グソクムズが綴るそれぞれの“旅”。4人の個性を緩やかに繋ぐバンドらしい音|BIG UP! Stars #110

Interview

文: 石角友香  写:上村 窓   編:riko ito 

DIGLE MAGAZINEが音楽配信代行サービスをはじめ様々な形でアーティストをサポートしている『BIG UP!』を利用している注目アーティストをピックアップして紹介するインタビュー企画。第110回目はグソクムズが登場。

シティポップに対置する意味で“シティフォーク”と称されるバンド、グソクムズ。往年のはっぴいえんどの系譜を受け継ぐサウンドやセンスはもちろん、ネオソウルやロックンロール、ネオアコの研ぎ澄まされた核心も内包。素直にどの曲もいいと思える普遍性と今日的な完成度を兼ね備えている。

セルフネームの1st アルバム『グソクムズ』(2021年)、より表現の幅を広げた2nd アルバム『陽気な休日』(2022年)という2作を経て、2023年5月から4ヶ月連続で配信シングルをリリース中だ。メンバー各々が“旅”をテーマに作詞作曲を手がけたシリーズである今回、改めてこのバンドのルーツを探ろとしたのだが、簡単には口を割らない(!?)否、背景はバラバラだという意外な部分からインタビューはスタートした。

BIG UP!

『BIG UP!』はエイベックスが運営する音楽配信代行サービス。 配信申請手数料『0円』で誰でも世界中に音楽を配信することが可能で、様々なサービスでアーティストの音楽活動をサポート。また、企業やイベントとタッグを組んだオーディションの開催やイベントチケットの販売や楽曲の版権管理、CDパッケージ制作などアーティスト活動に役立つサービスも充実している。

さらに、音楽メディアも運営しており、BIG UP!スタッフによるプレイリスト配信、インタビュー、レビューなどアーティストの魅力を広く紹介している。

▼official site
https://big-up.style/

ルーツはバラバラながらも生まれる“グソクムズらしさ”

ー4人に共通のルーツだったり、共有している音楽はありますか?

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堀部祐介(Ba.):

どうなんだろうね? 大瀧(詠一)さん?
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中島雄士(Dr.):

みんな実はバラバラだから。似通ってるところもあるんですけど。

ー共通してる特定のアーティストっていうよりは曲作りのルールがあるとかですか? たとえば4人の楽器だけでやるとか。

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たなかえいぞを(Vo. / Gt.):

特にめちゃくちゃこだわりがあるわけでもないんですけど、逆にこだわりがないから4人でやってるような気もします。
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中島雄士(Dr.):

意外と「こういう新しいことやってみよう」ってなるとやるタイプ。でも、でき上がると割と統一性がある感じになっていくかもしれないです。
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加藤祐樹(Gt.):

それぞれのこだわりはあるけど…。共通のこだわりは特にないよね。
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たなかえいぞを(Vo. / Gt.):

それぞれのこだわりにそれぞれが納得しながらやるみたいなところがあると思います。

ーグソクムズは全員が作詞作曲できるっていうのもすごく大きいと思うんですけど、バンドの曲として構築するときに何か意識してることってありますか?

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加藤祐樹(Gt.):

歌の邪魔をしないようには気を付けてるよね。
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たなかえいぞを(Vo. / Gt.):

共通認識で基本的には歌モノのイメージがありますね。でもそれぐらい?
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堀部祐介(Ba.):

俺らっぽくどうとかっていうよりは、その曲にとってベストなアレンジだったり演奏だったりができればいいかなと思うので。だからそれでも聴いていただいてる人に「グソクムズっぽいね」っていう共通点が見えるのは、面白いなと思ってます。

ー加藤さんはライブを観たらよりわかるじゃないですか、ロックンローラーっぷりが。そういう人がいることで、ありがちなバンドではなくなりますよね。

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たなかえいぞを(Vo. / Gt.):

うん。そうかもしれない。

ー以前書いたライブレポートに勝手にJohnny Thunders(ジョニー・サンダース)の名前とか出しちゃいましたけど、どうなんですか?

