霖-rain-が描く、非現実的な情景

Review

文: BIG UP! 

BIG UP! ユーザーの中から、今聴きたいアーティストをピックアップ! 今回は霖-rain-をご紹介します。

音像にすべてをこめて

雨の日は、どこか非現実的だ。すべてが幻想的にかすんで見える霧雨、感情を丸ごと流してくれそうな豪雨、そして永遠の時間が続いていくような錯覚に陥る長雨。

多国籍Music Duoである霖-rain-は、そんな非現実的な時間を紡ぐアーティストだ。結成は、2017年11月。シューゲイザーやドリームポップを感じさせる音楽を奏でると共に、映像作品も積極的に制作している。
彼らの魅力は、情景をそのまま閉じこめたような音像だ。時には満月の浮かぶ夜を、時には童話の一説を。情緒豊かに描きあげていくのである。また、サウンドに溶けこむ歌声も霖-rain-に引き寄せられる要因のひとつだろう。曲が作り上げる世界を邪魔することなく、さらにエモーショナルに作品を魅せていくのだ。

配信が開始された『Find me』は、非現実的な彼らの世界観を垣間見ることのできる作品。ふわふわと揺れるシューゲイザーサウンドとセンチメンタルなボーカルは、高い浸透圧で心に染み込んでいく。呼吸を忘れそうになったとき、手を伸ばしたくなる1枚だ。

霖-rain-

提供:BIG UP!zine

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