バンコクの人気シューゲイザーバンドINSPIRATIVEが語るタイの音楽シーン

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文: ヒラギノ游ゴ 

"バンコクインディーズ界のシューゲイザー番長"ことINSPIRATIVE(インスパイラティブ)。タイのアンダーグラウンドシーンで大きな影響力を持つ彼らが、日本盤『 Inertia, Pt.1(イナーシャ パート1)』を発売、日本ツアーのために来日する。日本ではまだまだファンベースが確立していないが、先達のシューゲイザー・ポストロックバンドへのリスペクトを感じさせる骨太なサウンドで早耳なファンからはすでに注目を集めはじめている。そんな彼らに、貴重な海外公演の時間の合間を縫って、楽曲制作のスタンスやルーツになっている音楽などを訊くメールインタビューをおこなった。

ポストロックらしさを意識して曲を作ることはない

―まず、簡単な自己紹介をお願いします。

インタビュイー画像

INSPIRATIVE コメント:

はじめまして、INSPIRATIVEのNopといいます。タイのバンコクで活動しています。今のメンバーは4人で、Nop (Guitars)、Tam (Vocals, Piano)、Aim(Drums)、Ken(Guitars)です。

―メンバーそれぞれ、ルーツとなってる音楽や、影響を受けたアーティストなどがいれば教えてください。

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INSPIRATIVE コメント:

Nop – Pink Floyd, Sigur Rós, Mogwai, My Bloody Valentine
Tam – Sigur Rós, Pink Floyd, Radiohead, Bon Iver, The Verve,Copeland, Slowdive, My Bloody Valentinem, INSPIRATIVE
Aim – Euphoria, Radiohead, Sigur Rós, Foals, TOE
Ken – Radiohead, Oasis, The stone roses, Pink Floyd, Tame Impala, Sigur Rós, The Smashing Pumpkins, Deep Purple

―ポストロックからの影響を公言されていますが、特に影響を受けたポストロックのバンドはなんでしょうか。

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INSPIRATIVE コメント:

一番好きなのはSigur Rósですね。それとオルタナ・シューゲイザー系ではMogwaiSlowdiveEditorsのメンバーからなるMinor Victoriesです。彼らは本当にすばらしい!

―では、自分たちと似たアティチュードを感じるバンドは思い当たりますか?

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INSPIRATIVE コメント:

INSPIRATIVEの音については、Explosions in The Skyに似ているって言う人もいますし、This Will Destroy Youに似てるって言う人もいます。でも実際のところ本当に同じアティチュードのバンドはいないと思いますけどね。

―サウンド面(音作りやフレーズ、コード進行など)でポストロックらしさを意識して実践していることはありますか? 特に、ギターサウンドの静と動のギャップの大きさが印象的ですが。

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INSPIRATIVE コメント:

あまり”ポストロックらしさ”を意識して曲を作ることはないかな。多分、ポストロックかどうかってことすら考えないですよ(笑)。結果的にポストロック的になることはあると思いますが。エフェクターについてはオーバードライブ、ディスト―ションペダルはたくさん使っています。空間系のエフェクターと繋げてボリュームをブーストできるよう調整して使ったりもしますね。

―歌詞のイメージソースはどんなふうに得ているのでしょうか?

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INSPIRATIVE コメント:

自分の実際の経験に基づいて作ることが多いかな。例えば、幼少期や10代の頃の愛情、悲しみなんかの印象的な記憶を元にしている感じです。
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