YonYonがKenya Graceの魅力を解説|世界で羽ばたいても変わらないベッドルーム・ミュージシャンとしての姿勢

Interview

文: 神保未来  写:藤原功一(メイン画像、動画) ヘアメイク:大貫茉央 

世界で注目を集めるUK発のシンガーソングライター兼プロデューサー、Kenya Grace(ケニヤ・グレース)。本企画では、良質なベッドルームミュージックを世界中のリスナーに届けるKenyaの魅力を2組のアーティストが語る。今回は、DJ/シンガーソングライターをはじめ幅広い分野で活躍するYonYonが登場。

2023年9月にデビューシングル「Strangers」をリリースするやいなや瞬く間にグローバルな注目を集め、今年は<Coachella 2024>や<FUJI ROCK FESTIVAL ’24>にも出演するUK発のシンガーソングライター兼プロデューサー、Kenya Grace。思わず口ずさみたくなるキャッチーなメロディ、共感性の高い歌詞、多彩なジャンルが溶け合ったサウンドなど、Kenyaが生み出すベッドルームミュージックは世界各国の音楽ファンを魅了している。

そんなKenyaの魅力を宅録を行う日本国内のミュージシャンに語ってもらう企画が実現した。第1回の語り手は、DJ/シンガーソングライター/音楽プロデューサー/ラジオパーソナリティ/イベンターなど幅広く活躍するYonYon。ソウル生まれ東京育ちの彼女が紡ぐ日本語・韓国語・英語を織り交ぜた歌詞は国境を越えてさまざまなリスナーに愛聴されていて、Kenyaの作品とも親和性が高い。今回はYonYon自身の作品づくりのこだわりや、Kenyaと共鳴する点について伺った。

初めて作った曲はベッドルーム寄りなエレクトロポップ

ーまずはYonYonさんご自身の活動について伺わせてください。DJとして活動を始めたきっかけは?

もともとバンドをやっていて、既存曲をカバーしながらだんだんオリジナル曲を作るようになりました。DJを始めたのは大学のサークルでしたね。勧誘してくださった先輩がファンキーな方たちで「部室で爆音で好きな音楽、聴けるよ」っていう言葉に惹かれてDJサークルに入ったんですけれど(笑)、練習していくうちにのめり込んでいきました。

ーサークルで聴いていたのはどんな音楽ですか?

Justice(ジャスティス)やUnderworld(アンダーワールド)とかですね。自分がDJするときもフレンチハウスやフレンチポップスをかけていたんですけど、だんだん好きなジャンルが移行していきました。大学4年生の頃、逆留学みたいな感じで韓国に半年ぐらい戻ったことがあって、そこのクラブシーンでベースミュージックやトラップとかが流行りだしたんです。自分もそこでDJをしたくて、ベースミュージックを掘るようになりました。

ーバンドでオリジナル曲を作るようになったのは?

ちょうど韓国に留学していた時期に、メンバーは就活で私も韓国にいるから一緒に練習できなかったので、自分でトラックを作れるようになれたらバンドにも還元できるかなと思って、韓国で音楽制作について学べるスクールに通いました。Ableton Liveの使い方の基礎を学んで、そのとき作ったのが初めてのトラックメイクだったと思います。そのあと日本に帰ってきてバンドメンバーとオリジナル曲を作り始めました。

ー初めてのオリジナル曲はどんな音楽を?

ダンスミュージックとJ-POPを織り交ぜたような曲でしたね。私がキーボード&ボーカルで、ギター&ボーカルが1人いて、あとはトラックで同期演奏というメンバー構成だったんですけど、ギターの子もDJをやっていたし、現代でいうベッドルームミュージック寄りなエレクトロポップを作ってました。今では珍しくないけど、当時はクラブミュージックとポップスを組み合わせた音楽って日本ではあまりなくて。

ーその頃からベッドルーム寄りだったんですね。現在はソロで楽曲を制作していますが、どのような作り方を?

最近は全部自分で作ることはほとんどなくて。いろんなトラックメイカーさんとコラボするような形で楽曲制作をしています。自分はディレクターじゃないですけど、“作りたい楽曲像”みたいなゴールに対して「こういう曲を作るならこの人と一緒にやったら面白そう」というプランを立ててブッキングして、実際にスタジオに入ってセッションしながら「このパートはこうしよう」と言って…みたいな、監督のような感じで曲を作っています。

ーその作り方に行き着いたのはどうしてですか?

