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文: 永嶋創太 写:Cho Ongo
ヒップホップクルーKANDYTOWNいち、やんちゃな最年少だったYOUNG JUJUは今やオーバーグラウンドな存在となった。数々のフィーチャリングワークを経て、今年KEIJUとして『heartbreak e.p. (deluxe edition)』をリリース。そしてこの夏、RIRIとの競演を経て、今何を思うのか。YOUNG JUJU以前のHIP-HOPの目覚めからKEIJUとしてe.p.をリリースした今年までの心の移ろいについて、PARA-を控えたタイミングで胸中を聞かせてもらった。
―改めてKEIJUさんの音楽のルーツから遡りたいのですが、最初にヒップホップに出会ったのはいつですか?
小学6年生とか中学1年生ぐらいの時ですね。『8Mile』で出会って、。最初はエミネムや50セント、ドクター・ドレーなどをバーッと聴いていた。中学2年生ぐらいで『凶気の桜』で日本語ラップもあるんだと知って。反抗期シーズンだったから、日本語ラップもポップなものより、キングギドラとかパンチのあるものを聴いていました。「ヨッシャ行くぞ」みたいなときに。
―なるほど。
高校になると、地元の先輩の曲を聴くようになって。それまで日本人って。「悪い」で売っているけど、別にそうじゃないと思っていて。だから、あまりマッチしなかったんですけど。でも高2ぐらいの時に、地元の先輩たちの生活を見ながら作る音楽を聴いたら、こういうものもあるのかと。自分の中でシンクロして、そこから日本語ラップがしっくり来るようになって。そこからよく聴くようになりましたね。
―地元の先輩というと例えばどんな方々ですか?
当時は活動されていて今はもうしていない人たちからもたくさん影響を受けました。
ーそういったルーツからKEIJUさんはヒップホップの世界に入り、アンダーグラウンドから今ではオーバーグラウンドなシーンに進出している。今そこで良かったと思えることや、逆に大変なことはありますか?
今は俺だけで出すものではなくなったから、昔は勢いで曲作って歌詞を書いたけど。今は一回誰かの目に触れて、さらに「色んな人が聴いて世の中に出るもの」になっているから。適当なことは言えない『誰に、何を届けるのか?』をじっくり考えるようになりました。でも、たくさんの人に聴いてもらえるチャンスもあるし、ありがたい環境にいさせてもらっている自覚がありますね。
ー元々、多くの人に自分の曲を聴いてもらいたいという欲があった?
最初は無かったんですけど、どっからか湧いて出てきたんですかね。はじめは「歌詞を書いて、曲ができる」ことに達成感があって、楽しかったし、1番自分のなかでしっくり来たんです。ラップをして友達もたくさんできたし。だから有名になろうとかは無かった。別に今でも歌詞を書いて曲ができるのは、楽しいことに、変わりはないから。
そういう意味では変わらないけど、毎回フレッシュなのが自分の中で1番良くて。売れるために何かやるのは嫌いだし、カッコいいと思うことしかやりたくない。オーバーグラウンドなことをやっていて、ちょっとミスマッチかなって自分で思うようなこともあるけど、その中でも自分がやれることがあるならやろうと思っている。…そんな感じですね。
ー模索しつつ、という感じなんですね。でも、こうやって久しぶりに話を聞いても、今はすごく良い状態の様に感じます。
うん、そうですね。そんな変わりなく、曲作るのを楽しめています。
ーメジャーデビュー1発目のシングル「Let Me Know」のリリックで「すべての事はDepends on me」というラインには、頼もしさすら感じて痺れました。
いやぁ、たぶんあの時かなりはしゃいでいたし、調子に乗っていたんだと思います(笑)。
―でも、やっぱり俺が引っ張って周りを持ち上げていきたい気持ちもある?
KANDYTOWNの面子に対して、「自分が引っ張ってこう」とは思ってない。この先も誰が上か下かということはないし。よきライバルであると思っていて、俺はやってやろうという気持ちがあるから。仲間のために道が広がったり、誰かの助けになることがあれば良いなとは思ってやってます。
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DIGLE編集部
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