『2018年ベストトラック』Bearwear・Kouセレクト ASIAN KUNG-FU GENERATION、Age Factoryなど|12月連載3/4

Bearwear

文: Kou Ishimaru 

毎回セレクターがDIGった(=選んだ)楽曲をコメントと共に紹介する、毎週更新のプレイリスト連載企画。12月のテーマは『2018年ベストトラック』!Bearwearのメンバーが週替りにセレクト。今週はBa & ComposerのKouさん。

Bearwearが選ぶ『2018年ベストトラック』

ボーイズ&ガールズ(Album Mix) / ASIAN KUNG-FU GENERATION

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Kouのセレクトコメント:

ボーイズとガールズがユースだけでなく、全世代を差しているように感じるこの曲。全てにおいて大きな変化が訪れ、静かながら確実に世の中が激動した2018年。冒頭すぐにでてくる“用もない顔した世間に流されちゃダメ”って言葉は、そんな世の人々の変化に世界自体の速度がついてこられてない事を象徴しているようにもとれました。遅い世の中と早い人間による摩擦なのかなって。全ての人達が自分達の「夢や希望」と真正面から向き合ったり自分が相応しいと思える場を見つけて、死に向かって1秒1秒強く生きられる世の中が訪れるように、そして僕らは早い人間であれるように、音楽をやっていきたいです。

WORLD IS MINE / Age Factory

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Kouのセレクトコメント:

“世界は俺のものだ”。自分自身が認識できる世界だけが、自分にとって本当の”世界”でしかないし、自分自身が見ている世界はまだまだいくらでも広げられる、自分の手にできる、そう思います。まあ、いざこの曲を聴くと小難しいことなんか忘れて頭振って“ワールドイズマイン”と叫ぶだけ。この曲が収録されている2018年10月にリリースの2ndフルアルバム『GOLD』はオルタナティブロックでありながらドロップチューニングにより重厚さが増し、前作まで唄っていた“孤独であれ”というメッセージを奥底に内包しながらも、より多くの人間に語りかけ、心に持った“GOLD”を鼓舞しているような作品。常にカウンターであり、何者とも混じり合わない唯一無二のバランス感をもちながら、より大きな羽根を広げ、全てを包んでいこうとしている2018年の大名盤です。

Nobody / Mitski

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Kouのセレクトコメント:

「誰も誰も誰も誰も誰も、未だに誰も私を必要としていないわ」。サビで繰り返す「Nobody」が印象的なこの曲。各メディアが2018年ベストアルバムやベストトラックとして選出し、今年最も多くの人間に発見された才能のうちの1つ、日系女性シンガーソングライターMitsukiのソングライティングは1人の女性としての欲望や情熱、本音を爆発させています。Courtney BarnettKing Kruleらもやっているような音程を濁した唄い方は、ヒップホップやラップが台頭している全世界音楽シーンに対するロックサイドからの回答なのかな。女性シンガーソングライターを始め女性アーティストの飛躍の年となった2018年やインディロックサイドの新たなモードの誕生を象徴している作品です。

平成 / 折坂悠太

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Kouのセレクトコメント:

折坂悠太さんが今年の暮れに差し掛かった10月にリリースした、詩情溢れるアルバム『平成』からの1曲。平成元年生まれの折坂悠太さんがこの時代をアーカイブした作品。時代の末に匂うノスタルジーや次の世界への展望があらわになるという意味で、一時代の終わりには特別な魅力を感じてしまうのかもしれません。平成がテーマでありながらしっかりと香る昭和歌謡のテイストが、この時代を思い返した時の郷愁をさらに強めます。「平成疲れてた」の歌いだしからはじまり、「幸、俺たちに多くあれ」で終わる詞、時代という大きな枠組みと、個人の心情を照らし合わせていて印象的でした。この曲の次のトラックで3.11について歌われている「揺れる」もとても好きな曲です。

It’s Not Living (If It’s Not With You) / The 1975

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Kouのセレクトコメント:

今年の暮れ、各音楽メディアが2018ベストを既に出し始めていた中彗星の如くThe 1975の新譜がリリースされPitchforkのベストトラックなどに選出されてましたね。このアルバムの中から特別に一曲を選ぶことは不可能でした。リードトラックのキャッチーさもさることながら、ほとんどインストゥルメンタルな楽曲のトラックも前衛的で魅力。プレイリストでシーンに合わせて聴くのも、アルバムとして順に全曲聴くのも、どちらも違った良さがあっていいです。ビートミュージックからの影響、エモーションとチルアウトそれぞれの要素の対比、ブラックミュージックとの同時代性、全てにおいて今のモードでありながらパーソナルな表現にも徹底し長く聞かれる作品を完成させていることにとても憧れを抱きます。MVがTalking Headsジョナサン・デミ監督によるライブ映像作品『Stop Making Sense』のオマージュなのも印象的でした。本家はまだしっかり見たことないので年越しはStop Making Senseを見ながら2019を迎えようかな~。

毎週水曜更新!Bearwearの『2018年ベストトラック』

Bearwearの連載一覧はこちら




10月24日ミニアルバム『DREAMING IN.』リリース

10/24にミニアルバム“DREAMING IN.”をリリースしました。

Bearwear『DREAMING IN.』

2018年10月24日(水)リリース
01. Intro
02. I’ll take you anywhere
03. Proxy
04. e.g.
05. Free Fall
06. In The Wood
07. May

Bearwear Profile

Bearwearは2016年に Kazma(Lyric/Vo)、kou(Music/Arrange/Ba)の2人を中心に結成されたインディエモバンド。サポート含めフレキシブルな体制で活動をしている。

2018年春にリリースしたシングル「e.g.」がネット上のインディ・ファンの間で注目を浴びると、すぐにネット・レーベル Ano(t)raks のコンピレーション1曲目に選曲されるなど話題を呼んでいる。夏には「Dead Funny Records」と契約を交わし、過去作のシングルをデジタル・リリース。10月には初の流通作品『DREAMING IN.』をリリースしました。

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Kou Ishimaru

1996年生まれ。インディロックが好きです。Bearwearのコンポーザー/ベース、Haikiのベースもしています。

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