上野大樹が「きみと雨」で魅せる、交わり合うセカイ

Review

文: DIGLE編集部  編:Kou Ishimaru 

BIG UP! ユーザーの中から、今聴きたいアーティストをピックアップ!今回は上野大樹をご紹介します。

等身大の歌詞で描くエモーショナル

山口県出身のシンガーソングライター、上野大樹。高校1年生の頃、病気とケガにより、それまで続けてきたサッカーを辞退。引きこもることが増え、たまたま家にあった兄のギターを手にしたのがきっかけで音楽の道へ足を踏み入れた。

柔らかな歌声と丁寧に言葉を選び抜いた歌詞は彼の魅力のひとつだが、「本気で音楽をやってみよう」と腹をくくった2019年以降、その才能はより一層磨きがかけられている。
実体験をもとに紡がれたリリックは、難しい単語や表現を用いることなく極めて等身大だ。おとぎ話を読み聞かせしてもらっているような心地よさが、彼の言葉運びにはある。

先日配信が開始された「きみと雨」も、そんな上野の魅力を感じられる1曲だ。梅雨時期の恒例となった“雨シリーズ”の完結編は、“別れ”をテーマにしたポップソング。辛辣ではないのに寂しさを漂わせる歌詞が、明るい曲調と重なりセンチメンタルな香りを増幅させる。ぜひ「勿忘雨」や「楕円になる」と共に聴いて、交わりあう世界を楽しんでほしい。

上野大樹

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