気鋭コレクティブ〈w.a.u〉のR&Bシンガー・reinaが模索しながら創るアーティスト像――自身の人格と距離を保つ柔軟性

Interview

文: riko ito  写:後藤倫人  編:riko ito 

テーマを設けてインタビューやコラム、プレイリストを隔月で掲載していく特集企画。2024年4月/5月の特集テーマは“What Is〈w.a.u〉?? ―才能溢れるコレクティブの実相―”。音楽シーンで注目を集めているクリエイティブコレクティブ/レーベルである〈w.a.u〉のメンバーを特集のカバーアーティストに。今回のインタビューでは、所属アーティストのreinaのルーツを辿りつつ、最新作や現在のモードについてプロデューサーのKota Matsukawaとともに語ってもらった。

2020年に始動し、早耳リスナーや音楽関係者たちの熱い視線を浴びる気鋭のクリエイティブコレクティブ/レーベル〈w.a.u〉。所属するメンバーたちの楽曲はもちろん、VivaOlaWez Atlasをはじめ、シーンで注目を集めるアーティストたちとも積極的に交流をし、クオリティの高い作品を生み出し続けている。

そんな〈w.a.u〉に所属するR&Bシンガー・reinaは、コレクティブを代表するアーティストだ。2023年にリリースしたデビューアルバム『You Were Wrong』が大きな注目を集めたのをきっかけに、ASIAN KUNG-FU GENERATION後藤正文が設立した音楽賞『APPLE VINEGAR – Music Award – 2024』にもノミネートされるなど、じわじわと活躍の場を広げつつある。

活動のビジョンやアーティスト像が明確にあるわけではなく、〈w.a.u〉のメンバーたちとともに楽曲を作りながら、自身の作風をチューニングしていくのだと言うreina。他のアーティストとは一味違うそのフラットで柔軟なマインドが、かえって自由で飄々とした“reinaらしさ”を生み出しているのだろう。

今回のインタビューでは、reinaと〈w.a.u〉のファウンダーでもあるKota Matsukawaにインタビューを実施。reinaが音楽を始めたきっかけや彼女の世界観を作る要因となっているものを探りつつ、2024年2月にリリースした1st EP『A Million More』や直近のモードについて伺っていく。さらに、今回の特集テーマ“What Is〈w.a.u〉??”にちなんで、reinaが〈w.a.u〉に合流した経緯やコレクティブの魅力についても語ってもらった。

人間性は似ていないけど居心地はいい――reinaと〈w.a.u〉の関わり

ーまずはじめに、reinaさんが音楽に興味を持ったきっかけを教えてください。

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reina:

はっきりと覚えていないんですけど、物心ついた頃からダンスを習っていたので、そこでR&Bやヒップホップは聴いていて。よく音楽が流れている家庭で、音楽に囲まれて生活することが当たり前だったんです。’80sから’90sのヒップホップ、ファンク、ソウルのレコードが家に結構あったんですけど、車で聴いてたのが一番記憶に残っている思い出ですね。

ー現在の音楽性に影響を与えているアーティストはいますか?

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reina:

ラップのフロウはイギリスのラッパーのENNY(エニー)で、影響を受けているというよりは意識して取り込もうとしていますね。Erykah Badu(エリカ・バドゥ)もそうだと思います。

ー最近よく聴いているアーティストもお聞きしたいです。

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reina:

ジムに行ってるんですけど、Doja Cat(ドージャ・キャット)のアルバム『Scarlet』と、Ariana Grande(アリアナ・グランデ)の『eternal sunshine』を交互に聴きながらトレーニングをしています。マシーンを使うときみたいに力がみなぎってほしいときは『Scarlet』で、そのあとクールダウンをするときに『eternal sunshine』を聴いていて。いろいろ試した結果、自分のテンションに一番合うのがそのふたつという感じです。

ーそういった楽曲が制作のリファレンスになることもありますか?

