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“古き良き時代から来ました。まじめなアイドル、まじめにアイドル。”を掲げて活動し、昨年ソロ10周年を迎えた寺嶋由芙。“ゆっふぃー”の愛称で知られる彼女は、11年目を機にレーベルを離れ、完全フリーランスで活動を始めた。
モーニング娘。に憧れた寺嶋は、幾度もの挫折を繰り返しながらも、アイドルへの夢を諦めなかった。大学時代にはセルフプロデュースを行い、ライブ活動を精力的に実施。現在のプロデュース力はこの頃に身についたと言えるだろう。
また、2011〜2013年にはグループでの活動を経験。その後2014年のソロデビュー作「#ゆーふらいと」のミュージックビデオに千葉県成田市のキャラクター“うなりくん”が登場していることからもわかるように、寺嶋はゆるキャラ好きアイドル(ゆるドル)としても有名だ。ソロ活動と並行して、神崎隆広、冨塚大地(toybee、ex.BOYS END SWING GIRL)と共にゆるキャラソングを歌唱するユニット・Charatでも活躍している。
そんな寺嶋が、3〜4月にゆるキャラソングを5週連続でリリース。それに先立ち、3月5日には新しいフェーズに突入した決意を感じるナンバー「Bad girls go everywhere」も配信した。弁護士・深井剛志氏とのPodcast『アイドルと法律』での発信など、業界や社会に貢献する動きも際立つ彼女。今回は、3〜4月のリリース作について伺うと共に、寺嶋がアイドル業界に向けた眼差しや、彼女の思うアイドル像を探った。
ーソロ10周年の節目を終え、レーベルを離れて完全フリーランスになったそうですが、マネジメントはご自身でやっているのでしょうか?
そうですね。ソロアイドルって人口が少ないから、グループ活動と違ってどうやってマネジメントしていけばいいのか、事務所さんも持て余しちゃう部分があったんです。それに私は教育関係といった音楽以外の仕事もやりたいので、それを考えると自分でマネジメントをしたほうが早いなって。今はその都度、そのジャンルに強い人の力を借りる形になっています。
ーインディペンデントで活動する魅力はどこにあると感じますか?
仕事をする意味が見えやすいです。「この仕事をなんで自分がやっているのか」とか、一個一個の現場やプロジェクトへの向き合い方は明確になりますね。ただ、人手は足りないです(笑)。
ーなるほど(笑)。アイドル活動を行う中で、苦労することは?
ソロになってからは、体調管理ですかね。休んじゃうと代わりがいないのは大変だなって。あと、長期のプロジェクトを相談できる人が居てくれたらいいなと思っています。音楽面はデビュー時から一貫して見てくれているプロデューサーの加茂啓太郎さんに相談できるけど、ゆるキャラのことはゆるキャラを愛してくれる人とやりたいので、そういうチーム作りを構築中です。それと、音楽、ゆるキャラ、教育関係のお仕事、それらを全部合わせて「ゆっふぃーです」とパッケージングして、どうメディアにプロモーションするかを一緒に考えてくれる人も探さなきゃなと思ってます。
ーあと、コロナ禍も大変だったのではないかなと。
大変でした。イベントが全然できないし、とても悩ましかったです。ゆるキャラのイベントも軒並み中止で、このままみんながいなくなってしまったらどうしようと思って。でも、だからこそコロナ禍の間にゆるキャラのテーマソングを作ったり、またイベントができたときに歌えるように準備したりする期間にしましたね。
自分の活動で言うと、配信ライブを観てくれた地方の方が「いつもは東京まで行けないけど、配信ライブなら観れる」って喜んでくれたり。何事もプラスとマイナスがあるんだなと思いましたね。いい面を教えてくれる人が近くにいて良かったなと思います。
ーアイドル活動をする方に向けて、事業持続化給付金について解説する動画を出していたのも印象的でした。
あの発信をしようと思ったのも、アイドルちゃんたちがこのままいなくなっちゃったら嫌だったからで。アイドル仕事がなくなっても生活をしなきゃいけないし、焦りから無茶なお金の稼ぎ方をするとか、そういう危ない目にあってほしくなかったんですよ。アイドル活動を保ったまま、なんとか生活を繋ぐ方法のひとつとして給付金を活用する。そういった動画を出す活動は、大人の自分がやったほうがいいなって。
ーそのタイミングで、ご自身も給付金について勉強されたんですよね?
