文: Kou Ishimaru 編:Kou Ishimaru
2017年より活動している、完全セルフプロデュース・アーティスト、SUKISHA。2週に1曲リリースする、2026年連続リリース企画「New Standard」第9弾としてリリースされた「午前2時のハイウェイ」は、フェイザーのかかったローズピアノや小気味よいギターのカッティングによる陶酔的な音像と、4つ打ちのビートとベースのスラップがグルーヴを生み出すシティポップ・チューン。Mimeのボーカルで、Tokimeki Recordsにも参加するシンガーひかりによる、シルキーな歌声が、曲に上品さと余白を与えている。《午前2時のハイウェイ まだ終わりにしないで 次の出口もわざと通過して》という、深夜の高速を舞台に、恋人未満の距離感を描いた一節が、感傷的だ。
2020年より、大阪を拠点に活動しているZ世代の気鋭アーティスト・Sol。低音の効いた歌声とキャッチーなメロディを用いて、等身大で飾らないラブソングを多数生み出している。そんな彼による「軌跡 - 2025 Remaster」は、2025年7月にリリースされたアルバム『Crayon』の冒頭を飾る一曲。王道かつエモーショナルなコード進行、情緒的なピアノの上物、ラップと歌唱の間をゆくフローが、GReeeeNやFUNKY MONKEY BABY'Sといった2000年代J-POPを彷彿とさせる。《物語の主人公みたいに特別な力はないけど 僕の声が続くまで君に唄おう》という一節が、誠実で胸が締め付けられる。
1979年生まれ。臨済宗妙心寺派 海禅寺の副住職で、2017年より般若心経をはじめとする仏教経典の読誦に音楽を重ねた「般若心経ミュージック」シリーズを制作する薬師寺 寛邦 & キッサコ。「南無阿弥陀仏 -往生呪-」では、ファンキーなギターを主軸にしたトラックに、リバーヴをかけた読経を乗せる。シティポップも彷彿とさせるノスタルジックかつモダンな音像で、仏教音楽を現代に更新した一曲。
2019年より東京を拠点に活動しているガールズスポークンシンガー、浜野はるき。「Prettique Bomb」では、アイメイクブランド「Love Liner」とのコラボで書き下ろし。90'sのエッセンスも感じさせるサンプリングの挿入、骨太なビートをバックに、冒頭から《"Pretty"の定義って何? 誰が決めたの"は"? こうすべきってうっせぇ》と、強烈で明快なメッセージを繰り出す。アイラインを引くことで得られる自己肯定感を、パワフルなサウンドで後押しした一曲。
2018年より、北海道を拠点に活動しているベッドルーム・フォークアーティスト悒うつぼ。サウンドコラージュやオーガニックな音色を駆使した実験的なトラックを得意とする彼。「来ない遠足」は、アコースティックギターのバッキングを主軸に、iPhoneを用いた生活音のサンプリングが散りばめられる。シュルレアリスティックな歌詞と相まって、クセになる一曲。
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