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reina:

コーラスを考えるのが好きなんですけど、他の人の曲を聴いているときもフレーズを思いついたりするんです。それこそ「eternal sunshine」のコーラスが好きでずっと歌っていたので、意識しないうちに制作にも生かされているのかなと。デモを作っているときが一番アイデアが思いつくんですけど、他の人の曲の間奏を聴いてるタイミングとかで自然に浮かんだりもしますね。

ー〈w.a.u〉のメンバーと音楽をおすすめしあったりもするのでしょうか?

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reina:

したことないですね…(笑)。(〈w.a.u〉のプロデューサー陣から)トラックをもらって、私がデモにして返すんですけど、その過程でリファレンスのプレイリストをもらうくらいです。

ーreinaさんが〈w.a.u〉に参加したきっかけも教えていただけますか?

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reina:

Kota Matsukawaとは大学一年生の頃からサークルが一緒で。元々はカバー曲を同じバンドで演奏してたんですけど、コロナ禍になる直前に自分たちでも曲を作ろうという感じになったんです。それを続けていくうちに、〈w.a.u〉というレーベルが設立されていって、私も自分で曲作ってみないかと言われて。何ができるかわからないけどとりあえずやってみようと思って続けてきた結果、今のような形になっています。

ーナチュラルな経緯で合流されたんですね。活動する中でreinaさんが感じる〈w.a.u〉の魅力はありますか?

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reina:

難しいですね…。みんなが真摯に音楽に向き合っているのがすごく良いなと思います。意見を言い合うのも恐れていないですし、とにかくみんなで良い演奏をしようとか、明確なビジョンに向かって進んでいこうと考えているし。そういう環境を作ろうと意識しているというよりも、自然とそうなってきているのもいいなと思いますね。

ー図らずとも意思疎通ができているというか。

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reina:

そうですね。人間性が似ているとか、メンバーにシンパシーを感じると思ったことはほぼないんですけど(笑)、一緒にいて違和感を覚えることはないです。居心地は良いのかもしれない。

肉体も声も全部reinaだけど、意識だけが分離してる

ーreinaさんは英語で歌詞を書かれていますが、日本の普通教育で英語を習っただけではできないような言葉選びをされている印象で。海外在住経験などがあるのでしょうか?

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reina:

インターナショナルスクールのようなところで英語を習って。高校1年生のときに3ヶ月間ホームステイでオーストラリアにいたことがあったんですけど、それ以外はないですね。

ー学校自体が英語に力を入れている環境だった?

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reina:

日本語プラス英語でも授業をやる学校で、小中高の12年間はそういう環境にいました。数学や化学などの普通教科に加えて、演劇や芸術の授業も英語でやるっていう。レポートとか論文をたくさん書かされるんですけど、テストの点数というよりかはそっちで評価がつけられるので、大変でした。歌詞とは全然感覚が違うので、直接的に今に生きてるなという感じではないんですけど、英語力はそこで身につきましたね。

ー歌詞作りに直接的に影響を及ぼしていると感じるものはありますか?

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reina:

たまに洋書も読んでいるんですけど、知らなかった言い回しに出会うことも多いので勉強になるんです。新しい言葉を知ったら使いたくなるので、今までも何個か曲の中にこそっと入れたりしていますね。スプラッターものとかミステリーとかの暗めな本が好きなんですけど、残酷な情景に対して言葉遣いや情景描写がすごく綺麗だなって思うことが多くて。

ー歌詞の言い回しは文学的な影響が大きいんですね。

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reina:

本で出会った言葉をiPhoneのメモに書き留めているんですけど、それは高校生のときからやってますね。当時は歌詞を書いてたわけではなかったんですけど、英語の綺麗な言葉とか素敵な言い回しに出会うのが単純に好きで。いつか使えるかなと思って書き溜めてたんだと思います。

ーご自身の楽曲の中で歌詞の表現が一番気に入っている楽曲はありますか?

