンピュータ用語で表現しながら、最終的に《この先ずっと幸せ状態》と着地する。《まあ愛ですが》といったあっさりした自己分析の面白さや、機械音声によるあくまで平熱を保つ温度感。その愛嬌が可愛い。

毎週金曜日更新のプレイリスト『TuneCore Japan×DIGLE Now』

DIGLE MAGAZINEは他にも毎日プレイリストを紹介しています

「メディアネットワーク」についての記事はこちら

INFORMATION

インフォメーション画像

TuneCore Japan『メディアネットワーク』機能について

【応募対象】
・あらゆる音楽ジャンル、アーティストが応募可能です。
・レーベルの所属や年齢、性別、演奏スタイル、個人・グループ、ジャンル等は問いません。
・2025年7月23日以降に配信手続きが開始されたリリースに収録された楽曲であること

注:期間内に審査が完了し、配信手続きが開始したリリースが対象となります。
注:期間内に審査依頼のみ完了している場合などは対象外となりますので、余裕を持った応募をお願いいたします。

【注意事項】
・メディアへ共有するため、アーティスト情報(紹介文・アーティスト写真・SNS情報等)を最新のものに更新してください
・オリジナル曲のみ可。
・一度の応募では1曲のみ選択可能。再度別楽曲を応募することも可能です。

Google 検索で
当サイトの記事を優先表示させる

SNSで記事をシェア

SNSフォローで
最新カルチャー情報をゲット!

閉じる