制作できるジャンルの幅が広がるのと、時間って限られているじゃないですか。24時間✕365日しかない中で最大限のパフォーマンスをするには、自分が得意なことをしつつ、それぞれの分野で別の得意な人たちと一緒にやったほうがいろんな曲を作れるなって。

ー曲のゴールやプランはどのように相手に伝えていますか?

「リズムはこういう感じ」「シンセの音色はこう」とか、いくつかレファレンスとなる音源をトラックメイカーさんと共有します。最初に自分がトラックを打ち込んで「このデモを広げたいです」ってお送りするパターンもあります。

例えば最新リリース曲の「Make My Day」は前者で、「こういう曲を作りたい」ってプロデューサーのGimgigamさんとレファレンス音源を共有しながらミーティングして、最初のデモトラックが届いて。そこから、何度かデータでやり取りして、最終的にスタジオに一緒に入って細かい部分を微調整して完成させました。

ー緻密に作っているんですね。

私は結構口うるさい人だと思います(笑)。私のワガママなリクエストを実現してくださるプロデューサーの皆さんのおかげで、納得できる形で作品ができ上がっていくので、本当に感謝です。

ーそれはYonYonさんのプランが「絶対いい作品になる」って思わせてくれるからだと思います。

そうだといいですね。もしかすると、DJとしての経験が作品作りに生かされているのかも。人一倍、たくさんの楽曲をディグって分析しては、楽曲をフロアに投下して「こういうサウンドではこういう反応がある」といろんな場所で試すことができるので、お客さんの反応をたくさん見てきた分、シチュエーションのイメージもしやすいですし。その経験を通じてディレクションできているところもあると思っています。

リスナーは白いキャンバス。初めて聴いた人にも伝わる歌詞を書きたい

ー宅録の魅力ってどんなところだと感じますか?

自分のペースで制作できるのが宅録の魅力だと思っていて。例えばボーカルの場合、家で録るときとレコーディングスタジオで録るときではテンションが違うんですよ。家ではひとり黙々と録っては、途中休憩したりして、録り直す回数も自由に決められて。一方でスタジオとなると人を介して録ってもらうので、決められた時間内に録り終えなくてはならないプレッシャーが少なからずあったり、初めて行くスタジオだとちょっと緊張しちゃったりして。でも、スタジオにはたくさんのいい機材が揃っていて、エンジニアさんとのタッグでそこでしか作れない音があったりするので、プロダクションとしてクオリティの高い音源を作るのはスタジオワークが適してると思います。

ただ、楽曲の雰囲気やジャンルによっては家で録ったもののほうがいいと思うときもあって。実際、スタジオでも録ったけど結果的に家で録ったものが採用されることもありますね。

ー宅録ボーカルが採用されたのはどの曲ですか?

最近ですと、客演で参加させていただいた「pray for peace」(草刈愛美,mabanua,YonYon)。ラップのグルーヴ感と言いますか、韻を踏むリズム感がスタジオで録ったときはカチッとしちゃって。でも家で録ったバージョンはもうちょっと柔らかく、ささやくように歌っていて、最終のトラックと組み合わせたときにラップパートの一部を宅録ボーカルのほうを採用しました。

ー心にスッと馴染むような感覚がある曲ですが、柔らかさが大きいのかもしれませんね。家で聴いたからより感じたのかも。

作り手側はリスナーにどういうシチュエーションで聴いてもらいたいのか想像しながら作る人が多いと思うんです。「pray for peace」はもともとライブで披露するためだけに制作した音源なので、ステージ上ではかなりパワフルに発声しながら歌っていたのですが、音源に落とし込む際には、部屋で聴かれることを想定して優しくトーンダウンしてレコーディングしました。メッセージ性の強い歌詞だからこそ、押し付けがましくはなりたくない。でも伝えたいことはしっかり伝える。そのバランスを取るのが結構難しい楽曲でした。

ー作品作りでこだわっていることを教えてください。

自分は何を歌いたいのか、先にテーマを決めてから制作を進めます。伝えたいことがあって、それを伝えるためにどういうビートを乗せたらいいかを考えていくので、大事にしているのはメッセージ性かもしれないですね。

ーYonYonさんの曲は韓国語、英語、日本語がシームレスに届いてくる感覚がありますが、メロディと歌詞はどちらが先にできますか?

