音にこだわりつくした、碧海祐人の言葉

Review
BIG UP! ユーザーの中から、今聴きたいアーティストをピックアップ! 今回は碧海祐人をご紹介します。

統一感のある世界を

Mr.Childrencero米津玄師といったJ-POPを影響源に持ちながら、ジム・オルークブライアン・イーノなどのアンビエントミュージックのエッセンスも受け継ぐアーティスト、碧海祐人。活動開始からわずか1年でFUJI ROCK FESTIVALへの出演も果たした若き才能は、今もまだ進化し続けている。

彼の特徴である気怠くメロウなサウンドを、より魅力的に演出しているのは音に重点を置いた歌詞と声だ。碧海は作詞において“音としての言葉選び”を大切にしており、意味が通っていることはもちろん、聴こえてきたときの心地よさにこだわっている。そうして生み出されたリリックを、声色や質感にも気を配りながら表現していく。だからこそ、生み出される作品はよどみなく統一性があり、ひとつの世界が繊細に描きあげられているのだ。

先日配信が開始された『うつつの在り処』は、制作に約2年を費やした3rd EP作品。ジャンク楽器を入れこむような遊び心も残しつつ、まどろみの世界から目覚めていく流れの美しい1枚に仕上がった。

碧海祐人

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