懐かしくも新しい、猫戦のサイダーミュージック

Review

文: BIG UP! 

BIG UP! ユーザーの中から、今聴きたいアーティストをピックアップ! 今回は猫戦をご紹介します。

爽快感が耳をかけていく

繊細な泡が弾けるサイダーのようなバンドだと思った。一聴すると爽やかさが体を染みわたり、甘さがほんのりとひろがっていく。彼らの名前は、猫戦。京都を拠点とする現役大学生のバンドだ。

猫戦の特徴は、70’s80’sのシティポップを彷彿するサウンドと現代を生きているリリックだ。線が細いのに意志のあるギターの音色は軽快で、グルーヴィーなリズム隊や浮遊感あるキーボードと共に懐かしい空気を作りだす。一方で歌詞は、ルールに捉われることなく自由だ。韻などには気を配っているが、“誰にでも伝わる言い回し”などの凡庸性はない。だからこそ彼らの音楽は、懐かしさと新しさが混在する魅惑の世界が広がっているのではないだろうか。

先日配信が開始された『鶴/サテライト』は、今年の2月に発売された1st シングル。サイダーサウンドとウィスパーボイスの良さを味わえる2曲の他、カラオケバージョンも収録された90‘sオマージュ仕様となっている。バンドとしての良さを味わったあとに、インストの旨味も堪能できる楽しさの幅が広がる1枚だ。

こんなアーティストが好きな人におすすめ

・土岐麻子
・mei ehara
・Laura day romance
・Easycome

猫戦

提供:BIG UP!zine

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