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reina:

「my apologiesss」と「Luxury」はたしか同時にできたんですけど、初めて書いた歌詞ということもあって愛着がありますね。あとは「A Million More」もちゃんと頑張って作った成果が出てるので好きですし、「Dogs」の歌詞は、友だちとご飯に行って悩みごとを聞いた帰り道に思いついたので、思い入れがあります。

ーアーティスト活動を始めてみてから新たな気づきや欲望などは生まれましたか?

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reina:

批判やアドバイスをもっと聞きたいと思うようになりましたね。
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Kota Matsukawa:

アーティストのreinaと普段生活してるreinaは別物な感じがするから、そこが他のアーティストと若干違うなと思っていて。“reina”っていうアーティストに対しての批評は、自分自身と切り離して考えられるから、重く捉えるわけでもなければムカつくわけでもないみたいな。自分自身の人格とアーティストとしての人格の距離がある程度保たれている気がする。
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reina:

たしかにそうかも。あんまり自分の生活や感情とアーティストとしての自分が繋がってないことが多いから、ニューゲーム感があるかもね。“reina”っていうプロジェクトをみんなと一緒に動かしてる感覚というか。
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Kota Matsukawa:

もちろんreinaがメインですし、肉体も声も全部reinaだけど、意識だけが分離してるというか。普段reinaが生活してる上で「これアーティストのreinaに使えるな」っていうものは取り入れているような感じがしない? だからアーティストのreinaに対しての批判があったとしてもreinaの人格にまでは届かないというか。それって珍しいというか、みんなありのままの自分をアーティストとしても表現することを重視している気がする。
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reina:

それはそうだと思うけど、まだ“reina”っていうアーティスト像が自分に馴染んでいないだけかもしれない(笑)。時間の問題もあるかもね。

ー自分の思いを歌詞にするときなどは特に、のめり込んでしまって自分自身と地続きの内容になってしまうこともありそうですが、アーティストとしての“reina”と自分自身の距離をあえて取ろうと意識していますか?

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reina:

歌詞を書いているときは、あるひとつの出来事が自分に起こったとして、感受性が高い人だとこう思うんだろうなって条件をつけたりして話を広げていくんです。自分でもまだよくわかってないんですけど、自分の思いをそのまま書くとのめり込んじゃうから、その対策として距離を取っているっていうことかもしれない。

ーそれは、reinaさん自身が感情をあまり表に出さない性格だからでしょうか?

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reina:

感情はあるけど、人よりも表に出ない性格ではあって。不必要なところで不必要なリアクションをしなくてもいいのでは?と思っているので。抑えてる意識もないですけど、出そうとも思ってないですね。

ー幼少期から音楽に囲まれた生活が当たり前だったとのことですが、「音楽で生きていこう」というような意識が切り替わったタイミングはあったのでしょうか?

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reina:

今も強く「音楽で生きていこう」という決心はできていなくて。幸運なことに自然体でやってここまでこれたので、どこまで行けるか知りたいというモチベーションで歌っています。

ー目標や野望が強くあるというより、目の前にある曲を一つひとつ完成させていくことに意識が向いているんですかね?

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reina:

そうですね。思いつくときは思いつくし、できないときはできないっていうその過程自体も楽しくて。曲ができて「わーい、じゃあリリースしようか」みたいな自然な流れが多いです。
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Kota Matsukawa:

音楽で飯を食っていこうみたいな野望も、「この曲売れるわ」みたいな自信もないよね。他のアーティストと違うreinaの面白い点は、(曲の)ストックがないことなんです。僕が今インストのトラックとかを送ってないから、漠然としたアイデアしかないでしょ?
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reina:

そうだね(笑)。

ー歌詞もストックはしないタイプですか?

