ロマンティック香る、Genyaのベッドルームミュージック

Review

文: BIG UP! 

BIG UP! ユーザーの中から、今聴きたいアーティストをピックアップ! 今回はGenyaをご紹介します。

甘美な音で酔わせて

ロマンチックだと思った。しかしそこに香るのは、海へ向かって夜道をドライブしたり、大勢の前で跪いてプロポーズしたりといった、主人公が率先して目指すようなロマンではない。墓場まで胸に秘めて持っていきたくなるような、甘美で独占したくなるようなロマンだ。そんなロマンチックを作るアーティストこそ、Genyaである。

彼は福岡を拠点にする、ベッドルームミュージシャンだ。学生時代、ロンドンへ旅したことをきっかけに、2018年5月より音楽活動をスタート。ブラックミュージック感の強いサウンドと日本のフォークや歌謡曲を掛け合わせた、懐かしさと眩しさが交差する音楽を紡いでいる。

Genyaの歌声は、まだ20代前半とは思えぬほど艶っぽく、ひとたびブレスをすると濃密な時間へ一気に引きずりこんでいく。コツコツとひとりで作られた音楽というよりも、隣にいる特別な人に歌いかけているような空気を放っているのだ。「自分しか、このすばらしさを知らないのだ」という特別感こそ、彼の持つロマンティックさの根源だろう。

先日配信が開始された「WHEN YOU CRIED」は、エモーショナルな失恋ソング。雨のジトっとした湿っぽい感じの、彼の声が持つ艶感はよくハマる。これからの季節、ヘビロテ必須なナンバーだ。

こんなアーティストが好きな人におすすめ

・DedachiKenta
・the engy
・Yatto_Aetane
・yonawo

Genya

提供:BIG UP!zine

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