27歳に直面した、ORIVAのリアル

Review

文: DIGLE編集部  編:Kou Ishimaru 

BIG UP! ユーザーの中から、今聴きたいアーティストをピックアップ! 今回はORIVAをご紹介します。

生き様を音楽に刻んで

徳島県出身のヒップホップアーティスト、ORIVA。高校生の頃、日本語ラップにハマったのをきっかけに、自身も音楽活動をスタート。LOW HIGH WHO? PRODUCTIONへの所属を経て、現在はインディペントアーティストとして活動を展開している。

先日配信が開始された『27 Blue』は、27という年齢に直面したORIVAのリアルが詰めこまれた作品。ジミ・ヘンドリックスカート・コバーンなど、27歳で死亡した数々のスーパースターの一覧である“27 Club”とは、ほど遠いと感じる自分自身がテーマとなっている。

コラボレーションにも積極的に挑戦しているORIVAだが、今作での客演はなし。その事実だけで、制作期間の1年半が彼にとっていかに自己と向き合う時間だったかを想像するに難くない。もちろん、綴られているリリックも生々しいものばかりだ。「8月39日」では“前を向いていれば大丈夫”と自分を奮い立たせながらも、「10年目」では“熱いことを口にするのも 正直言うとかなり荷が重い”と吐露。それでもラストの「ミニマリズム」では、“大切なこと 忘れずにいたいよ”と未来を見据える。ORIVAの軌跡を辿るような、生き様に触れるコンセプトアルバムといってもいいだろう。

ORIVA

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