文: Kou Ishimaru 編:Kou Ishimaru
2020年に連続リリース企画を実施し、6ヶ月間で計10作をリリースするなど、精力的に活動中のシンガーソングライター・井上紗矢香が2月21日に配信アルバム『my tiny days』をリリース。“私のささやかな日々”を意味するアルバムタイトル通り、日々の中で自身の感情が揺れた瞬間を綴った楽曲集となっている。「隅っこ族」ではピアノのみのシンプルな伴奏をバックに、「生きてくことだけがこんなに苦しいの」と世の中での生きづらさを赤裸々に歌う。
東京発のオルタナティブR&Bバンドmustelaが配信開始した2作目のシングル「Bedside Light」。グルーヴィなR&Bチューンを披露してきたmustelaが初めてバラードに挑戦し、全編を通してゴスペル風のピアノがバッキングを担ったメロウな作品に。じわじわと熱量が上がり後半で盛り上がる展開にエキサイトする。しっとりとした曲調ではありつつ、既存曲の持ち味であるグルーヴの良さを随所に散りばめているのも魅力。
Spotifyが2022年に躍進を期待する国内のネクストブレイクアーティストを集めた『RADAR:Early Noise 2022』にも選出され、音楽シーンや早耳リスナーから注目を集める1998年生まれの3人組ユニット・ego apartmentの新曲。これまでR&Bからの影響を受けた楽曲を多くリリースしてきた彼らの最新作は、オルタナティブロック色の強いトラックに。Roy Blair『Cat Heaven』(2017)やJoji『Nectar』(2020)など、ここ数年の欧米圏の宅録シンガーのように、エモラップ/オルタナティブロック的なギター使いや、R&B/ヒップホップ的なグルーヴなど幅広いアプローチを“ベッドルーム/宅録”というキーワードで接続した現代型ポップスに仕上がっている。
〈Stones Throw〉、〈Brainfeeder〉、〈Low End Theory〉などLAシーン周辺の音楽に影響を受け、ROLAND SP-404だけでトラックメイクをするビートメイカー、qujiokiが、ラッパー・Frb(風来坊)をゲストに迎えた新作。LAビートの代名詞であるヨレたグルーヴに、ジャズの楽曲を切れ切れにサンプリングしたウワモノを載せ、快楽度の高いトラックが完成している。Frbによる硬派で渋いラップとの組み合わせも抜群。
ニューフォークバンドを標榜するYOLKが「祈り」をテーマに制作した新作。アコースティックギターの伴奏に加え、シンセサイザーの緩やかなアルペジオやこもった質感のビートがトラックを彩り、楽曲の全編をボサノヴァのビートが支配している。冷静なトーンで「神様に見つめられて」と歌う歌唱からは、諦念と暖かさが入り混じった、言語化しづらいフィーリングを感じる。
その他、注目のリリースにはシロクロミーアキャット、mizunotabibito、vuefloorなどがラインナップされています。
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