リリックにこめられた、ALFRDの文章力

Review

文: 秦 麗奈 

BIG UP! ユーザーの中から、今聴きたいアーティストをピックアップ! 今回はALFRDをご紹介します。

感情を丁寧に紡いで

容姿端麗なビジュアルに惹かれ近づくと、人間性の深さにあっと驚かされる。海蛇座の心臓部にある孤独な惑星〈アルファルド〉からインスピレーションを受け、孤独や寂しさを表現するアーティストこそALFRD、その人だ。

2019年「孤独な星」でデビューすると、同タイトルの短編文学をTumblrにて公開。その後もコンスタントに楽曲をリリースしてきた。
アメリカの現行R&Bやエレクトロ、ローファイ・ヒップホップなどから影響を受けており、彼の繊細なフィルターを通しJ-POPへと昇華していく。清らかで浄化作用の強い歌声も特徴的なのだが、特筆すべきは歌詞だろう。感情を丁寧に紡ぎあげる高い文章力を持ち、それが文学的なリリックにも強く反映されている。日頃から目をつぶりたくなるような社会問題や日常へしっかりと目を向け、逃げずに感じているからこそ生み出せる表現に思えてならないのだ。

先日配信が開始された「BLUE」は、“孤独”を青というカラーに詰めこんだナンバー。幻覚的な前半、酔いが醒めていく後半と場面転換が美しい1曲だ。

ALFRD

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