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文: Maika Loubté 編:riko ito
セルフラブについてのコラムのお話をいただいたものの、
いざとなると何を書いたらいいか分からなくなり、思考が停止。
そもそもセルフラブって、なに。
普段からコキ使ってるChatGPT-4に聞いてみた。
以下に一部を抜粋。
「Self love=(自己肯定感)」
「Self loveとは単に“自分が最高”と考えることではなく、
短所も長所も含めた自分自身の完全性を認め、
自分を健康的な自己評価で支えることです。」
「ありのままに生きること」「SNSで流行中」
「ナルシズム(自己愛)とは違う」「それがあれば人生が好転する」。
この文章を書きはじめて数分後、
登録してるBBCワールドニュースから不穏すぎる戦争のニュース。
しんど。しんど。
セルフラブ? 自己肯定感?
そんなこと言ってる場合なのかよ。
日常がどんなに尊く脆いものかってことを思うと、
そもそも自分を大切にしない瞬間があっていいのかよ。
向き合おうと思えば見渡すかぎりのカオス。
どうやって、自分の生活と心を守って、
サバイブしていくの?
セルフラブは、
「居場所」という概念にも近い気がする。
日本でよくいわれる“ハーフ”は長年、
どちらの国へ行っても異国人扱いされることから(私が幼少期だった頃は特に、)
無意識のうちに自分の居場所を作ることを意識するようになるという。
ピアノを弾いて、音楽を作ることで
10代のころは安心できる居場所を作ろうとしていたような。
ミュージシャンになった20代は、
「日仏ハーフ」「宅録女子」などのカテゴライズがあって。
自分はどこにも属せず本当に孤立している、と感じたり。
作品リリースを続けてきた現在は「居場所」をそもそも意識しなくなった。
・(ちょっと前に、漫画でかじった)古典として知られる『徒然草』の中で
坐禅を組んでるお坊さんがこういうようなことを言っていた。
「自分がいるのかいないのか、分からなくなるくらいがちょうどいい。」
700年前の謎発言。それ、どういう感覚なのか。なぜだか気になった。
たしかに「自分」とか、存在なんて、忘れてるようなときがいちばん楽なのかも。
・私事ですが、1歳になる息子の存在はでかい。神様から預かってるこの子。パン生地のように柔らかい怪獣。世界がひっくり返るような感覚。育児の話に限ったことではないかもしれませんが、あまりにも光って眩しい相手と対峙して、我を忘れてしまえるときの幸せは尊い。日々、噛み締める。
・「光って眩しい相手と対峙する」といえば、そういう作品や人に触れること自体いいかも。自分にとってはバッハの音楽、いつ何時でも一筋の光になって、別の世界線へ連れて行ってくれるようなものがある。
このコラムを書いて、
わたしは「自分」を忘れちゃうような、
音楽に没頭して、感化され、
やめられなくなってることをあらためて思い出しました。
その選択を取ったことも、セルフラブの一種だったのかな。
でもセルフラブできないと感じるとき、どうしよう。
今なんとなく思うのは、
自分だけが経験してるライフ、勝手に打ってる鼓動、
「流れている時間=唯一無二の音楽」のようなもので、
それに耳を傾けることができるのは、
自分しかいないから、ただそれを聴けばいいのかも。
決して誰かと混ざることがないから、他人の人生に触れたり、
愛しく思ったり、羨ましがったり、
自分の方がいいかもとか思ってみることでさえ、
生の一部で、美しいことなのかも。
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