勉強しましたね。契約まわりを見てくださっている顧問弁護士さんにも教えてもらいました。そこからその弁護士さんと一緒にPodcast番組『アイドルと法律』を始めて、アイドルが活動する中でチェックしておいたほうがいい契約を伝えたり、「無茶な契約をされたらこうやって助けてもらえるよ」とお知らせしたり。そういう“内側整え係”もやっていきたいなと、コロナ禍以降は思っていますね。
ーゆっふぃーさんが活動を始めた頃と比べて、アイドルの労働環境が良くなっているという実感はありますか?
良くなってると思います。ヲタクのみなさんのリテラシーも上がったことで、理不尽なことが起こるとお客さんが「それは良くない」って声を上げてくれるようになっていて。世間によろしくないことが見つかりやすくなっているのはいいことだなと思いますね。あと、10〜15年前は、本当に困ってるのかヤラセなのかわからないような炎上商法もあって。
ーフィクションとの境界が曖昧だと、悪い方向に盛り上がってしまいますもんね。
はい。アイドルって、成長過程とか生き様を楽しむもので、そこに美しさがあると思っているけど、その消費の仕方を間違える人が減ってきたのは良かったなと思います。まだまだ変えなきゃいけないことはあるだろうけど。
ーアイドルの方自身も、声を上げやすくなっていますか?
声を上げる方法がわかりやすくなっていると思いますね。振付師の竹中夏海先生みたいに(※)、アイドルの労働環境改善への意識が高い女性スタッフさんも増えて、相談しやすくなっていると思います。私もそのひとりになれたらいいなとは思いますね。
※竹中氏は、月経困難症、摂食障害、性教育、慢性的に不足した身体づくりといったアイドルの健康課題について触れた『アイドル保健体育』という書籍を執筆している
ーそうやって業界全体が良い方向に向かっていけたら理想ですよね。
それは社会が変わっていく流れと一緒だと思いますね。アイドル業界にその波が来るのは少し遅いかもしれないけど…。今は、お勤めしている方々や会社の意識も変わっているじゃないですか。そういう変化が私たちのほうにもだんだん来ているから、この波には乗らなきゃいけないなって。
ー2021年のアルバム『サバイバル・レディ』には、kiki vivi lily、にゃんぞぬデシなどが参加していたり、ゆっふぃーさんの楽曲には頻繁に気鋭のアーティストがクレジットされています。そのあたりもプロデューサーの加茂さんと相談しているのでしょうか?
もちろん私の意見も聞いてくれますが、基本的には加茂さんが「この人と組んだらいいんじゃないか」ってアイデアをくれて。たとえば3月5日リリースの「Bad girls go everywhere」は、フリーランスになったタイミングということで“独り立ち感”を表現したくて。10周年を終えたタイミングでもあったので、今までの10年に感謝しながらも「一旦それは置いて、もう次に行きますよ」というところから「長い恋が終わったあとみたいな曲がいい」と、そういうコンセプトを伝えました。そうしたら加茂さんが「歌詞は宇垣(美里)さんに頼もう」「楽曲はヤマモトショウさんとやろう」って座組を組んでくれて。そうやって相談していく感じです。
ーコンセプトはご自身で決めているんですね。
ここ数年はそうなってきましたね。だんだん「今のタイミングでは、こういうことを歌いたい」と言えるようになってきています。活動が長くなり、いろいろやってきたおかげで、次にやってみたいことが見えやすくなったのかもしれないですね。
ー「Bad girls go everywhere」の歌詞を読んだときの印象を教えてください。
私は宇垣さんのエッセイが好きだったんです。きっと意志の強い方なんだろうなと思っていたんですけど、そこにカッコよさを感じていて。この曲の歌詞は、そういった強い意志や凛とした感じが余すところなく出ていて、すごく嬉しかったです。それでいて、同世代の女性が感じている閉塞感を打破してくれるような歌詞だなと思ったし、強く生きていくことを肯定してくれる部分もいいなと思いましたね。
ー“真面目であること”を貫いてきたゆっふぃーさんに、悪い女のイメージを重ねるのが新鮮だなと思って。
その“悪い子”というのも“都合のいい子をやめる”ということなんですよね。それはすごくカッコいい殻の脱ぎ方だなと思いました。
ー“閉塞感の打破”は、この曲を聴いたときにまず感じました。同世代の一体感を高めるというか。
ソロアイドルだけど、みんなの曲を歌わせてもらっている感じがしますね。タイトルが“Bad girls”と複数形になっているのも気に入っていて、この曲で連帯していきたい気持ちがあります。女性ファンの方の反応もとても良くて、みなさん噛み締めて聴いてくれてありがたい限りです。また、男性ファンの方がこの曲に触れることで、女性に優しくなっていったら嬉しいなと思うんです。そうやって相互理解が深まるといいなって。もともと私のファンは優しいヲタクが多いんですけど、女性のこういう気持ちを自分が歌うことで、男性にもわかってもらえるきっかけを作れたら社会貢献だなと思うから。
