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文: Kou Ishimaru 編:Kou Ishimaru
ライブハウスのみならずスタジオやクラブ等でその名を轟かせ始めているCryuffが、一度たりとも同じ演奏はしなかった2024年激走の記録として、キャリア初のライブアルバム『electronic transmission (live)』をリリースすることを発表した。本作は、〈HIP LAND MUSIC〉によるデジタルディストリビューション&プロモーションサービス「FRIENDSHIP.」がデジタルリリースをサポートしている。
本作品は、2024年よりlive mixerとしてarowを加えたことによって拡張したCruyffの生のサウンド、空気、振動を捉えたものに。ライブのステージ上では、曲という骨格に、ここまで生きてきた5人各々の血肉をかけ合わせ、Cruyffというひとつの生命体を構築している。現代のインディペンデント・ロックバンドシーンにおいて希少なlive mixという手法は、システム構築からその実践まで、困難を極めるものであったそうだが、結果としてその選択はCruyffにとって必然であり、正しい道であったということを、このライブアルバムが明示しているだろう。
なお、録音では、2024年10月17日にShibuya WWWで行われたNo Buses企画<I’m With You>での演奏を、マイクでの収録と、2025年1月をもって同会場からの撤去が決まった、WWWオープン時より幾多の名演の音空間を司ったアナログ・ミキシングコンソール『Heritage 3000』からのライン出力での収録を掛け合わせたという。ミックスは渡邊将駿(Vo.)、マスタリングは渡邊将駿とYusuke Shinma(Studio REIMEI)によるもの。これらの処理は、当日Cruyffの鳴らした出音と会場の空気を生きたままダイナミックにパッケージングすべく、必要最小限に留めてあるそうだ。
2ndフルアルバムを鋭意製作中とのことなので、是非今のCruyffをチェックしてほしい。
我々の全エネルギーをオーディオ信号に、オーディオ信号を、波動へ、6本の弦で和音を鳴らしてみる、なんという名前がついてるのかはわからない。
良い響きだけど、いまのあの人の顔が眼に入って、その押弦のひとつを密やかに上下動させてみたくなった。
フェーダーをゼロコンマ数ミリメートル前進させる。
客席に投影された自分のシルエットに向かって、呼吸を整えてみる。
生命エネルギーの変換、みんなから私たちへ、運動-弦を鳴らし太鼓を叩きツマミをぶん曲げ回し空間の揺れへ、空間を介さないピュアな電気オーディオ信号へ、そして、またみんなへ。
このライブアルバムは、2024年10月17日、未だShibuya WWWにHeritage 3000がエレクトリック・コンサートマスターとして鎮座していた時期の、我々の最後のライブ演奏音源。
オートマティックではなく、究極にマニュアルな方法で、電気信号と遊んだ。
エキゾーストが赤くオーバーヒートするまでクラッチを蹴って、アクセルを踏みっ放した、2024年の記録。
RELEASE INFORMATION
『electronic transmission (live)』
2024年1月15日
Cruyff
配信リリース
〈POWERPUFF RECORDS〉【Tracklist】
1. hyper 10
2. headlight
3. halcyon
4. 環七
5. lovefullstudentnerdthings
6. *****外部リンク
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