文: DIGLE編集部 編:Kou Ishimaru
人々の人生にはそれぞれドラマがあるけれど、対して、フィクションのドラマで描かれることが人生のすべてではない。
シーンとして切り取るには何気なさすぎる日常や、書き留めておくにも足らない感情に向き合いながら、そうして私たちは日々を送る。
少年期、ロックとヒップホップに影響を受けて始めたバンド活動を経てから、ラッパーとしてのキャリアをスタートしたKiyo a.k.a. Nakid。現在はソロ活動と並行して“Low Culture × Local Culture”をコンセプトに活動するHiphopコレクティブ・LowCulTokyoのメンバーとしても活動している。
生活に根付いたメッセージを伝え続ける彼が、今回MC.Scarfとビートメイカーのh.i.l.a.c.k.を迎えてリリースした作品『Hope』。
これはまさに、移り変わる環境と暮らし、その中で光る忘れられない時間、という等身大にフォーカスを当てた1曲だ。
秘めた決意を胸に家へ帰る朝方の景色や、道端で友人と語り合う時間、部屋で一人組み立てる歌詞、生活の中に紛れるかけがえのない瞬間。
たとえば万人に認められる何かではなかったとしても、自分のものとして力強く、熱を持って、真正面からしっかり向き合い、先に進むこと。
その普遍的な美しさを、リリックから、トラックから感じられる作品になっている。
Kiyo a.k.a. Nakid
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