大分をレペゼンするillmore × ケンチンミン。音楽で語り合うふたりの地元でしか出せない音|BIG UP! Stars #113

Interview

文: 石角友香  写:44mag78  編:riko ito 

DIGLE MAGAZINEが音楽配信代行サービスをはじめ様々な形でアーティストをサポートしている『BIG UP!』を利用している注目アーティストをピックアップして紹介するインタビュー企画。第113回目はillmore、ケンチンミンが登場。

アーティストが地元拠点で活動することはさほど珍しくなくなってきた現在。多くの著名なミュージシャンを輩出している福岡県にほど近い大分県を拠点に自身のソロ作はもちろん、ポップフィールドとも交流のあるラッパー、ビートメイカーとして活躍する存在はこのふたりを置いていないんじゃないかという、illmoreケンチンミン。illmore × ケンチンミン名義でリリースした2017年のアルバム『UNITED』以来、約6年ぶりにリユニオンしたフルアルバム『dialogue』を2023年11月にリリースすることが決定。その先行配信曲として仙台のヒップホップ・ユニット、GAGLEのラッパーであるHUNGERを迎えた新曲「Do The Right Things 2」を2023年10月11日にドロップした。

ホームグラウンドがあるからこそどんな街にも出ていけるフットワーク、そして緩やかなフッド感。今回はリモートで大分と東京を繋ぎ、彼らのバックグラウンドや出会い、今回のリユニオンに至った経緯やHUNGERを迎えたレコーディングのエピソードなどを存分に語ってもらった。

BIG UP!

『BIG UP!』はエイベックスが運営する音楽配信代行サービス。 配信申請手数料『0円』で誰でも世界中に音楽を配信することが可能で、様々なサービスでアーティストの音楽活動をサポート。また、企業やイベントとタッグを組んだオーディションの開催やイベントチケットの販売や楽曲の版権管理、CDパッケージ制作などアーティスト活動に役立つサービスも充実している。

さらに、音楽メディアも運営しており、BIG UP!スタッフによるプレイリスト配信、インタビュー、レビューなどアーティストの魅力を広く紹介している。

▼official site
https://big-up.style/

NYでラッパーに絡まれてラップに目覚める

ーまずはおふたりそれぞれの音楽的なルーツを教えてください。

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ケンチンミン:

僕は兄貴の影響で基本ロックを聴いてたんですよね。で、兄貴が使わなくなったギターを適当に弾いてたら、僕のほうが音楽に腰入れちゃって中学生ぐらいからバンドを組んで、高校のときはもうロックバンドで食っていくぞみたいな勢いで。オリジナル曲も作ってたんですが、18歳のときになんとなく地元に飽きちゃって。

それでワーキングホリデーでカナダに行って路上で歌ったりしてたんですが、「やっぱりニューヨーク行きたいな」と思って行って。ある日ギターを弾いてたら7人ぐらいの黒人のラッパーに絡まれて、僕のギターに合わせてフリースタイルでラップし始めて、「ラップかっこいい!」ってなったんですね。

ーアーティスト的にはどんなヒップホップに触れてきたんですか?

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ケンチンミン:

そのときシェアハウスで一緒に住んでいたルームメイトがヒップホップ好きで、一発目に聴かせてくれたのがTHA BLUE HERBの「サイの角のようにただ独り歩め」って曲で。それまでSOUL’d OUTとかキングギドラには馴染みはあったんですけど、「世の中にはこういうヒップホップがあるのか」っていうのですぐにNujabesを聴いたりして、どんどんヒップホップに飲み込まれていって。日本に帰ってきたらバンドよりラッパーになりたいっていう意識になって、それからラップのキャリアが始まった感じですね。

ーillmoreさんのルーツは?

