yardlandsが魅せる多様なアプローチ

Review

文: DIGLE編集部  編:Kou Ishimaru 

BIG UP! ユーザーの中から、今聴きたいアーティストをピックアップ!今回はyardlandsをご紹介します。

対照的に描く激情

2018年2月より、東京を拠点に活動している5ピースバンド・yardlands
ミニマルでありながらメロディアスなエレクトロや、シューゲイザー的な美しい轟音、R&Bから影響を受けたビートやリズムなど、さまざまな要素を飲み込み、昇華し、5人だけの音を生み出し続けている。

10月5日にリリースされた1stミニアルバム『NPMP』より、先行配信されていたシングル『gum』。
シングルの表題にもなっている『gum』は、不穏でダークなエレクトロサウンドを主軸としながら、楽曲が進むにつれ合流するバンドの生音が根を張るように明確な手触りを与え、音が心の奥まで流れ込んでいき、リスナーの感情を揺らす。
一方、共に収録されている『leap』は、激しさを孕んだ前曲とは対照的にピアノを基軸とした静謐な楽曲だ。英詞で歌われていた『gum』に対しこの曲は日本語で歌われていることも印象的で、独白のように紡がれる歌が切なく心地よい。

奥底に流れる熱や感情の強さは変わらずとも、音から、言葉から全く異なるアプローチで描き出しているこの作品。
アルバム『NPMP』の中でも続けて配置されていることにはきっと意味があるだろう。
ぜひアルバムと併せてチェックして欲しい。

yardlands

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