文: DIGLE編集部 編:Kou Ishimaru
東京を拠点に活動するアーティスト・SUKISHAの新曲「贅沢」は、骨太でグルーヴィなビートと、多幸感溢れるブラス、音像に温かみと柔らかさを加えるエレピをバックにしたミドルチューン。欲しかった生活を手に入れた今、"求めていた頃"を回想する一曲。満たされた今と、かつての泥臭い瞬間を比べながら、《もしもボタンを押したら あの頃に戻れるとして押しますか?》と問う。そんな誰しもが一度は考えてしまう問いを、暮らしの情景と共に細やかに描いており、自分自身の日々にも愛おしさを感じさせてくれる。
愛媛県出身、16歳より現場でライブ経験を重ね、現在は関東を拠点に活動するラッパー・Disry。新曲「TRUE RELIGION」は、2ndアルバムからの先行シングルで、DJ FRIP a.k.a Beatlabがプロデュースしたストリートアンセム。2小節のシンセのループと、バウンス感満載のビートが印象的。《お前ならどう? 俺ならこう 太めステッチのTRUE RELIGION》と、それぞれの美学を認めながら、自分のスタイルと哲学を示す。2000年代ヒップホップを純度高く継承した説得力のあるサウンドと相まって、その矜持がクールだ。
千葉県出身の3ピースバンド、ダグアウトカヌー。"ただただいい歌が歌いたい"と掲げ、2013年よりライブハウスを拠点に活動している。新曲「あなたの輝き」は、茂到(Gt./Vo.)自身の家族が結婚した際に書き下ろしたウエディング・バラッド。アコースティックギターの弾き語りを基調にバンドアレンジが施され、祝祭感のあるストリングスが彩る。《時が過ぎ去っていつか迷ったら 大きな声で歌いたい どんな空よりも どんな星よりも ずっとずっと眩しい 今日の輝きを あなたの輝きを》というワンフレーズ。パートナーとなった2人の今後の長い時間に寄り添うそのフレーズに、優しさが宿る。
シンガーソングライター/ボカロPの鬼頭 宏大。作詞・作曲・編曲・MIX、そして映像・イラストまでマルチに手掛ける。新曲「大怪盗 (feat. 初音ミク)」は、妖艶なストリングス、手数の多いピアノ、16ビート裏打ちのドラムやオーケストラルな太鼓が絡み合い、曲の最後まで駆け抜けるゴシックロックチューン。大怪盗が"キミ"の愛を奪い、果てまで連れ出す様をアグレッシブな音像で表現する。《世界中を敵にして 夜の美しさを楽しむさ》と、二人だけの閉じた世界の美しさを歌う。疾走感を伴って演出される退廃的な世界観に、気づいたら圧倒される。
東京を拠点に活動するミュージシャン、イラストレーター・pomodorosa。ボサノヴァとジャズをルーツに独自のポップスへと発展させ、街で見かけたもの、旅先で感じたこと、最近ハマっているものといった日常の断片を曲にしている。新曲「パストラミ」は、ミニマルな808のビートと、オノマトペを随所に交えたウィスパー気味の柔らかな歌による一曲。自家製のパストラミビーフを仕込んだ体験をもとに、《パストラミを切って バスドラムを蹴って》と、音楽用語を用いてその情景を躍動させていく。《恋がらみはちょっと しがらみからそっと》といった冷静なフレーズのユーモアにもクスッとさせられた。
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