午前五時が描く、曖昧な時間の音楽

Review

文: BIG UP! 

BIG UP! ユーザーの中から、今聴きたいアーティストをピックアップ! 今回は午前五時をご紹介します。

声の響きを活かして

夜明け近づく午前五時というのは不思議な時間帯だ。眠れない誰かにとっては夜の延長線で、早起きな誰かにとってはすでに新しい一日になっている。音楽ユニット午前五時は、まさしくそんな3人組なのだ。長い夜に寄り添う真っ直ぐな思いや晴れやかな朝に合う爽やかなサウンドを鳴らしている。

そもそも午前五時は、エンジニアのYuta Masudaと作詞・作曲を務める米田のエレキギターユニットとして始まった。作品ごとに適したボーカルを迎えていたが、今年の夏より藤 さきが加入。3人体制で動き始めたのである。
藤が正式にボーカルと稼働し始めてからは、より言葉の響きを活かした音楽が目立つ。歌詞をただ歌として聴かせるのではなく、楽器のひとつとして鳴らせる彼女だからこそ、午前五時の音楽性をさらに強固なものにできているのだ。

先日配信が開始された「世界はひとりぼっち」は、シングルとして3作目になる作品。壮大なピアノとミニマムのビートが、ボーカルの孤独感を強調する。寂しさをそっと肯定してくれるナンバーだ。

午前五時

提供:BIG UP!zine

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