文: DIGLE編集部 編:Kou Ishimaru
静やかな空気の中で、それぞれが色彩や、造形や、物語や、心象や、そのほかさまざまな出会いと向き合う場所、美術館。
“持ち運べる美術館”をイメージして生まれた藍谷凪の作品『白』も、そんな不思議な豊かさを持ったものになっている。
ピアノを基調としたたおやかなサウンドと、丁寧に紡がれた言葉で心をほどくような表現活動を行うシンガーソングライター、藍谷凪。
今作『白』は、持ち運べる美術館というコンセプトに則り、『眠る花』ではモネの、『夢の中』ではルソー、『夜の川』ではゴッホの絵画をモチーフとして作詞作曲をしたという。
また、各楽曲の編曲にはそれぞれSean Oshima、飯塚祐太郎(EOW)、アマアラシを迎え、藍谷凪が描き出す世界をより深く押し広げている。
自分の足で絵画の前へと足を運び、向き合い、そして噛み砕く。
美術館でのそんな一連の動きを思い出すように、一曲一曲とじっくり向き合いたくなる穏やかな時間が流れる作品だ。
いつかテーマとなった絵画を見つめながら、『白』を聞けたら……そんな想像も心地よいシングルがここにある。
藍谷凪
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