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reina:

ないですね。曲を作るときにメロディと歌詞がほぼ同時に出てくるので。歌詞先行でもいいかなと思って一回作ってみたんですけど、リズムとか譜割があんまりうまくいかなかったんです。だからトラックがMatsukawaから送られてくる前から歌詞を書いたりはしないと思います。
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Kota Matsukawa:

reinaは僕が送るトラックをニュートラルな状態で受け入れて作りだすことが得意だから、あらかじめマインドセットを作っておくことをあまりしてないように見えるんですよね。波がない状態で水面に何か物が落ちたときに、綺麗な波紋が出るようにしとくニュアンスに近いような。みんなが想像するアーティスト像とちょっと違うなと思います。

金髪にしたことがEPの発端

ー1st アルバム『You Were Wrong』のリリース後にご自身の中で何かしらの手応えや意識の変化はありましたか?

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reina:

何ができるかを知るためにいろいろ実験したのが1stアルバムで。そのおかげで次の作品を作り始めたときに自分が何ができるかがある程度わかっていたんです。なので、そこからどういうふうにクオリティを高めていくかを考えたり、意識的にインプットしたり、好きなメロディを練習したりということに集中できた気がします。その結果できたものが1st EPの『A Million More』で。

ー1st アルバムに比べて楽曲のモードもビジュアルもガラッと変わりましたよね。

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reina:

それは、単純に金髪にしたからなんです(笑)。
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Kota Matsukawa:

R&Bとかヒップホップが内包している陽のエネルギーよりかは、陰じゃないけど落ち着いている雰囲気のほうが合ってるよねっていう話になって。それにチューニングしていった結果ああなったんです。ビジュアルもそうだけど、雰囲気を整える作業としてEPを出したみたいな部分はあります。

reinaというアーティストに対してはそういうイメージをつけたほうが、本人も無理しないんじゃないかなと。ライブを重ねてなんとなく「こういうパフォーマンスが似合うじゃん」みたいなのもわかってきたから、それに対して近づけていった結果が今回のEPで。だからこれからはもう少し定まった雰囲気のものというか、より世界観が作れるんだろうなと。まだ何も動いていないですけどね(笑)。

ー髪色を発端にしてEPのコンセプトが決まっていったということでしょうか?

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Kota Matsukawa:

コンセプトは全く決めてないです(笑)。金髪で…でもギャルは無理だよなぁ…って話になって、金髪でreinaの雰囲気に合うキャラクターってなんだろうって考えたんです。それからゴージャスだけど控えめというか、上品なニュアンスに寄せようと。

そこからは僕が楽曲にストリングスを入れ始めたり、FX(効果音)的なものを減らしたりしていって。完全にイメージですけど、大理石みたいな雰囲気を感じるような(笑)。僕はビジュアルから想像することが多いので、reinaの金髪を見て「こういう感じだよな」って想像して、曲も作りながらアー写とジャケを同時進行で作っていきました。

ーEPの中で思い出深い曲はありますか?

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reina:

「Good to me」のサビで「アクセルベタ踏みで速度なんて測らないぜ」みたいな歌詞(Pedal to the floor, I don’t even know/h)があって、スピード出してることを歌ってるんです。でも、その説明を母にしたら「運転得意じゃないしスピード出すのも嫌いやん、嘘じゃん」ってちょっと咎められるっていう(笑)。

ーでもそういう歌詞を歌いたくなっちゃったんですね(笑)。

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reina:

スピード出すのが好きな人は、こういうことを歌うんだろうなと想像して作った歌詞ですね。
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Kota Matsukawa:

本人は安全運転で(笑)。制作に関して言うと、お互いそれぞれ分業して、それからレコーディングのときに一緒に「こういう感じだよね」みたいな全体の微調整をやるんです。あとは俺がミックスしてマスタリングをするから、曲自体はそんな一緒には作らないんですよ。なので、制作の思い出はあんまりないかもね。

ーEPをリリースされて少し時間が経ちましたが、今の段階でご自身が感じている課題などはありますか?

