GOUUが鋭く呈示する現在地

Review
BIG UP! ユーザーの中から、今聴きたいアーティストをピックアップ! 今回はGOUUをご紹介します。

独特の存在感を放って

2002年生まれ、愛媛県松山市出身のラッパー・GOUU。2023年12月、ファーストシングル『Qs』のリリースによってシーンへ現れたかと思えば、今年9月には「NEXT GENERATION RAPPERS BATTLE 2024 THE HOPE」にて優勝、出場権を勝ち取り日本最大級のHIPHOPフェス「THE HOPE2024」でパフォーマンスを行うなど破竹の勢いでその存在感を増し続けている。

ヒップホップカルチャーやラッパーというワードからイメージされるビジュアルとは全く異なるナードなファッションに身を包み、それでいて深く響く声でリアルなリリックを刻み、重低音際立つビートを乗りこなしていく、シーンの中でも新感覚のギャップに満ちたGOUU。それゆえ生まれる注目に甘んじることなく、自らのスタイルを磨き上げていく進化のさなかで着実にスキルアップする彼から、最新シングル『Mandarin』が届いた。

トラックは5度目のタッグとなるYohji Igarashiによるもので、ダークかつヘヴィなムード溢れる壮大な仕上がりになっている。その上で語られるGOUUの言葉の中では、地元と東京の行き来を繰り返すうち移り変わっていく環境をシリアスに見つめながら、虎視眈々と飛躍を狙う視線が鋭利に光る。瀬戸内からの刺客、その現在地を高らかに宣言する、渦巻くエネルギーが痛快な1曲だ。

GOUU

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