yonawo、鈴木真海子とSkaaiとの対バン公演<yonawo presents tokyo>のライブレポートを公開!

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文: DIGLE編集部  編:Kou Ishimaru 

yonawoが、鈴木真海子とSkaaiとの対バンツアー<yonawo presents tokyo>を開催した。「tokyo(feat.鈴木真海子,Skaai)」での共演を経て実現した今回のツアーは、yonawoとSkaaiの地元である福岡から始まり3都市で実施。6月30日に行われた東京公演のレポートが到着している。

yonawoが、鈴木真海子Skaaiとの対バンツアー<yonawo presents tokyo>を開催した。2022年の夏にリリースされ、ロングヒットを記録している「tokyo(feat.鈴木真海子,Skaai)」での共演を経て実現した同ツアーは、yonawoとSkaaiの地元である福岡からスタート。東京・大阪の計3都市で行われ、スペシャルなコラボレーションも実現している。今回、2023年6月30日に行われた東京公演・Spotify O-EASTでのライブレポートが到着。

ライブレポート(TEXT by 金子厚武)

トップバッターを務めた鈴木真海子はステージに登場するなり、「一回声出しておこうか。tokyo!yonawo!Skaai!鈴木真海子!」とオーディエンスに呼びかけてライブがスタート。エレピとギターの艶やかな響きがジメジメした梅雨の東京に涼しさを運び、そのチルアウトな雰囲気と鈴木の歌声が何とも心地いい。ボサノバ調の“金木犀”をはじめ、少ない音数でグルーヴを生み出すバンドの演奏も素晴らしく、chelmicoとは異なる平熱感が魅力的だ。

Photo by TOYOHIRO MATSUSHIMA

「長丁場だから自由に足を動かして、血流をよくした方がいいよ」とフランクに話し、「フルバンドが揃うのは珍しい」というサポート陣を紹介すると、ライブ後半では「私の家族の歌」だという“山芍薬”を沼澤成毅によるエレピのみでしっとりと披露。ラストの“Contact”に至るまで、自然体な姿が印象的なステージだった。

DJのuinとともに登場した2番手のSkaaiは“Nectar.”をイントロにして、“BEANIE”から本格的なライブがスタート。スキルフルなラップと低音の効いたサウンドには嫌が応にも体が反応し、オーディエンスからは大声援が送られる。さらにBonberoと共作した“SCENE!”ではコール&レスポンスが起こり、客演をしたXLARGEの“Laws of Gravity”ではフロアから一斉に手が上がったりと、会場を巻き込むパフォーマンス力の向上が強く感じられた。

Photo by TOYOHIRO MATSUSHIMA
Photo by TOYOHIRO MATSUSHIMA

MCでは「生きてる実感」の重要性を語り、「生きてるって思える時間をぜひ一緒に過ごしてください」と呼びかけて、客演をしたSIRUPの“FINE LINE”へ。uinによるダンストラックも相まってステージングがさらに激しさを増すと、最後に披露されたリミックスバージョンの“Nectar.”まで大盛り上がりのままライブが終了。表現者としてのさらなる飛躍を期待させるステージだった。

3番手に登場したyonawoは荒谷翔大がギターを持ち、斉藤雄哉がエレピを奏でるAOR調の“tonight”からスタート。間奏で田中慧が歪んだベースを響かせる“苺”を続けると、3月の日比谷野音ワンマンで初披露され、6月に配信リリースされた新曲“Stay”を披露。ピンクと紫による怪しげな照明がサイケデリックなムードを演出し、後半の〈Won’t you stay tonight? I want you want you Stay tonight〉のリフレインが耳に残るこの曲は、これから新たなライブの定番曲になりそうだ。

Photo by TOYOHIRO MATSUSHIMA
Photo by TOYOHIRO MATSUSHIMA
Photo by TOYOHIRO MATSUSHIMA

荒谷がエレピを弾き、間奏では斉藤がサンプラーを使って逆回転による奇妙なサウンドを鳴らす“yugi”に続いては、深夜ドラマ『晩酌の流儀』新シリーズのオープニングテーマとして、“yugi”に代わってオンエアされる新曲“焦がれNIght”を演奏。チルな雰囲気の“yugi”に対し、ゆったりとしたテンポで体を揺らせるナンバーに仕上がっていて、やはりお酒を片手に楽しめる一曲だと言えよう。

斉藤のボリューム奏法から始まり、田中によるミニマルなベースフレーズのループが徐々に熱を帯びていって、やがて野元喬文が激しいロックドラムを聴かせる“cart pool”がyonawoのディープな側面を象徴するならば、そこからシームレスに繋げた“ijo”は荒谷の歌心が素晴らしく、yonawoの叙情的な側面を強く印象付ける。最後は定番曲の“矜羯羅がる”、さらには“天神”を続け、『tokyo』をタイトルに冠したツアーでも変わることのない地元愛を感じさせて、ステージを締め括った。

Photo by TOYOHIRO MATSUSHIMA

アンコールではサポートも含めた出演者が全員ステージに登場してのセッションへと突入。まずはSkaaiの“FLOOR IS MINE”がバンド編成で演奏されてフロアが大いに沸くと、鈴木の“空耳”ではSkaaiも含めたサポート陣がそれぞれパーカッションをにぎやかに打ち鳴らし、サンバな曲調を盛り上げる。さらに“じゃむ”ではyonawoのリズム隊がバックを務め、原曲にフィーチャリングで参加しているiriのパートを荒谷が担当してスキャットを披露したりと、この日ならではのパーティー仕様なコラボレーションで魅了した。

Photo by TOYOHIRO MATSUSHIMA
Photo by TOYOHIRO MATSUSHIMA

そして、満を持してラストに届けられたのはもちろん“tokyo”。Skaai、鈴木、荒谷がそれぞれの東京への想いを綴ったヴァースを回していくと、最後にオーディエンスのみで〈働く Why you Tokyo life ねえ 今週 報酬は?Kiss me just like I do 阿呆みたいに〉の大合唱が起こった光景は実にロマンティックで、とても感動的だった。リリースからの1年でこの曲がたくさんのリスナーに浸透し、コロナ禍の収束とともに初めて本来あるべき姿で楽曲を共有できたということ。それこそがこの『yonawo presents tokyo』の一番の成果であったと言えるだろう。

yonawo presents tokyo setlist プレイリスト

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