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reina:

うーん…ちょっとまだないですね(笑)。今後、新しく曲を作るときに出てくるんだと思います。過去の曲に関して「ここは改善できたな」と思っても、それはそのときのベストだったので、後悔はあんまりないかもしれないです。
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Kota Matsukawa:

〈w.a.u〉全体もそうですけど、(アーティスト像が)固まっているわけじゃないので、修正すべきところを修正して質を上げていくっていう感じの動きで。だから課題はこれから見えてくるのかなっていう。

ー作りたいものを作りながら、自分たちの方向性を固めていこうというマインドなんですね。

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Kota Matsukawa:

そうですね。物は試しというか、作ることはすぐできるっちゃできるので。これからまたいろいろ試しながらにはなると思うんですけど、大体なんとなく想像はついていて。それをreinaに少しずつ馴染ませていってreinaが納得してくれればいいなっていう状況ではあります。なのであえて前情報はあんまり伝えてなくて。

ーreinaさんの直近の活動に関するビジョンは何かありますか?

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Kota Matsukawa:

アルバムを年末か年始に出したいなとなんとなく考えていて。それに対してのプランニングはもっと細かくしていくべきかなって思っているので、それが固まり次第始動する感じですね。そのほかは先に決めてることはほとんどないんです。ライブのブッキングは僕が受けるか受けないか決めてるだけなので、本人は多分あんまり知らないんですよ。
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reina:

知らないですね。ブッキングは何もきてないし、人気もないと思ってる(笑)。
インタビュイー画像

Kota Matsukawa:

オファーはめっちゃきてるよ(笑)。でも露出の仕方を整えるフェーズではあるので。リリースをしようというよりかは、やっと板についてきた“reina”っていうアーティスト像をこれからどう大きくしていくかを模索している段階ですね。

ーreinaさんはアーティストとしての目標はありますか?

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reina:

活動を始めて間もないので、大きな目標や展望はまだないんですけど、小さな目標としてはお客さんの顔を一人ひとり見て歌う余裕を持ちたいですね。怖いわけではないんですけど、過度に緊張している部分もあるので、緊張も心地よく感じた状態でライブができるようになりたいなと。あとは、振り付けも自分で作って踊れたら楽しいだろうなと思うので、いつかライブで歌いながら踊れるようになりたいです。

RELEASE INFORMATION

reina 1st EP『A Million More』

2024年2月21日リリース

1. A Million More
2. Good to me
3. dlftm
4. Silk Sheets
5. Games feat. Lil Summer
6. Dogs

▼各種ストリーミングURL
https://linkco.re/HMSAGRnV

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reina(レイナ)

クリエイティブレーベル〈w.a.u〉に所属するR&Bシンガー。 ダンサーとしての活動経験によって、幼少期からATCQやMobb Deep、Soulquariansなどの’90年代ヒップホップ/R&Bを中心にさまざまなブラックミュージックの影響を受ける。力が抜けつつも独特の太さを持った歌声を有しており、時にラップもこなすような高いポテンシャルも兼ね備える、日本では稀有な本格派R&Bシンガーである。

自身の音源をリリースする前から〈w.a.u〉のバンドセットで黒田卓也、鋭児、 さらさ、VivaOla、Wez Atlasなど第一線のアーティストたちと共演を果たす。2022年に初音源「Luxury」をリリース。2ndシングルとしてリリースした「Do The Thing」は、クラブバンガーとして国内外問わず多くのDJがプレイし話題に。4thシングルの「Drafts」は各ストリーミングサービスの著名プレイリストに相次いでリストインした。

2023年2月22日にリリースされた1stアルバム『You Were Wrong』はiTunes R&Bチャート1位やApple Music 4位、各国のR&Bチャートでも上位に入るなど、活動開始から1年未満のアーティストとしては異例の反響を獲得。ブラックミュージックのあらゆる文脈を内包しつつ現代的なR&Bの解釈が施された楽曲を生み出す、今まさに注目のアーティストだ。
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