文: 久野麻衣 写:松村雄介
ー音楽始めたきっかけを聞かせてください。
菅野:
僕は二つ上に姉がいて、高校生の頃に太陽族とか銀杏BOYZのコピーバンドを組んでいてすごく楽しそうだったんです。それで興味を持ってベースを始めて、いつか自分もバンド組めたらいいなって思ってたんですけど、バンド組む友達とかもいないから、高校は祖母の家の2階で黙々とベースを弾いてるだけの3年間でしたね。高橋:
へんてこりんなやつだよね。ー高橋さんはいかがですか?
高橋:
僕は親父が吉田拓郎と井上陽水が好きで、家でたまにアコースティックギターを弾いてたんですよ。それで小6の時に「お前もやれ」ってギターを渡されて、嫌々やってたんです。でも、それがいつの間にか楽しくなって…。ー楽しくなるタイミングはどこだったんですか?
高橋:
普通、ギターってコードから練習するじゃないですか。初めはコードの移動もスムーズにできなかったんですけど、それが初めてスムーズに「C−G」って鳴らせた時に「音になった」と思ってゾワっとしたんです。ーどんな曲を弾いてたんですか?
高橋:
最初19やゆずを弾いてました。でも、中学に入るとエレキギターが弾きたくなって。それで、何を思ったか、絶対誰とも被らない音楽をやりたいと思ってビジュアル系にいったんです。当時はPIERROTにどっぷりハマってました。ー今のバンドと比べると、すごく意外な方向ですね。バンドも組んでたんですか?
高橋:
高校に入ってから、ビジュアル系バンドを組んでました。当時は歌は歌わず、ずっとギターでしたね。ーそんな二人はどこで出会ったんですか?
高橋:
高2のときにジャズ研究部で出会ったんです。ージャズを演奏する部活ですか?
菅野:
いや、みんな部室に機材が一通りあるっていうことだけで入るので、好きな曲をやってました。ーその時は二人で一緒にバンドをやろうはならなかったんですね。
菅野:
高橋がビジュアル系やってたからね。高橋:
そっちの方が忙しかったんで(笑)。と言っても、高2くらいから違和感を感じはじめて、菅野とか他の部活の友達たちからいろんな音楽を教えてもらったんです。その中で一番デカかったのがSyrup16gでした。そこから、今の方向になったというか。ー二人が一緒に始めるきっかけは何だったんですか?
高橋:
高校を卒業して、菅野はストレートで大学に行って、俺は浪人したんですけど、その時に地元の福島でヤマハ主催の「ミュージックレボリューション」っていう大会に出てみようって話になって、即席っぽくバンドを組んで、オリジナルで曲を作って出たんです。菅野:
それが初めて作った曲かな。高橋:
歌詞から歌メロから全部作ったのはそれが初めてでした。それを引っさげて、先輩にドラム叩いてもらって。でも、出たら「カポの位置が高すぎる」って言われただけでなんともならなかったっていう(笑)。ーでも、そこからずっと今まで二人で続けてるっていうことなんですね。
高橋:
そうですね。その後大学に入ってサークルでドラムを見つけて、3人で改めて始めたんです。初めてのライブは吉祥寺WARPに出させてもらいました。ーもう10年ぐらい一緒にいて、お互いはどういう存在ですか?
高橋:
バンドメンバーで、友達で、同級生で、この関係性は他の何にも当てはまらないというか…。菅野:
飲みにいったりとかしないしね。高橋:
そんなに一緒に遊んだりとかはしないね。菅野:
バンドメンバーとしては彼は真面目だと思います。 他の人とがっつりバンド組んだことないからわからないけど。高橋:
俺は自分でもわかってるんですけど、色んなものに影響を受けやすいんです。シロップを教えてもらった時からそうなんですけど。でも、バンドは俺の感覚だけでやっていくものじゃないんで、色々な場面でハッとしたり、忘れかけていたものを気づかせてくれたりしますね。RELATED PLAYLIST
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