DIGLE MAGAZINE編集部が選ぶ2019年ベストトラック

Special

文: DIGLE編集部 

DIGLE MAGAZINE編集部スタッフが2019年のベストトラックを3曲ずつセレクト。それぞれの選曲コメントと合わせてご紹介します。

Yuya Eto(編集長)

ghost / 踊ってばかりの国

19年も本当に多くの素晴らしい音楽に出会えました。その中で”あえて”挙げるとすればこの3曲かなと断腸の思いで選ばせてもらいました。まず踊ってばかりの国「ghost」。曲の展開がどんどん早くなり、イントロなんてバサバサと切られていくこのサブスク時代。この曲はなんと1分50秒もあります(笑)。でもそれこそがこの曲の美しさを一層際立たせてくれているんじゃないでしょうか。恐らくゲリラ的に撮られたであろうMVも含めて完璧です。

Ghost Note / Kan Sano, Miller Blue

続いて今年は国内外評価うなぎ上りのKan Sanoさんの傑作「Ghost Note」から特に美しいインスト曲である「Sit At The Disco」にUKのシンガー&プロデューサーMiller Blueがリエディットし、歌ものに仕上げた曲。あまりの完璧さに聴いた瞬間震えました。コラボのキッカケもMiller BlueがプレイリストにKan Sanoさんの曲を入れたところから、と言うところもまた良いですね。

Let It Be feat.KID FRESINO / Daichi Yamamoto

最後は京都出身のラッパー、Daichi Yamamotoのアルバム「Andless」から「Let It Be feat.KID FRESINO」。理由はもう”カッコいいから”に尽きます(笑)。TohjiLEX始め、ここ近年本当にワクワクするようなアーティストが数え切れない程出ていて、彼もそのうちの1人です。20年もそんな少年のような心持ちで読者の皆様に良い情報を届けられるように頑張りますので宜しくお願いします。

久野麻衣(副編集長)

Inhale Exhale / Anna Meredith

今年は女性アーティストに力を貰った年でした。
Anna Meredithの「Inhale Exhale」はとにかく今年一番の衝撃。クラシック出身の音楽家がエレクトロニックなサウンドで生み出す新しい感覚に痺れました。音楽の可能性を広げてくれる才能だと思います。

Way to the Show / Solange

Solangeのアルバム『WHEN I GET HOME』は今年一番聴いた作品。ハーモニーが押しては返し、穏やかで心地よい音だけど作品としての芯はとても強い。映像作品も洗練されていて、総合的な表現で楽しませてもらいました。中でも「Way to the Show」は終盤の銃声のような音で刻まれるリズムとシンセの絡みがたまらない。

Dictator / REI AMI

韓国系アメリカ人・REI AMIの「Dictator」は最初のギターリフで一気に持ってかれましたが、後半で見事に裏切られました。強さと弱さの二面性にヒリヒリさせられます。どちらかだけを持ってる人はいない。そう思うと、すっと肩の力が抜けていくような気がします。

黒田隆太朗(ライター・編集)

Holy day / マヒトゥ・ザ・ピーポー

渋谷が興奮の坩堝と化した「全感覚祭」、その主催であるGEZANのフロントマンによるソロ作。『不完全なけもの』も『やさしい哺乳類』も狂ったように聴いたが、1曲選ぶなら迷わず「Holy day」。5分過ぎた頃から始まる語りで告げる、<Welcome New Days 新しい笑い方>というフレーズに撃たれた。今見たい景色はまさしくそれだ。そしてそれは、恐らく彼が闘い続ける理由でもあるのだろう。

チルってる / ドレスコーズ

テーマは「人類最後の音楽」。ジプシー音楽を基調に奏でられる、閉塞感のある時代に生まれるべくして生まれた音楽だ。<この国で/オリンピックがもうすぐある>と歌う「もろびとほろびて」もよく聴いたが、狂い咲きのように踊る「チルってる」は特に今年の気分にマッチした。志磨遼平の批評眼に感服する。

Lenna / Miyu Hosoi

今年最も感銘を受けた音楽体験。NTT ICC「オープン・スペース 2019 別の見方で展」にて展示された「Lenna」が、あまりに筆舌に尽くしがたい。一切の光を遮断した暗闇の無響室で聴くという展示で、約8分間遠近感も掴めないまま音楽と一体化していくような未知のリスニングを経験させてもらった。