ー歌で社会貢献! 素晴らしい考え方です。ヤマモトショウさんはこれまで作詞で参加することが多かったですが、この曲では作曲で参加していますね。
宇垣さんが「歌詞を書くのが初めてなんです」と謙遜されていたので、ヤマモトショウさんにアドバイザーを頼んだんです。でも、歌詞はほぼ直しがなかったので、「この歌詞の理解度の高い人に作曲をしてもらったほうがいいんじゃないか」という流れで、ショウさんに作曲をお願いしました。歌詞の言葉が詰まっているので「畳みかけるメロディにしよう」とショウさんが言ってくれて、ギターが強めの曲を書いてくださったので、NONA REEVESの奥田(健介)さんにギターを入れてもらいました。
ー3〜4月には5週連続でゆるキャラのテーマソングを配信していますね。
去年の夏から女川町の観光大使になった記念に「女川町のシーパルちゃん」という曲を作らせてもらったんです。それを配信リリースすることになって、「そういえば他にもゆるキャラの曲をいっぱい歌ってるぞ」と思って。イベントでは歌っていたけど、それ以上の広げ方がわからなかったり、権利関係のこともあったりして配信されてなかったんですよね。だから、この機会にまとめてリリースしたら聴いてくれる人も増えるし、ゆるキャラの歌をいっぱい歌っているアイドルがいるって世間にも気づいてもらえるかもしれないと思い立ちました。
ー「女川町のシーパルちゃん」はゆっふぃーさんが作詞、作曲は加藤綾太さん(ポニーテールスクライム、ex.THE 2)。
加藤さんはユニバーサルミュージックの〈グレート・ハンティング〉という新人発掘のプロジェクトで一緒だったこともあり、当時から一緒にアコースティックライブをやったり、お世話になっていました。この曲は「『慎吾ママのおはロック』みたいにしたい」と加茂さんと話していて。ちびっ子が踊れて簡単なメロディで頭に入ってきやすいんだけど、実は音楽性にこだわっている、みたいな。それなら加藤さんが得意だからということで、お願いしました。
ー作詞の際に、そういった“わかりやすさ”は意識しましたか?
意識しましたね。とにかく耳に残って子どもがわかるようにということと、観光協会さんから女川町の方がシーパルちゃんに対して抱いているイメージを共有してもらっていたので、それを散りばめました。楽曲には町民の方の「パル!」という掛け声が入っていますし、ミュージックビデオでは<おながわ春のまつり>で撮った映像が使われていて。町の景色がいっぱい映っているすごくいいミュージックビデオなんですよね。
ー3月28日リリースの「ガタちゃん」は2013年に発表された楽曲。作詞作曲はイラストレーターとしても活躍されている、あおむろさんですね。歌詞とゆっふぃーさんの歌、共にガタゴロウへの愛情が感じられます。
あおむろさんには当時お会いしたことがなかったんですが、佐賀県有明海の有明ガタゴロウが好きということでお互いのことは知っていて。「ガタちゃんのお誕生日にサプライズでテーマソングを作ってあげたいから歌ってくれませんか」って、あおむろさんがナイショで連絡をくれたんです。だからガタゴロウ本人の監修はされずにできた曲ですね。
ー4月4日リリースの「ちょっとだけエトランゼ 岡崎たび編」は2021年発表ですね。作詞は愛知県岡崎市のゆるキャラのオカザえもん自身が手掛けています。
コロナ禍のときに、オカザえもんが「また旅に行けるようになったら岡崎に来てね」という気持ちを込めて作った曲です。(オカザえもんサイドが)当時アイドル活動を全然できていなかった私のことを気にかけて、「ちょっとでも露出が増えるように」ってこの仕事を振ってくれたんです。そういうお心遣いがありがたかったですね。MVも岡崎に行って撮ったんですが、歩いているとみんなが声をかけてくれて、オカザえもんがめちゃくちゃ愛されていることがわかりましたね。
ー4月18日リリースの「かまたんが来る♪」は、2017年の楽曲。当時、地元で配布されたDVDに収録された曲とか。
梨をPRするDVDの挿入歌という、ニッチな曲で(笑)。千葉県鎌ヶ谷市のかまたんというキャラクターを好きな望月(義方)さんという歯医者さんが、かまたんのために曲を作って、それを「歌ってください」というお話をいただきました。地元の方が有志で作ったなんて、愛がこもっていていいですよね。望月さんが作ったアコースティックな曲を、私がいつもアレンジをお願いしているrionosちゃんに、可愛いアイドルソングにしてもらいました。
ーゆっふぃーさんの地元も千葉県ですし、思い入れが強いのではないでしょうか?