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加藤祐樹(Gt.):

大好きです(笑)。
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堀部祐介(Ba.):

もともと音楽的に共感して集まったとかではなくて、地元の繋がりとか使ってたスタジオの店員さんだったとか、そういうあまり音楽と関係ないところで繋がった4人なんです。だから、全然(ルーツも)バラバラだし、それが一緒くたに成立しうるのかなと思います。
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加藤祐樹(Gt.):

一番ロックンローラーなの堀部さんだもんね。

ーどういうところが?

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加藤祐樹(Gt.):

もうずっとロックンロールバンドを。
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堀部祐介(Ba.):

そうだね。60年代70年代のロックをやろうっていうバンドを、グソクムズの前に組んでたんです。

メンバーのデモを聴くときはプレゼントを開ける感覚

ーグソクムズって各々が作った曲をアップしておくクラウドみたいなのは今もあるんですか?

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たなかえいぞを(Vo. / Gt.):

もちろんあります。

ーそれぞれが何も告げずに曲を上げるんですか?

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加藤祐樹(Gt.):

そうですね。みんな恥ずかしいから言わないもんね(笑)。
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たなかえいぞを(Vo. / Gt.):

シングルとかアルバムの制作期間があるじゃないですか。で、とりあえずここにいつまでに何曲上げとこうねっていう条件は設けられるんですよ。なので、それに従ってクラウドにアップする感じですね。

ーデモのスタイルも各々違うんですか。

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加藤祐樹(Gt.):

ここふたり(加藤とたなか)は結構作ってきちゃうよね。
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たなかえいぞを(Vo. / Gt.):

ちゃんと作りたいですね。ギターをちゃんとフレーズまで入れたい人(加藤)、コーラスワークまでちゃんと入れたい人(たなか)ですかね。
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中島雄士(Dr.):

僕は割と骨格だけですね。ドラム、ギター、ベース、それと歌。たまにベースが入ってないときもあるし。両方の中間ぐらいが堀部かなと。
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堀部祐介(Ba.):

そうっすね。俺も割と何もやんないけど、思いついたやつは入れて、思いつかなかったらもう何にも。コードとベースだけ入れて。
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中島雄士(Dr.):

弾き語りだったりするもんね。
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堀部祐介(Ba.):

ああ、ありましたね。弾き語りで上げて怒られたので、ちゃんとバンドの音にするようにしました(笑)。
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中島雄士(Dr.):

でもこれは今しゃべってて気づいたんですけど、完成形が見えるまで作りたいというよりはたぶん自分のパートを確定させたいんじゃないかって。
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加藤祐樹(Gt.):

ああ、それはあるよね。
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中島雄士(Dr.):

で、僕はドラマーだからドラムは結構フレーズをこだわって作るんですけど、ギターとベースはもう3人に任せるから。細かく作ったところでしょうがないんで、割と下書きになるっていうのはあるかもしれないですね。
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たなかえいぞを(Vo. / Gt.):

たしかにそうかもしれない。
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中島雄士(Dr.):

僕がギターフレーズめっちゃ作ってもどうせ変えられちゃう。
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加藤祐樹(Gt.):

ははは。

ーお互いのデモを聴くときの気持ちってどうなんですか?

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中島雄士(Dr.):

プレゼントを開けるみたいな気持ち(笑)。
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堀部祐介(Ba.):

「最近こういうのを聴いてるんだな」っていうのがちょっと見える感じがします。

ー普段は「最近こういうの好きなんじゃないの?」みたいな会話はしないんですか?

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堀部祐介(Ba.):

結構ありますけどね。話題に困ったら振るかも知れない(笑)。
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たなかえいぞを(Vo. / Gt.):

“話題に困ったら”(笑)。 たとえば僕はすぐ最近聴いてる音楽とかを口ずさんじゃうんで、ずっとYMOを口ずさんでる時期は「またこいつYMO歌ってんな」みたいな。YMO歌うってよくわかんないですけど(笑)、「そんな時期なんだな」っていうのがたぶんそれぞれあると思います。

ーお互いにおすすめの曲を聴いたりは?