大体はメロディが先ですね。普段思っていることをメモ帳に書き溜めておいて、その中から抜粋して歌詞を書いているので、そう考えたら歌詞が先なのかな。でもメロディに沿って歌詞が変わることもあるし…どっちなんだろう(笑)。メロディラインによって日本語/韓国語/英語のどの言葉を当てるか、その線引きはなんとなく自分の中であって。最初に鼻歌でメロディを歌ってみて、そのうちだんだん宇宙語が出てきて、それが何語っぽいのかを判断して、言葉の破片をパズルのようにはめていく感じですかね。

ー宇宙語とは(笑)?

日本語と韓国語と英語、全部混ぜ混ぜの言葉みたいな感じです(笑)。

ー曲のメッセージを伝えるために大切にしていることはなんでしょうか?

とにかく、わかりやすく作ることですね。言語が混ざっている分、遠回しな表現をしてしまうと伝えたいことが届かなくなってしまうので、あえて簡単でシンプルな言葉を選んで歌詞を書いていきます。

受け手側(リスナー)って白いキャンバスみたいな感じで、私のことをプレイリストなどで初めて知ってくれた人だったり、もともとリスナーである方でも、新曲が出た瞬間はその曲がどんなジャンルのどんな歌詞なのか、前情報がない状態で聴くこともあるわけじゃないですか。そうなったときに、初めて聴いた人でもスッと入ってくるように作るのは大事だなと思っています。

ー配信が主流の現代だと、白いキャンバスの方が多いわけですもんね。

そうですね。プラットフォームがたくさん増えた分、知ってもらえるきっかけは増えたと思います。

“DJでかけたい曲”を年3000〜4000曲溜めている

ーたくさんの音楽を聴いているYonYonさんですが、音楽はどのようにディグっていますか?

私はインターネット派で、BandcampやBeatport、SoundCloud、今はSpotifyのプレイリストもありますので、いろんなプラットフォームで新譜を必ずチェックしています。あと、お店に入ったときに店内BGMをShazamしたり。

ー取材前も、ランダムで流れてきたBGMをメモっていましたよね(笑)。

はい(笑)。自分用に『DJでかけたい曲プレイリスト』を作っていて、1年で3000〜4000曲くらい溜まるんですよ。毎週整理する時間を作って、もう一回聴いて「これはDJで使えそう」とか「店で聴いたときはよかったけど、DJでは合わないかも。でもプレイリスト用で残せそう」とか、そういう(仕分けの)作業を黙々としています。

ー週にどれくらいの時間をかけているんですか?

一回座ると5時間くらいやってるかも(笑)。でも、もう少し時間があったらいいなとは思います。

ー今もかなり時間を割いているとは思いますが(笑)、YonYonさんは活動の幅が広いですし、時間はいくらあっても足りないですよね。だからこそ、制作は分担している?

そうですね。フロントマンも裏方も制作もってなると、タスク量が本当に多くて。限られた時間で全部やるとなれば、時間はいくらあっても足りないものです(笑)。

ー幅広く活動する中で、スイッチを切り替える瞬間はあるのでしょうか?

スイッチを切り替えるというよりは、すべてYonYonとしての歩みの延長なんです。裏方の自分もフロントマンの自分にしても、モットーは“繋げる”“ブリッジ”なんです。韓国生まれ日本育ちというルーツを活かして、自分が橋渡し的な役割になればいいなと思っています。一見壮大ですけど、自分の身の回りの家族や友人、そしてファン方々をはじめ身近な人をまず大事にして、その上でブリッジ活動を展開していけたらいいなって思っています。

ーまず身近な人を繋いで、それが広がって世界が繋がる。

はい。まずは自分の隣の人を大切にして。連鎖じゃないですけど、その人がさらに隣の人を大切にしていけば、どんどん世界は良くなると思うんですよ。まずは、自分の側にいてくれる人たちを大事にしていきたいです。

Kenyaの作品は“内省的なセンチメンタル・レイヴ・ミュージック”

ーKenya Graceの音楽はYonYonさんとも親和性が高いように思います。作品の印象はいかがでしたか?

彼女の音楽を一言で表すと、「内省的なセンチメンタル・レイヴ・ミュージック」だなって。今、PinkPantheress(ピンクパンサレス)、Piri & Tomm(ピリ&トミー)、yunè pinkuとか、ベッドルームミュージック経由のドラムンベースやジャージークラブ、ハウスを取り入れている女性シンガーソングライターが増えてるんですけど、Kenyaさんはその人たちともまた違って、エアリーなボーカルに加えてUKのストリートカルチャーやレイヴカルチャーを昇華している感じがして。

ーどんな部分にそういったカルチャーの片鱗を感じますか?

