Walkingsセレクト『ロックンロール進化図』Fats Domino、The Beatlesなど|11月連載4/4

Rensai

文: 斎藤加織 

毎週更新のプレイリスト連載企画。11月はフリーテーマ。Walkingsが作成したプレイリストタイトルは『ロックンロール進化図』。ボーカルである高田風がロックンロールの進化の過程をプレイリストでご紹介。4週にわたりお届けしていきます。

Walkingsセレクト『ロックンロール進化図』

Blueberry Hill / Fats Domino

インタビュイー画像

高田風コメント:

ファッツ・ドミノもまた超初期のロックンロールと一括りにされていたが、チャックベリーリトルリチャードのようなブルーススタイルが基盤にあるロックンロールとはまた違う路線、ゴスペル色の強いロックンロールと言える。またキャラクターのイメージも反抗的なロックのイメージとは違い、優しい笑顔で歌い、歌詞も含め誠実で良い人そうなキャラクターだ。彼のスタイルの音楽は後に登場するモータウンレコードから排出される音楽のルーツではないだろうか。

The Tracks Of My Tears / Smokey Robinson&The Miracles

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高田風コメント:

スモーキーロビンソンはモータウンレコードから初のヒットシングルを生んだミュージシャン。モータウンレコードは黒人のゴスペルルーツである音楽を本気で世に広めの手段として、ミュージシャン達に教養を身につけるための上品な学校に通わせた。滲み出る立ち振る舞いから育ちが良いのを感じさせるためだ。モータウンは上品な黒人というコンセプトを付加価値にブラックミュージックの一つの完成形を作り上げたと考えられる。

Please Mister Postman / The Beatles

インタビュイー画像

高田風コメント:

イギリスのロックやポップミュージックのカルチャーが1960年代半ばアメリカを席巻した。これをブリティッシュインベージョン(イギリスの侵略)という。中でもビートルズはインベージョンの代表格。
この曲はビートルズの初期で歌われている曲だが、オリジナルはモータウンレコードのヒット曲である。チャックベリーリトル・リチャードのようなブルース基盤の音楽だけではなく、ゴスペル基盤であるモータウンをも網羅していたからこそ強力な音楽性を身につけたのではないかと考えられる。

I Saw Her Standing There / The Beatles

インタビュイー画像

高田風コメント:

60年代、ブラックミュージックがアメリカ中を賑わせることによって、その情報はイギリスにも及んだ。イギリスの若者はエルビスなどの白人が歌うロックンロールだけではなく、そのルーツであるブラックミュージックも好んで聴いたようだ。この曲においてポールマッカートニーのボーカルからはリトル・リチャードの影響を感じる。

Walkings高田風による「ロックンロール進化図」プレイリストは毎週更新

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Walkings Profile

2012年結成。
Guitar/Vocal高田風、Bass吉田隼人、Drum高梨 貴志による3人組ロックバンド。
自主企画イベント「全時代ロック」を定期的に行いながら都内のライブハウスを中心に活動。

2015年<FUJI ROCK FESTIVAL>「Rookie A Go-Go」出演。

2016年3月、P-VINEより1stアルバム『穴』を全国リリース。現在のバンドメンバーが固定し、5月以降、渋谷、新宿にて活 発な路上ギグを行う。その数推定200ギグ。

2017年<SXSW2017>出演決定。ツアー渡航費+ドキュメンタリー映画制作のクラウドファンディングで137万を集め、全米ツアー決行。16日間で計15本のギグを敢行。2017年9月8日、ドキュメンタリー映画を上映したに渋谷アップリンクはソ ールドアウト。

その後もタイツアー、台湾のロックフェス<URBAN NOMAD 2018>に出演するなど海外からのオファーは絶えない。

2018年5月9日に自主レーベルmaruzen recordより2ndアルバム『tomodachi』リリース。リリースに伴い下北沢GARDENにてワンマンライブを行い会場は満員になった。
現在は下北沢を中心に活動し、国内のライブに加え、海外進出も精力的に行う。

—Influenced by…
Jimi Hendrix/ledzeppelin/Beatles/White Strips/Booker T and mgs/ Funkadelick/Bessie Smith/Best of trip hop/Son House/Vulf Peck


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