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中島雄士(Dr.):

スタジオでみんなで聴くときもあるんですよ。「あれ聴いた?」みたいな。その場でちょっと流して聴く時間とかもたまにあって。そういうときに「いいじゃん」ってなると、照れ隠しで「いや、この前これ聴いてたらこうでさ」って自分の曲の種明かしもする時間はたまにあります。
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加藤祐樹(Gt.):

恥ずかしいからね。自分では良い曲か悪い曲か分かんないし。
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中島雄士(Dr.):

自分のデモをみんなで聴いた後の空気に耐えられなくて。「だれだれのフレーズ聴いてこれ作って」とかずっとしゃべっちゃう(笑)。
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たなかえいぞを(Vo. / Gt.):

すごいのがさ、5〜6年前まではクラウドに上げるとかなかったじゃない? みんなの前で作ってきたものをとりあえず弾き語りして。
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堀部祐介(Ba.):

やったやった。発表会ね。
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たなかえいぞを(Vo. / Gt.):

あれよくやってたよね。それに比べたら、ある程度完成させてみんなに聴かせられるので全然楽ですけど。
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中島雄士(Dr.):

「家帰ってから開けてね」「いないところで手紙読んでね」みたいな(笑)。
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堀部祐介(Ba.):

今も歌詞はちょっとハズいけど。自分の経験も結構入るんで、ちょっと自分語りじゃないですけど、そういうニュアンスも持ってる気がして。
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たなかえいぞを(Vo. / Gt.):

たしかにね。

ー2023年7月1日は渋谷WWW Xで過去最大のキャパでライブをされましたが、バンドのムードはどうですか? どんどんいこうぜという?

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たなかえいぞを(Vo. / Gt.):

まあ「いこうぜ感」はあります。ライブも増えたんで基本的に常にアドレナリンは出てるかもしれない(笑)。
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中島雄士(Dr.):

前よりもみんな演奏とか楽器が好きになってる感じが。
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たなかえいぞを(Vo. / Gt.):

前まではライブが全然好きじゃなかったので、ライブってちょっと僕とは関係ないものかなって思ってたんです。だから音源だけ作っていればいいやという感じだったんですけど、最近はライブも自分たちのものになってきたかなみたいな感覚はありますね。

新曲はリッケンバッカー購入記念ソング

ーここからは4ヶ月連続リリースについてお聞きするんですけど、2ndアルバム以降、新曲作っているときの気持ち的な変化はありましたか?

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加藤祐樹(Gt.):

(旅という)テーマがあるんでしょ? この新曲たちは。
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中島雄士(Dr.):

まあ、スタッフを含めチーム内でテーマを設けようって話が出たし、どちらかというとテーマがあったからそうしたっていう感じかな。
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加藤祐樹(Gt.):

みんな偉いよね。俺全然関係ない、もともとあった曲だし(笑)。
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堀部祐介(Ba.):

やっぱそうだよね。全然関係ないもんね。
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加藤祐樹(Gt.):

でもこれは後付けだけど、俺が作った「チルチルクラブ」はJack Kerouac(ジャック・ケルアック)の『ビッグ・サーの夏 最後の路上』っていう小説のイメージになったなと思った。

ー“旅”というテーマありきで4ヶ月連続シングルっていうのはみなさんとしてはアリかなっていうことだったんですか?

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たなかえいぞを(Vo. / Gt.):

まあそうですね。今までやったこともなかったですし、それぞれシングルっていうのも面白かったので、やろうって。

ーではそれぞれ作者に、どんな制作の背景やイメージがあったのかリリース順に聞きたいと思うんですけど、まず中島さんの「ハルケシ」。“ハルケシ”ってなんなんですか?