ファンクラブイベントで鎌ヶ谷に梨狩りに行ったことがあって、そのときにかまたんが一緒に来てくれたんです。みんなで一緒に梨をもいで食べたのは楽しかったですね。そのときにもこの曲を歌いましたし、かまたんは今もこの曲をイベントで使ってくれるので嬉しいです。
ー4月11日リリースの「ホントのカワウソ」は、ゆっふぃーさんの書いた歌詞に切なさを感じました。
しんじょう君はニホンカワウソの唯一の生き残りで、友達も家族も絶滅していて。そんな彼がまたいつかカワウソ仲間に会える日が来たら…というコンセプトで作りました。
「10周年に向けて、しんじょう君の活動を振り返るような曲を」というお話をいただいて「果たしてしんじょう君は、これまでの活動を誰に報告したいんだろう」と考えたときに、故郷の新荘川のカワウソ仲間だなと思ったんです。
ーリスナーが自分の故郷を思い出したり、「地元に帰ろうかな」って思えたりする楽曲だなと感じました。
嬉しい! だとしたら、ゆるキャラソングとして大成功ですね。故郷を思い出すためのキャラクターたちですから。
ーMVでは、ゆっふぃーさんとしんじょう君のお揃いの衣装が印象的でした。
ジャケット写真ではしんじょう君がビキニを着ているんですけど、それはジャケを撮るまでに時間がなくて、「しんじょう君が持ってる衣装に私が合わせるから、アイドルソングのジャケットで着たい衣装を出して」と言ったんです。そうしたら、水玉のビキニを出してきたんですよ…なんでそんなの持ってるんだって話ではあるんですけど(笑)。それに合わせて、私がワンピースを買って撮りました。そうしたら、ジャケットを見たしんじょう君ファンの方が「ゆっふぃーちゃんとお揃いの服を作ってあげる」って、ワンピースを作ってくれたんです!
ーえ、しんじょう君のワンピースはファンの方の手作りなんですか?
そうなんですよ。すごくないですか!? しんじょうくんはスリーサイズをファンの方に知られてるらしくて(笑)。
MVはしんじょう君を運営している高知県須崎市の株式会社パンクチュアルが撮っていて、地元の魅力やしんじょう君の可愛さを一番知っている方たちによって、いい映像になったと思います。
ーゆっふぃーさんが歌詞を書くときは、どんなことを大事にしていますか?
そのキャラクターが言いたそうなことを代弁することと、キャラクターのファンが聴いたときに「あの子のことだ」とわかるようにすることですね。でも、ファンにしか通じないのはダメだなとも思っていて。
ー内輪ノリにしないというか。
キャラクターについて詳しくない人にも伝わる、でもキャラクターを好きな人にはもっと解像度が高く伝わって刺さることを目指しています。バランスを取れるようにまわりに相談しながら歌詞を書いてますね。
ーそのような心配りができる方なら、ゆるキャラソング以外の作詞の仕事も増えそうですよね。
たまに自分の曲の歌詞を書くんですけど、やっぱり自分の曲は誰かに書いてもらいたいんですよね。曲を提供してもらうのは「私のアイドル活動はこうやって見えてたんだ」と確認できるご褒美タイムだと思っていますし、自分が言いたいことを歌うよりもそっちのほうが楽しくて。だから、自分以外の人間の曲を書いてみたいです。それが今年の目標ですね。
ー人間への歌詞提供以外で、挑戦してみたいことはありますか?
自分発信でゆるキャライベントをやりたいですね。寺嶋由芙 with ゆるっふぃ~ずという名義でCDを出したことがあって、そこからちょうど10年が経つんです。当時の10体のメンバーはみんなまだ現役だし、そのメンバーで集まって復活ライブをやりたいなと思っています。
あとは、ゆるキャラ仕事が増えているけど、「人間のアイドルとしてもやってますよ」というのはもっと伝えていきたいので、ソロアイドルが連帯するような動きを作っていけるといいなって思っています。
ー連帯する動きとは?