レイヴカルチャーって自分の抱えているものを解放してくれると思うんですけど、彼女が悩んできたものや思っていることをダンスフロアで溶かして、次の朝になったときにはそれを受け入れて未来へ向かってポジティブにいこうっていう流れの歌詞が多くて。内省的なエモい感情をダンスフロアで解放したい、そんな意思を作品から感じました。

ーKenya Graceの作品の中で、特に好きな曲を教えてください。

3月に出したデビューEP『The After Taste』を聴いたときに、「Stay」のトラックにまず耳が持っていかれました。EPは全体的にメロディアスなハウスサウンドだったり、リキッドファンクやドラムンベースだったりが混ざったような1枚なんですけど、「Stay」に関してはさらにジャージークラブの要素も入ってきて疾走感が生まれているんですよね。

サビの部分で別れた恋人に対して「ここにずっとステイしてくれないか」と思いを綴っている歌詞があるんですけど、そこにジャージークラブのキックのパターンが入ってくることによって、気持ちの高まりが表現されているような気がします。トラックの疾走感と歌詞が相まって切実な思いがどんどん強くなっていくのがすごい沁みて、「あ、すごい苦しんでたんだな」っていうのが伝わる楽曲で印象的でした。

「Hey, Hi, How are you?」は歌詞にめっちゃ共感しましたね。恋人と別れたあとの苦しい思いを綴ってるんですけども、自分が苦しんでるときってまわりの友達が心配してくれるじゃないですか。「ええ、大丈夫? もう忘れようよ! 新しいことを始めようよ~!」みたいな。みんな励ましてくれるけど、それすら聞くのがつらいと綴っていて、めっちゃわかると思って。励ましてくれる友達はありがたいし、その子たちは何も悪くないんですけど、苦しい思いをしていて彼に会いたいという切実な気持ちがあるからこそ、励ましすらきついんですよね。それはきっといろんな人が共感できるんじゃないかなと思います。

あともう1曲、シングルの「Afterparty Lover」は、従来のジャングル要素満載のトラックですね。EP『The After Taste』の収録曲はわりと家で聴くシチュエーションを想定して作られたものだと思うんですけど、「Afterparty Lover」に関してはフロアバンガーな楽曲だなと思って。ダンスホールっぽく男性MCの声をサンプリングしてるのも、ジャングル要素の一つとして表現されていて、私自身DJとしてかけたい曲だなと思いました。

ー歌詞やサウンド面でシンパシーを感じた部分はありますか?

実は歌詞がめちゃめちゃキャッチーでわかりやすいんですよ。私は英語がペラペラなわけではないんですけど、それでもスッと入ってくるシンプルな単語選びに自分とのシンパシーを感じました。

ーシンプルな言葉選びは先ほどのお話にも通じますよね。

そうですね。あと、楽曲のタイトル部分をフックにして連呼していることが多くて。同じような単語を連呼することでテーマ性をわかりやすく提示してるところが、作り方としてすごく丁寧だなと思いました。

ー繰り返されることで中毒性も生まれますもんね。

そうですね。例えばDJがその曲をかけたとしたら、そのフックの部分に関してはみんな歌えるんじゃないかなって思います。

ーDJとしてかける曲において、みんなで歌えるというのは重要ですか?

重要というわけではありませんが、一緒に歌える曲があるとフロアが盛り上がりますね。たとえ知らない曲だったとしても、MCをしながらマネしてみて!と促すことによって、一緒に歌うことができたりします。そういった意味でもKenyaさんの曲はかけやすいなって思います。

ー活動スタイルや発信方法についてはどう感じていますか?

