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文: 春野 編:riko ito
アーティストの方に特集テーマに沿った楽曲を紹介してもらうプレイリスト企画。今回は、シンガーソングライター/プロデューサー/トラックメーカー/アレンジャーとあらゆる顔を持つ春野が登場。今回の特集テーマ“Best of 2023”のもと、2023年はどんな年だったのかを振り返ってもらい、春野が今年特に影響を受けた楽曲を集めた全10曲のプレイリストを作ってもらいました。
今回、春野が制作したプレイリストのタイトルは『再発見』。プレイリストの中からThe Japanese House(ザ・ジャパニーズ・ハウス)、ghost orchard(ゴースト・オーチャード)、Valley(ヴァリー)、DEAN(ディーン)の楽曲をピックアップし、コメント付きで紹介しています。柔らかな歌声や叙情的なリリックはもちろん、Lo-Fiヒップホップやジャズ、R&B、現代的なポップスといった多彩なジャンルがクロスオーバーしたトラックも春野の作品の魅力。楽曲との共通点も見出せるラインナップとなっています。
PROFILE
春野(はるの)
作詞・作曲・トラックメイキング・ミックス・マスタリングまで自身でおこなうなど、マルチな才能を発揮するネット発の次世代シンガーソングライター・プロデューサー。
これまでに自身でストリーミングサービスやYouTubeなどを中心にオリジナル楽曲を発表・リリースし話題を呼び、2019年よりシンガーソングライターとして本格的に始動。2020年にはEP『IS SHE ANYBODY?』をリリース。同作はiTunesおよびApple MusicのR&Bチャートで1位を獲得した。
ジャズやヒップホップに影響を受けたという彼の楽曲は、Lo-Fiヒップホップやジャズ、現代的なポップスなどをクロスオーバーしたスムースでグルーヴィなトラックが特徴的。その包み込むようなシルキーな歌声と人々の心を揺さぶる叙情的なリリックも人気に火が付いた要因となっている。2023年5月に1st Full Album『The Lover』をリリース。
今年の音楽シーンは、1月初頭リリースのNewJeans 2nd EP『Get Up』にはじまり、回帰 / 再発見の動きが大衆にまで拡がった年だったように感じます。特にアメリカのビルボードチャートにおけるヒップホップ・トラップに食傷気味な反応が増えたのか、ドラムンやガラージのアプローチは増加傾向にあるように感じます。ビートの複雑化(パーカスやキック・スネアの手数を増やすことによって)は今年を語る上で、一つ大きなトピックになりそうですね。
Amber Brain(アンバー・ベイン)によるソロ・プロジェクトであるThe Japanese House。バンド名で「何w」となりますが、めちゃくちゃいいです。当アルバムでは各所に汚れたストリングのリサンプルがあったり、音質の悪い音をどうにか使っていたり、斬新です。
こちらは2022年のリリースなのですが、ビートの複雑化という点でこの曲はぜひ紹介したいなと思いセレクトしました。こういうテクスチャを持った楽曲がポップスに降りてくるまでに2年くらいはかかるのかもしれませんね。
カナダで結成されたインディーポップ・バンドであるValley。彼らのビートもどんどん変なシンコペが増えたりしてる印象があります。「Last Birthday」の時はもう少し2と4(拍目)に重心があった気がしますね…。ドラムンの曲もありますし、今年リリースのアルバム『Lost In Translation』はヘビロテの一枚でした。この中よりお気に入りの一曲の紹介です。
韓国出身のシンガーソングライターであるDEAN。4年6ヶ月ぶりのカムバックでした。トラックのProdはGaldive(ガルダイブ)です。こちらGaldiveのリリースと比べると、ポップスとしての立ち位置を考慮してか、ビートの縦感は控えめにMIXされている印象です。今年っぽいですね。
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