一緒にライブをやるとか、期間限定ユニットをやりたいんですよ。人間と組みたいんです(笑)。普段、すべてをひとりで背負ってる子たちが誰かに背中を預ける姿って、ソロとはまた違う可愛さがある気がするから、ユニットはやりたいなと思っています。
ーソロだと“自分が見せたい状態”“しっかり作り込まれた状態”をお届けするわけで。複数人でステージに立つと、それがいい意味で崩れますよね。
そうですね。それがたぶん、今の自分にも必要なことな気がします。今は全部ひとりでやっているぶん、もう私ができることしかやれない状態になってるんです。そこに風穴を開けたいです。きっとそれは、インディペンデントな活動が多いソロアイドルの子はみんな思っている悩みな気がしているので、お互いを崩し合ってみたいですね。
ー現代はさまざまな形のアイドルがいらっしゃいますが、その中でゆっふぃーさんが思う“アイドルの定義”をお聞かせいただきたいです。
それが、どんどんわからなくなっているんです。最初はアイドル=モーニング娘。だと思っていたけど、実際になってみたらいろんなアイドルがいて(自分の認識が)広がっていって。その中で自分は“真面目なアイドル”を宣言していて「だからこういうことはやっちゃいけません」って、自分にルールをいっぱい課していた時期があったんです。たとえば恋愛禁止とかもそうですね。
そういうのを頑なに守ったほうがファンは喜んでくれると思っていたけど、10年もやったらその歪さにも気がつけるようになって。だから、今はやっちゃいけないことはないんだなって思っていますね。「犯罪をしない」ぐらいです。
だからこそ今、わからなくなっていて…「私ってアイドルなんですかね?」と思いながらやってます。なんでみんな私のことをアイドルと言ってくれるのか、何をしたらアイドルなのか――もう一回、軸を探し直さなきゃいけないかなって思っているところです。それが楽しくもあるんですけどね。どう思いますか?
ー個人的には、idolという語源から崇拝される存在、つまりは“憧れられる存在”だと思ってます。ゆっふぃーさんは自分の好きなことを極めて活動して、しかも社会や業界のことも考えていらっしゃるから、同世代の同性として、そして人として憧れます。だから、まさに“アイドル”なのかなと。
大丈夫ですかね(笑)。こんな堅いことばかり考えていたら、私が思っていたふわふわ可愛いアイドルと違うぞと思うときもあるんです。でも確かに、30歳を超えて、ふわふわ可愛いだけのことをやってる人に私は憧れないんですよね。そういう意味で、憧れてもらえる新しいアイドル像というか、いろんなことやっている姿を全部含めて好きになってもらいたいなと思っています。
ー最初に思い描いていたアイドルの形とは違うかもしれないけれど、楽曲はもちろんSNSなどの発信から、ファンの方もゆっふぃーさんの考え方の変化は感じ取れていると思います。
そうですよね。その変化を見てもらえるくらい、長く付き合ってくれるファンの方とか、ゆるキャラのみんなが近くにいてよかったなって思います。
RELEASE INFORMATION
「Bad girls go everywhere」
2025年3月5日リリース
【配信リンク】https://lnk.to/terashimayufu_bgge
「女川町のシーパルちゃん」
2025年3月21日リリース
【配信リンク】https://lnk.to/terashimayufu_seapal
「ガタちゃん」
2025年3月28日リリース
【配信リンク】https://lnk.to/terashimayufu_gatachan
「ちょっとだけエトランゼ 岡崎たび編」
2025年4月4日リリース
【配信リンク】https://lnk.to/terashimayufu_etranze
「ホントのカワウソ」
2025年4月11日リリース
【配信リンク】https://lnk.to/terashimayufu_kawauso
「かまたんが来る♪」
2025年4月18日リリース
early Reflection
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early Reflectionは、ポニーキャニオンが提供するPR型配信サービス。全世界に楽曲を配信するとともに、ストリーミングサービスのプレイリストへのサブミットや、ラジオ局への音源送付、WEBメディアへのニュースリリースなどのプロモーションもサポート。また、希望するアーティストには著作権の登録や管理も行います。
マンスリーピックアップに選出されたアーティストには、DIGLE MAGAZINEでの動画インタビューなど独自のプロモーションも実施しています。外部リンク
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