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illmore:

僕は家族がやっていたこともあってクラシックを聴かされていて、その流れで自分もチェロを習っていた時期もあって。あとは母方の親戚のおじさんたちがブルースをやってて、ブラックミュージックとかもすごい好きだったんですね。そういう意味では小さい頃から身近にいろんなジャンルの音楽がある中で育って。

で、中学校ぐらいまでは洋楽のロックを聴いていたんですけど、LINKIN PARK(リンキン・パーク)とかLIMP BIZKIT(リンプ・ビズキット)とかのミクスチャーに出会ってそこでラップを知って、ヒップホップはEMINEM(エミネム)が入り口でした。最初聴いたときはお経みたいだなと思って違和感と衝撃があったんですけど、ラップの中毒性だったり、トラックが同じループですごいかっこいいっていう魅力に気づいて、ヒップポップに夢中になっていったって感じですかね。

ーおふたりとも故郷である大分で活動されてるわけですけど、大分で活動する理由はどういうところですか?

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ケンチンミン:

そこまで深く追求したことはないんですけど、僕の場合、日本のヒップホップを知ったきっかけがTHA BLUE HERBで、カルチャー的に「東京じゃないところでやれてるんだ」みたいなところはあります。それでTHA BLUE HERBからすぐB.I.G.JOEを聴いて、「北海道でやってるこんな全国区な人たちがいるんだ」っていう部分と、USだったら当然のようにサウスのラッパーだったりニューヨークのラッパーだったりが地元をレペゼンしてることが割と多いよなあっていうところがあって。東京も楽しいですけど、いつも体力削られちゃうというか(笑)、単純に地元が居心地いいっすね。

あと、特にillmoreのビートを聴いてて思うのが、どっかに大分の風情を感じるというか、やっぱ大分にいるからこそ、流れてる空気感とか時間とかが反映されてるんじゃないかなとは思います。
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illmore:

僕は大分にめちゃくちゃこだわりがあったわけでは正直ないかもしれないです。とにかく地元が好きだったっていうのと、純粋に地元だから落ち着くなって。でも僕はケンチンミンみたいに外にアクティブに出るとか(笑)、飲みに行くとかもあんまりしないタイプだし、外に出るのもスタバで作業することが多かったくらいなので、大分をレペゼンしてるぜって感覚とは違うのかなとは思ってて。全く知らないところに足を踏み入れて人脈を開拓して新しい友達を作るのが苦手で黙々と家でビートを作ってたら、ケンチンミンが唯一気づいてくれて、表舞台に引っ張り上げてくれた感じですね。

サンクラで知らぬうちに出会い、スタバで再会。コラボ作リリースへ

ーおふたりの作品には2017年のアルバム『UNITED』がありますが、出会いはどんなきっかけだったんですか?

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ケンチンミン:

illmoreが一個下で、たしか大分のストリートというか、クラブイベントに出始めたタイミングがほぼ一緒だったんですよね。俺がちょっと早かったのかな?
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illmore:

早いと思いますね。僕の中でケンチンミンはもう完全にずっと出てるっていうイメージだったんで。
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ケンチンミン:

僕はニューヨークから大分に帰ってきてすぐレコード屋でバイトしてたんですよね。そのレコ屋にいたらいろんなプレイヤーの人が来るんで、そこで出会った人に呼ばれて、イベントのキャッシャーとかをさせられてて。でもそのイベントのクルーの一人にマスラオってやつがいて、そいつのバックDJがillmoreとKazukiってやつで、なんかのイベントで初めて会った記憶はありますね。僕もその頃にはマイク持ってライブするようになってたんですけど、フリースタイル仕掛けてillmoreがすげえ嫌な顔してたの覚えてる(笑)。
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illmore:

僕は一方的に知ってましたけど、ガッツリ話したというよりは、そのときは軽く挨拶した程度でしたよね。

ーそこから一緒に音源を作るようになるにはどんな共感があったんですか?

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illmore:

僕はその頃大学生で、ビートメイカーというよりDJとして活動している時期だったんですけど(※註:当時はillmoreとは別名義)、地元の先輩のDJたちの間でよくある「お前の音楽はヒップホップじゃない、こっちがヒップホップだ。お前のはストリートじゃない」みたいなのが面倒くさくて、音楽を楽しめなくなっちゃってたんですよ。
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ケンチンミン:

僕はもともとヒロキ(illmore)をDJでブッキングしてたんですよ。でも(illmoreが)「最近DJはやってない」みたいな感じで、いよいよ会わなくなったタイミングがあったんですね。で、ちょうどその頃SoundCloudで“大分 ヒップホップ”で検索してたら、illmoreってやつが出てきて、「この人かっこいいな」と思ってたんです。そんなタイミングでスタバでビート作ってるillmoreと偶然再会して、「最近SoundCloudでillmoreっていう大分のヤバい人いるんだけど知ってる?」って聞いたら、「そのillmoreは僕です」みたいになって(笑)。