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中島雄士(Dr.):

タイトルがなかなか定まらなかったんですけど、パッと見てインパクトがあるような、他にあんまりないタイトルにしようというので、僕が血を吐きながら10個ぐらいアイディアを出して(笑)。で、その中からみんなにあーだこーだ言ってもらって、“遥かである”という意味を持つ“遥けし”に決まりましたね。

ー古語なんですね。

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中島雄士(Dr.):

“遥けき”とも言うんですけど、最初ひらがなにするか漢字にするか迷ってて、「カタカナがいいよ」ってみんなが言ったから、じゃカタカナでって感じです。どういう意味だろうと思ってもらえるようにっていうのもありますね。

ー曲自体のコード感やアレンジに関してはどういう背景がありましたか?

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中島雄士(Dr.):

ちょうどこの曲ができたときにグソクムズと小財美香子さんの写真展(『グソクムズと陽気な休日』)をやってたんです。で、その写真展の後半、みんなで集まる日の前日にこれからバンドを頑張っていこうぜみたいな話をしている夢を見て。

ー熱いですね。

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中島雄士(Dr.):

熱い。たなかが「頑張っていこうぜ」みたいなことを言って、みんなも「たしかにそうだ!」っていうふうに声を上げる熱い夢を見て(笑)。目覚めたときにサビのメロディをたなかが歌ってるのがバーって出てきて書いたんですけど、そこからイメージを膨らませた感じです。

ー引っ越しという新たな環境を思わせる歌詞もありますね。

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中島雄士(Dr.):

この曲を書いたときは引っ越しは決まってなかったんですけど、これ書いた直後に決まって。
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たなかえいぞを(Vo. / Gt.):

追い出されたんだ(笑)。
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加藤祐樹(Gt.):

可哀想に(笑)。
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中島雄士(Dr.):

(笑)。それで伏線回収したなっていうのは自分の中でありましたね。あとはちょっとグソクムズのことを書いてもいるんですよ。
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加藤祐樹(Gt.):

2番のサビの歌詞が好きなんだよ。
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中島雄士(Dr.):

あれでしょ、野球が入ってるからでしょ。
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加藤祐樹(Gt.):

そうそう。いいよね。
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中島雄士(Dr.):

メンバーでよく野球するんで、それを入れたりとか。あと、もともとグソクムズができたきっかけはこのふたり(たなかと加藤)の焚火から始まってて。なので《燃えさしは捨て置け》とか、ふたりが焚き火してて、夜が明けてみたいな情景を歌詞に入れたりとかしましたね。

ーなるほど。そして2曲目は加藤さん作の「チルチルクラブ」。この曲も制作の背景を教えてもらっていいですか?

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加藤祐樹(Gt.):

これは去年の2nd(アルバム)のレコーディングが終わったぐらいで作ったんですけど、まあちょうど「メンバー4人で曲を出そう」ってなって、そのときは全然旅とか意識してなかったんですけど、これを出して。タイトルに関しては「これは良くないです。絶対やめてください。変えてください」ってグチグチ言われて。
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一同:

(笑)。
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加藤祐樹(Gt.):

そこまで言われるとカチンときちゃうから、何でもよかったんですけど「いや絶対これでいく」と(笑)。

ーチルは“チルい”なんですよね?

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加藤祐樹(Gt.):

関係ないですね(笑)。クラブも蟹かもしれない。

ー最高なギターポップで、ある種の無敵感があるなと思いました。

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加藤祐樹(Gt.):

えいぞをくんが高いリッケンバッカーを買ったんで、それに合いそうな曲かなと思って、出したっていう。
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堀部祐介(Ba.):

そうだね。コードの響き感とか。

ーたなかさんのリッケンバッカー購入記念であると。

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加藤祐樹(Gt.):

ははは。
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中島雄士(Dr.):

あれ? “旅”はどこいった(笑)?
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加藤祐樹(Gt.):

これは『ビッグ・サーの夏』なんだって。読んで。
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たなかえいぞを(Vo. / Gt.):

読むわ。

“旅”がテーマの4ヶ月連続リリースが終結。全国ツアーへ

ーそして3曲目はたなかさん作の「いつか渚へ」です。

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たなかえいぞを(Vo. / Gt.):