Asahi(ライター)

Dear Ben / Loyle Carner, Jean Coyle-Larner

Move on / Mike Posner

IVORY / Tobe Nwigwe

2018年は世界情勢の不安定さも含め、不安や鬱のようなテーマの楽曲が多く広まっていたように見えました。そんな中、今年は家族や友人を思う愛が含まれる楽曲が増えたように感じました。そんな中でも特にお気に入りの愛が含まれる楽曲3曲を選曲しました。

梶野有希(ライター)

マッシュルームソング / Half time Old

ノーチラス / ヨルシカ

food / SEKAI NO OWARI

今年は1日を通して、朝はSNS社会をポップに風刺したHalf time Old「マッシュルームソング」、夕方になるとヨルシカの始まりの曲と言われている「ノーチラス」、そして夜は今年初めてライブに行ったSEKAI NO OWARIから「food」をよく聴いていました。それぞれの楽曲に似合う時間帯を探しながら楽曲を聴くと良さがより生きると思うので、時とあわせながら是非聴いてみてください。耳馴染みの良いアーティストばかりですので収録アルバムもチェックしてもらえると嬉しいです! 

Akari Hiroshige(ライター)

Dry Flower / SURL

2019年に初来日した韓国アーティストの楽曲から3曲を選びました。1曲目は、SURLの「Dry Flower」。相手に拒否されることをわかっていながら、知らないふりをして明るく振る舞う若者の無力感を歌った青春の曲です。11月と記憶に新しい来日公演で、圧倒的なバンド力を日本のファンに見せつけてくれたSURLの今後に期待がかかります。

Night Bike Ride / Kwon Tree

2曲目は、<韓国大衆音楽賞>にて最優秀フォークソング部門を度々受賞するなど、フォークシーンを牽引するKwon Treeの「Night Bike Ride」。「自転車に乗ったらとっても気分が良い」というシンプルで率直な歌詞の繰り返しと、聞いた瞬間目の前に草原が広がるような爽やかなメロディーが好きです。

1,000(feat. Uhm Jung Hwa) / Xin Seha

3曲目は、Xin Sehaの2ndフルアルバムから「1,000(feat. Uhm Jung Hwa)」。エレクトロニックなサウンドと独特な柔らかい声が作り出すスピリチュアルな世界観が癖になり、一度聞いたら止まらない中毒性があります。
今年は多くの実力派アーティストが初来日公演を実現させ、サマソニやフジロックの大舞台からアットホームなライブハウスまで、多様な場所でライブを見ることができ感慨深いものがありました。来年も、多くの韓国アーティストの来日を期待しています!

山田祐真(エンジニア)

月虹 / BUMP OF CHICKEN

一番解禁してほしかったアーティストが今年ついに。
これ聴いてると目の前に砂漠が見えてきます。

夜ふかしのうた / creepy nuts

今年のハイライト。
土曜日の夜に聴くのが丁度良いです。

何なんw / 藤井風

色々衝撃的。何なん。
衝撃で目が覚めるので朝によく聴いてます。

西村謙大(CEO)

I Think I’m OKAY / Machine Gun Kelly

今年再生数が特に多かった楽曲から私のベスト3曲を選びました。
1曲目「I Think I’m OKAY」は私の世代には懐かしいエモロックな楽曲ですが、ストリーミングに合わせたサウンドと楽曲の長さで、再度ロックシーンを盛り上げてくれると確信した1曲。今後Machine Gun Kellyの存在がロックシーンに与える影響は大きいと感じました。

さらしもの (feat. PUNPEE) / 星野 源

2曲目は星野源PUNPEEとコラボした「さらしもの」。細部に至る音の表現が絶妙で、日本のポップスターである彼の葛藤や孤独感がとても表れている1曲だと感じました。メジャーとインディーの垣根をなくしてくれている彼の活動に今後も期待したいです。

Sanctuary / Joji

3曲目は世界で活躍する日本人アーティストJojiの「Sanctuary」。サビのハーモニーがとても心地良く、新しくもありながらどこか80年代の懐かしさを感じさせられます。

DIGLE BEST TRACK 2019

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