新生活の始まりを告げる桜が各地で咲き、心も装いも新たにスタートした4月。今月も主要配信サイトDisney+、Netflix、Amazon Prime Video、U-NEXT、それぞれで配信が開始された話題作4作品をご紹介。今月はDisney+独占配信の『ブロードウェイ ドリーム!』を筆頭にミュージカル映画が多く、不安なことも多い今の時期を音楽の力で乗り越えていくにぴったりのラインナップが揃った。
まずはDisney+で独占配信中の映画『ブロードウェイ ドリーム!』からご紹介。
ドラマ『ハイスクール・ミュージカル:ザ・ミュージカル』のクリエイター、ティム・フェデラーのデビュー小説をもとにしたミュージカルコメディ映画である本作。主人公はミュージカルが大好きなのに中学校の演劇部ではセリフのある役をもらえたことがない、ペンシルバニア州のピッツバーグに住む13歳のネイト・フォスター。NYブロードウェイという夢の大舞台に立つため、オーディションを受けに親友リビーと故郷を旅立つ。
本作で映画デビューを飾ったルービー・ウッドは、難関オーディションを勝ち進み主人公ネイト役に抜擢された期待の新星。プレミアで見せたカラフルなネイルやファッションが個性的な彼はネイトに負けず劣らず、ミュージカルを愛するシアター・キッズ(演劇が好きな子ども)だそう。
「人々がこの映画を観て、ネイトを見て、自分には世界において居場所があるんだと感じてもらいたいです」と語るルービーの、フレッシュながらも唯一無二の存在感を放つ姿にぜひ注目して観てもらいたい。
映画『ブロードウェイ ドリーム!』はDisney+で4月1日(金)より絶賛配信中。
Netflixでは、2021年ベスト映画8選でも紹介した映画『イン・ザ・ハイツ』が4月6日(水)より配信中だ。
実在するニューヨークの街、ワシントン・ハイツの住人たちが、変わりゆく街と世界のなかで遠い故郷に思いを馳せ、寄り添いながら生きる姿を感情豊かに描く。
ブロードウェイで上演されたミュージカルである原作を手がけたのは、類まれなるクリエイティブな才能で今や時代の寵児となったリン・マニュエル=ミランダ。先日発表された第94回アカデミー賞で長編アニメーション賞を受賞した『ミラベルと魔法だらけの家』の音楽も担当している。
劇中歌を収録したアルバムがグラミー賞の最優秀ミュージカルアルバム賞を受賞した『イン・ザ・ハイツ』にとどまらず、リンの生み出す音楽はスクリーンや舞台を飛び出し、多くの人々を魅了してやまない。映画ではハイクオリティな心躍る音楽を余すところなく堪能でき、ブロードウェイの伝統的なスタイルに変革をもたらしたラップ調の楽曲も登場。ラテンのリズムに思わず身体も踊り出したくなってしまう、ミュージカル好きに観てもらいたい必至の1本となっている。
次にAmazon Prime Videoからは、ハリウッドの大スターであるキアヌ・リーヴスのコミカルな姿に大注目の映画『ビルとテッドの時空旅行 音楽で世界を救え!』をご紹介。
『マトリックス』や『ジョン・ウィック』シリーズなど、映画ファンにとってその名を知らぬ者はいないとまで言わしめるキアヌ・リーヴスだが、そんな彼の原点ともいえるシリーズが本作だ。若かりし頃に主演し人気を博した「ビルとテッドの大冒険」(1989)「ビルとテッドの地獄旅行」(1991)に続き、前作から29年ぶりのシリーズ最新作となる。
主演のリーブスとアレックス・ウィンターの2人が、ミュージシャンになった大人のいまも少年の心を忘れないお馴染みのビルとテッドを演じる。タイムマシンで新たな冒険に出る、というシリーズを通したSF要素も健在で、かつ音楽映画としてもシュールなギャグコメディとしても楽しめる贅沢ぶりだ。
自分たちの音楽が将来世界を救うと予言され、その時を待ち続けて早30年。突如として時空の歪みにより人類滅亡まであと77分25秒しかないという事実を知ったふたりは、果たして音楽で世界を救うことができるのか?気になる結末は、ぜひその目で観て確かめてもらえたらと思う。
映画『ビルとテッドの時空旅行 音楽で世界を救え!』は、4月28日(木)より配信開始。
U-NEXTでは、『イン・ザ・ハイツ』同様ブロードウェイミュージカルとして上演され、トニー賞で6部門を受賞、さらにグラミー賞やエミー賞にも輝き、その後映画化された『ディア・エヴァン・ハンセン』が4月8日(金)より配信中。
友達にも家族にも心を開けずにいた孤独な青年、エヴァン・ハンセンが自分に宛てて「Dear Evan Hansen(親愛なるエヴァン・ハンセンへ)」と綴った手紙。同級生のコナーがその手紙を持ち去ってしまうことから繰り広げられる、複雑だからこそ観る者の心に訴えかけてくるヒューマンドラマが魅力だ。
SNSが普及し、人と人との繋がりが以前よりも容易になった分、リアルの関係が希薄になってしまうことが増えた時代。そんな今だからこそ伝えたいメッセージを放つ作品に仕上がっている。
監督を『ワンダー 君は太陽』のスティーブン・チョボウスキーが務めたとあって、優しくもひりつく青春の痛みを活写する手腕が光る。さらに楽曲を『ラ・ラ・ランド』『グレイテスト・ショーマン』など大ヒットミュージカル映画に携わってきたベンジ・パセック&ジャスティン・ポールが担当。心に響く音楽を創り出すクオリティはお墨付きだ。
映画を観終わった頃、何にも囚われない素直な気持ちに満たされる本作。本当の自分を見つけたいと願う、今を生きる現代人にこそ観てもらいたいミュージカル映画となっている。
新たな1年が始まる節目の4月。環境の変化に慣れずエネルギーを使いがちなこの時期だからこそ、映画を観て気持ちを切り替えたり、元気を出したりしてもらえれば幸いだ。
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