アイディアのもととしては、曲と歌詞をキュッと短くしたいっていうのが先にあったのと、コーラスで追っかけるのをやったことなかったので、それは入れようと思いましたね。あとは、1曲の中に緩急つけたらいいなという目標みたいなのがあって、それから作り始めました。

ーリズムと上モノのギターの感じが全然違うジャンルみたいで面白いです。

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たなかえいぞを(Vo. / Gt.):

たしかに、それはあるかもしれないです。
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加藤祐樹(Gt.):

ギターは最初、俺がアルペジオを弾いてたんだけど、えいぞをくんのデモの怪しいアルペジオのほうが全然良かったから。
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堀部祐介(Ba.):

ははは。
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加藤祐樹(Gt.):

えいぞをくんがアルペジオを弾いて。
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たなかえいぞを(Vo. / Gt.):

さっきのデモ音源の話で、僕はイメージで加藤くんに「こういうの弾いて」って毎回送るんですけど、「いやこれはちょっと無理だわ。えいぞをくん弾いて」ってなって、「結局俺が弾くのか」みたいな(笑)。
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加藤祐樹(Gt.):

結構信じられないフレーズ多いじゃん? そのフレーズは俺にはできないから自分でやったほうがいいよって思うんだよね。

ー歌詞も不思議な感じがあります。

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たなかえいぞを(Vo. / Gt.):

歌詞は旅に出た経緯みたいなのがありますね。まだ海に行く前っていう感じですかね、個人的なニュアンスとして。

ー最後は8月23日にリリースされた堀部さんの「道の途中」です。最後に締まる感じがしますね。

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堀部祐介(Ba.):

タイトルは最後につけたんですよね。だいたい曲を書く順番として、最初に歌詞を書くんですよ。最初に歌詞をバーっとなんとなく書いて、後からメロディ、コードの順につけて、整合性がとれるように微調整していって、まるっと書けた段階でタイトルになり得るところを拾ってきてつけるという感じで。だから偶然っちゃ偶然なんですけど、結果として4ヶ月連続リリースの最後に「道の途中」っていうのがきたのはよかったなと思ってます。

ーここで明らかに《僕ら旅に出るのさ》という歌詞が登場します。

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堀部祐介(Ba.):

そうですね。旅がテーマだったから(笑)、ノートの一番上に“旅”って書いて、そこから「晴れた空」とか「電車」とかいろいろ書いてたんですけど…。
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加藤祐樹(Gt.):

なんか真面目にやったの堀部さんだけだね。
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たなかえいぞを(Vo. / Gt.):

まあ旅に対するピュアな回答と、少し違った回答と…全部が同じような歌詞にならなくてよかったね。個性が出たんじゃないですか。

ーそしてこの曲のAメロはロックンロールっぽくて意外でした。

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堀部祐介(Ba.):

そうですね。昔そういうバンドをことやってたのもあって、この曲じゃないにしろ、どっかのタイミングでロックンロールっぽいテイストの曲があっても面白いかなとは思ってましたね。それこそDeep Purple(ディープ・パープル)とかAC/DCとか、ああいうハードロック寄りな曲を僕らがツアーに行くときに車の中で流したりすることも多くて。だから旅テーマの曲でそういうのを持ってくるのも面白いかなとは思ったんです。

ー誰が作った曲なのかわからずに聴いてたら加藤さんの曲なのかな?と思ってたかも。

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加藤祐樹(Gt.):

堀部さんが作る曲が一番王道多いよね。
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堀部祐介(Ba.):

結局離れらんない、ここから(笑)。

ーロックンロールのリフのおいしさっていうか。

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堀部祐介(Ba.):

うん。そうですね。勇気は要ったけど。
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加藤祐樹(Gt.):

ツインギターだもんね、俺と堀部さんと。
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堀部祐介(Ba.):

ギター弾くどころか、ギターソロは俺が弾いてて。
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加藤祐樹(Gt.):

デモでギターソロ入れてきたんですよ。「めっちゃいいじゃん! 堀部さんやりな」って言って。

ーこうやって4ヶ月連続リリースの曲が実際にできあがって、みなさん自身はどんな感想を持ちましたか?