ーサンクラで出会っていたと。

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ケンチンミン:

そっからまた1年ぐらい空くんですけど、僕はその前に大分の広告代理店の社長と立ち上げた〈Sollin’ Records〉っていうレーベルで最初のミニアルバムを出したりしてて。でも、そこでは音楽以外のファッションショーのMCとかもさせられててすっげえ嫌でやめたんですよ。で、そのタイミングで本当に好きなことだけをやろうと思ったときに、やっぱB.I.G. JOEやTHA BLUE HERBから影響を受けた僕としては地元のやつとやりたかったのと、音の雰囲気が好きだからillmoreと一曲作ろうって思って。「この街で生きてる」っていう今も歌い続けてる曲を作って、地元限定でリリースしたんですけど、そこがケンチンミン × illmoreのスタートだと思います。そのタイミングでillmoreとDJ KROくんとDJ AKITOくんが〈ChillySouce〉ってレーベルを組んで誘ってくれたので、そのレーベルに入って、『UNITED』をリリースしたっていう流れだったと思います。

ーillmoreさんはケンチンミンさんの勢いに押された感じはあったんですか?

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illmore:

そうですね。僕が初めてビートを作ったときのビート集みたいなやつをフリーで配信したんですよ。そのときにダウンロードして、リアクションと一緒に20曲ぐらいあった中の10何曲に「ラップ乗せたよ」ってデータを送ってくれたんです。
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ケンチンミン:

あったね! そうだ、それ抜けてたわ。
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illmore:

まだ誰にもラップもしてもらってない時点でビートテープを出したら、声が入った作品みたいなやつが届いて、わーってテンション上がって。ちゃんと制作するようになったのはそこからですかね。僕はあまり自分から心を開かないタイプというか(笑)、 あんまりガツガツいけない感じなんで、常に気にかけてくれて、先導してくれてましたね。

ーケンチンミンさんはillmoreさんのビートにどういう魅力を感じてたんですか?

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ケンチンミン:

やっぱこのクオンタイズ(※註:不揃いなリズムを補正すること)されてない絶妙なゆるさっていうか、「俺が絶対一番うまく乗っけれるわ、これ」みたいなビートが多いというか(笑)。あとillmoreの曲って完全にピカーン!って明るくないんですよね。ちょっと曇ってたり雨が降ってたり、雨も土砂降りじゃなくて小雨のイメージなんですよね。例えば小雨が降ってる田舎町で車に乗ってて、フロントガラスに滴が落ちてそれがつーっと下に流れていくような刹那をビートの中に感じるというか、そこが彼の音楽の好きな部分ですね。

ーillmoreさんはクリティカルにこういう人を目指してとか、まだない新しいものを作るというよりイメージや情景から作るタイプですか?

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illmore:

いろいろ考えると作れなくなっちゃうタイプって気づいたんで、最近は本当に何も考えてないかもしれないです。作業を始めてみて、こんな感じにしたいなあっていうのに身を任せる感じで進めていきますかね。ざっくりと暗いか明るいかぐらいだけ決めるときもありますけど、最近はとにかくスタジオに入って自分と向き合って、思ったまんま作ろうって思ってやってます。

コミュニケーションの手段は音楽。新曲の制作背景

ー今回の「Do The Right Things 2」について具体的にお伺いするんですが、ふたりでやること自体がリユニオン的な意味合いがあるんですか?

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ケンチンミン:

そうですね。リユニオンした感じで、改めてやろうとなりましたね。

ー6年ぶりに音源を作ることになったきっかけは?