すごいなって思うのは、その発信力やバイタリティですね。(Native Instrumentsの)MASCHINEという機材を使ってフィンガードラムを叩きながら自分の曲を歌っている動画を、リールやTikTokなどに頻繁にあげていて。30秒から1分くらいっていう短さもちょうどいいです。でもまず衝撃を受けたのが、ドラムンベースのめちゃめちゃ速いBPMを淡々と打ち込みながら歌っていることで。たぶん、みんなそれに持っていかれるんじゃないかなって思うし、すごくクセになります。

本人の家かどうかはわからないんですけど、映像ではいつも後ろにベッドや机が置いてあって、そこにMASCHINEを置いてマイク立てて叩きながら歌ってるんですよね。そういう同じような画で何個もあげていて。そこに私は「自分はあくまでベッドルームミュージックである」という意思を伝えてるような気がしていて。いろんな賞を受賞したりメディアが称賛してたり、世界的に大ブレイクしていてもっと豪華なスタジオと豪華なセッティングで映像が撮れる人なのに、そういう姿勢を貫いているところがカッコいいなって思いましたね。

ーあくまで、身近な存在であることを感じられるというか。

はい。きっとそれもあると思いますね。リスナーに寄り添っている感じがします。

ー楽曲はもちろん、画的な見せ方のセンスも光っているんですね。

あと、毎回映像で着てるお洋服が現行のY2Kファッションだなって。ちょっとグランジっぽいロックなファッションや古着を取り入れたり、そういう2000年頃のカルチャーのリバイバルがファッション業界でも起きているんですけど、彼女が着ているスタイルもわりとグランジっぽくて。それも今のZ世代に刺さってるんじゃないかなって個人的には思います。

ーもしYonYonさんがKenya Graceとコラボするなら、どんな作品を作りたいですか?

個人的な見解なんですけど、最近面白いなって思っている現象があって。UKから来たUKレイヴやUKカルチャー、ベッドルームミュージックをK-POPアーティストが取り入れて、K-POP解釈のUKミュージックが生まれているんです。例えばNewJeansとかがそれをやっていて。そのK-POP解釈のUKミュージックをさらにまたUKのアーティストが取り入れるサイクルが起きてるのが面白いなって。

Kenyaさんが作る楽曲のコード進行はわりとサッドでエモーショナルな楽曲が多いので、逆にちょっとポップな明るめのドラムンベースなりハウスミュージックで歌われたらどうなるんだろうって気になります。だから、自分のルーツである日本の音楽と韓国の音楽にKenyaさんのルーツが合わさったときに、どういう化学反応が起きるのかはやってみたいですね。

ーKenya Graceに今後期待していることを教えてください。

<フジロック>で日本に来られるので、ぜひ会いに行きたいなって思っています。今、UKのシーンとアメリカのシーンでどんどんブレイクしている状態だと思うんですけど、ぜひアジアツアーも回ってほしいですね。

YonYon PROFILE

YonYon(ヨンヨン)

ソウル生まれ東京育ちというバックグラウンドを持ち、DJ/シンガーソングライター/音楽プロデューサー/ラジオパーソナリティとしてマルチに活動するクリエイター。

KIRINJI、黒田卓也、Yaeji(イェジ)、Joe Hertz(ジョー・ハーツ)など、さまざまなシーンのアーティストへの客演参加を積み重ね、2021年3月に1st EP『The Light, The Water』をリリース。また、日韓のプロデューサーとシンガーを楽曲制作という形で繋ぐ“The Linkプロジェクト”を経て、自身主宰の音楽レーベル〈Peace Tree〉を2021年に立ち上げた。

日本とアジア、ベッドルームとパーティーフロア、アンダーグラウンドとメインストリームと、あらゆるシーンの架け橋(BRIDGE)となり、全国各地を飛び回りながら音楽を通じて愛と平和の木を育み続けている。

Kenya Grace PROFILE

Kenya Grace(ケニヤ・グレース)

UKベースのシンガーソングライター兼プロデューサー。〈Warner Records〉内のダンスレーベル〈Major Recordings〉から2023年9月にデビューシングル「Strangers」をリリース。その後わずか3ヶ月でグローバルな注目を集め、現在は全世界で6億回以上のストリーミングを記録し、Spotifyのグローバルチャートで3位、Shazamのダンスチャートで1位を獲得している。また、UKチャートで3週連続首位を獲得し、Kate Bush(ケイト・ブッシュ)以外で唯一、作曲家、プロデューサー、パフォーマーとして1位を獲得した女性アーティストとなった。

アメリカ最大級の大型音楽フェス<Coachella 2024>への出演を果たすなど、飛ぶ鳥を落とす勢いのなか、7月28日(日)に<FUJI ROCK FESTIVAL ’24>の出演も決定。アジアでも注目を集め始めている。

SNSで記事をシェア

SNSフォローで
最新カルチャー情報をゲット!

閉じる