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加藤祐樹(Gt.):

4曲続けていくとさ、なんか統一感あってびっくりした。無意識に統一感を出せるようになりましたね。
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中島雄士(Dr.):

なんかクイズで4つ漢字があって真ん中1個空いてるみたいな? 曲が4つあって全然違う雰囲気なんだけど共通点が真ん中にある。ヒントが4つあって答えが1個あるみたいな感じがしました。

ー4ヶ月連続リリースのシングルを携えたツアー<LIVE TOUR 2023 道の途中>も11月から開催されますが、今後のバンドの展望はいかがですか。

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中島雄士(Dr.):

関わる人がだんだん増えてきてるし、見てくれる人も増えてくると思うんですけど、それによってグソクムズのメンバーの空気感だったりとか、今までの感じとかがガラッと変わらないようにしたいなっていうのはありますね。このまま大きくなれたら嬉しいです。

RELEASE INFORMATION

New Single「道の途中」

2023年8月23日リリース
Label : Melody fair
Format:デジタル配信

▼各種ストリーミングURL
https://big-up.style/LgcR0mRzA4

New Single「グソクムズ流」

2023年7月1日に開催のワンマンライブよりライブ会場限定販売中
Label : Melody fair
Format: CD(完全限定生産)

■収録曲
1. ハルケシ
2. チルチルクラブ
3. いつか渚へ
4. 道の途中
*デモ音源4曲のDLコード付き

EVENT INFORMATION

グソクムズ LIVE TOUR 2023 〜道の途中〜

◼︎広島公演
日程:2023年11月17日(金)
会場:HIROSHIMA 4.14
時間:open 18:30 / start 19:00

◼︎福岡公演
日程:2023年11月19日(日)
会場:Live House 秘密
時間:open 17:30 / start 18:00

◼︎愛知公演
日程:2023年11月24日(金)
会場:新栄シャングリラ
時間:open 18:30 / start 19:00

◼︎大阪公演
日程:2023年11月25日(土)
会場:心斎橋CONPASS
時間:open 17:30 / start 18:00

◼︎東京公演
日程:2023年12月17日(日)
会場:吉祥寺 武蔵野公会堂
時間:open 17:30 / start 18:00

BIG UP!

『BIG UP!』はエイベックスが運営する音楽配信代行サービス。 配信申請手数料『0円』で誰でも世界中に音楽を配信することが可能で、様々なサービスでアーティストの音楽活動をサポート。また、企業やイベントとタッグを組んだオーディションの開催やイベントチケットの販売や楽曲の版権管理、CDパッケージ制作などアーティスト活動に役立つサービスも充実している。

さらに、音楽メディアも運営しており、BIG UP!スタッフによるプレイリスト配信、インタビュー、レビューなどアーティストの魅力を広く紹介している。

▼official site
https://big-up.style/

BIG UP!のアーティストをセレクトしたプレイリスト
『DIG UP! – J-Indie -』

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グソクムズ

東京・吉祥寺を中心に活動する4人組バンド。メンバーは左から、中島雄士(Dr.)、加藤祐樹(Gt.)、たなかえいぞを(Vo. / Gt.)、堀部祐介(Ba.)。洗練されたメロディや日常を切り取ったような温かみのある歌詞、メンバー全員が作詞作曲を手がける個性豊かな楽曲で注目を集めている。

2021年7月に配信開始された「すべからく通り雨」が、J-WAVE『SONAR TRAX』やTBSラジオ『今週の推薦曲』に選出され話題を呼び、 同年12月には1stアルバム『グソクムズ』をリリース。同作はデビュー作にして第14回CDショップ大賞2022に入賞した。また2022年7月には初期音源集『グソクムズカン』を、12月には2ndアルバム『陽気な休日』を発表するなど、精力的にリリースを続けている。

さらに、2023年5月からは“旅”をテーマにメンバー全員が作詞作曲を手がけた楽曲を4ヶ月連続で配信リリース。11月より広島公演を皮切りに全国5都市を回るツアー<LIVE TOUR 2023 道の途中>の開催を予定している。
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