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ケンチンミン:

俺が今年(2023年)の3月にオーストラリアに2週間行って、MV撮ったりドキュメンタリー撮ったりしてたんですよ。それは僕にTHA BLUE HERBを聴かせてくれたヒカルってやつと10年ぶりに会って曲を作ってみる企画だったんですけど、そのときillmoreが日本から「よかったらビート使ってください」みたいな感じで送ってくれて、「またアルバムも作りましょう」って言ってくれたのが始まりだったっけ?
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illmore:

僕が去年ぐらいから結構メンタル的に食らってて、何やってもビートが組めない時期があったんですね。それを誰に相談できるわけでもなく悩んでたんですけど、今年の3月か4月ぐらいにAile The Shotaくんっていう、僕が曲を作ってるアーティストが大阪のワンマンライブにゲストで呼んでくれて一緒にライブをして、その流れで僕の作品に参加したいって言ってくれてたから、大分に来て制作したことがあったんです。大分来て一緒に僕のスタジオで作るんだったらケンチンミンを誘いたいと思って、そしたら実はShotaくんもケンチンミンさんを誘いたいと。それで大分で一回3人でセッションをして、僕のスタジオで曲を作ったんですけど、その出来事が救われたきっかけになったんです。

ーなるほど。それがきっかけになって今回のリユニオンに至ったと。

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ケンチンミン:

3月の中旬ぐらいにマジで作ろうってなって、3月の後半ぐらいに今回のアルバムのほとんどのビートがどりゃ!って送られてきたんですよね。で、僕もそれにどりゃ!って返したっていう流れ。
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illmore:

そのときに僕も一気に復活して、一気にビートが組めて、一気にケンチンミンに送るって感じで。それで返ってきた曲を聴いたら「あ、ケンチンミンも悩んでるんだな」みたいな、リリックに食らったりして。何か話したわけじゃなかったけど、お互いに同じようなことを悩んでたり、そういうのを曲のラリーで知るみたいなのもありましたかね。

ー『UNITED』のときはケンチンミンさんがラップを乗せて送るっていうパターンだったし、2人とも音楽で語ってますよね。

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illmore:

そうですね(笑)。そうかもしれないです。

ーところでなんで「Do The Right Things」に“2”ってついてるんですか?

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ケンチンミン:

これは完全に後付けなんです。まずHUNGERさんとの出会いから話すと、大分で<WAGNER PROJECT>っていう、ヒップホップに特化したイベントが3年前から開催されてるんですけど、今年はHUNGERさんが大分の若手ラッパーのレコーディングをちょっと見てあげるみたいな企画で来てたんです。そのとき初めてHUNGERさんに会って、HUNGERさんも僕たちのことを認識してくれてて。僕のやってる居酒屋で一緒に飲んでいろいろ共鳴するところもあって、「曲ぜひやりましょう」みたいな流れで、連絡先を交換してそのときは終わったんですね。

ーそのときはまだ具体的に何をやるかは決まってなかったんですね。

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ケンチンミン:

で、この「Do The Right Things2」のヴァースって割と〈ChillySouce〉をやめてすぐぐらいのときに書いて。僕の中ではHUNGERさんって仙台をレペゼンしてる憧れのフッドスターっていうのがあったんですよね。なおかつ攻撃的じゃない優しいラップができる人っていう認識があって、この1ヴァース目を書いた後に、「絶対これはHUNGERさんと一緒にやりたいな」と思ってラブレターを送って「一緒にやってください」って言ったら「すごいいい曲だね」っていうことで歌ってくれたんです。

ーめちゃくちゃいい話。

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ケンチンミン:

今回のアルバムは、フィーチャリングする人みんなに会いに行って作ろうと思って、レコーディングしに仙台に行ったんですよ。そしたらHUNGERさんと同い年の仙台のラッパーのSHOWGOさんを紹介してくれて。話してるうちに「今回の曲のタイトルなんて言うの?」って聞かれたので「『Do The Right Things』っていう曲で」って言ったら、SHOWGOさんたちも「Do The Right Things」ってヴァイナル出してて。RINO LATINA IIさんとか鎮座DOPENESSさんとかHUNGERさんも入ってて、まさかだったんですよ。「これまずいな」と思って「2にしようよ」っていう(笑)。

ーケンチンミンさんの1ヴァース目からグッときます。

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ケンチンミン:

それこそコロナとかいろいろあったじゃないですか、この数年。嫌われなくていい人が嫌われたりとか、なんで揉めてんのかわかんない状況みたいなのは昔からあったんでしょうけど、今は携帯の画面から人のいいところも嫌なところも見えやすくなっちゃって、考えなくていいところまで考えちゃうみたいなところがある。けど大事なのは誰が正解とかどいつが間違えてるとかじゃなくて、自分が正しいと思ってることを正しいと思いながら行動していくことだなと思ってて。そういう攻撃的じゃないニュアンスで曲にしてみたかったっていうので、自分のリリックを書いてるし、HUNGERさんにお願いしたいと思ったっていう感じですね。

ーHUNGERさんのヴァースは話すニュアンスに近くて、しかも内容も近しい感じで泣けます。

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ケンチンミン:

いや、これが「新鮮な気持ちでいたいからデモは聴かずに、当日聴きます!」みたいなやりとりを事前にしていたので、仙台にレコーディングに行くまでHUNGERさんのデモを聴けてなかったんですよ。なので、どんなものができてるのかもわからず。HUNGERさん、リリック3パターンぐらい書いてたらしくて、その中の一つが採用されてるんですけど、仙台っていう見知らぬ土地の見知らぬスタジオっていうのもあって、最初の衝撃は凄かったですね。HUNGERさんは僕らより先にスタジオ入りして、そっからプリプロ録り始めてて。僕らがスタジオ入りしたらレコーディングブースでRECしてたんですけど、僕らはエンジニアブースから聴いて、「わー! HUNGERじゃん!」ってなったんですね(笑)。
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illmore:

アガりましたね。
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ケンチンミン:

一瞬、曲の方向性とか何も言えなくなるぐらいヘッズに戻った瞬間でしたね。衝撃的でした。

ーillmoreさんはどうでした?

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illmore:

僕も本当に言葉にできなかったですね。改めて一緒に曲やってるんだっていう感動と、僕はケンチンミンがHUNGERさんと<WAGNER PROJECT>で繋がる前に、RedBullのスタジオでKOJOEさんと僕とHUNGERさんとMitsu the Beatsさんと4人で生放送でビートメイクをするみたいな企画でHUNGERさんとはリンクしてて。そのときにいい感じに今後楽曲でリンクできたらいいねみたいな話もしてたから、6年越しぐらいでお会いして、アルバムにも参加してもらえて感慨深かったです。レコーディング以外にもHUNGERさんが思う仙台の重要箇所をほぼ全部紹介してもらったんで、若かった自分に言ってやりたいなって思いますね。
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ケンチンミン:

HUNGERさんのヴァースで《大切にしてるバイナルは 日に日にさ愛がます 腐食しない残りのメモリーは不織布に入れたCD-Rくらい 俺の頭はきりきりまい》っていうフレーズがあるんですけど、HUNGERさんでも頭がきりきり舞いになっちゃうことがあるんだなっていうのが印象的で。全体の歌詞を初めて聴いたときも「やっぱりHUNGERさんは優しいな」と思いました。

ーピアノのループが印象的ですが、この着想はどういうところから出てきたんですか?

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illmore:

これはまさに、自分がかなり精神的に落ち込んでるところから立ち上がる最初の時期ぐらいにできたんです。さっきケンチンミンも言ってたんですけど、僕の曲ってあんまりスカッと晴れてるのがないっていうのは自分でも思っていて。それは意識して作っていた部分もあったので間違いないんですけど、今回のこの「Do The Right Things 2」のビートに関しては雨は降ってないっていうか、僕の中ではあんま僕らしくない、ポジティブなビートが組めた第一発目って感じだったんです。だから僕の中でも新しい感じのものが組めたし、今回のアルバムにつながるすごくいい助走になりましたね。これができてから他のやつもできたみたいな流れもあるから、すごく大事なビートです。

ー最後に今後の活動について教えてください。

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illmore:

12月1日には、THA BLUE HERBと、今回もフィーチャリングしてもらってるBUPPONくんをゲストに呼んで、illmore・ケンチンミンの3アーティストでアルバムのリリースパーティを大分で開催します。あとは全国いろんな場所も周りたいなと考えているところです。2人で動くのはその予定と、アルバム単位じゃなくシングル単位でもいいんでコンスタントにリリースを引き続きやっていけたらなあとは思ってますね。

RELEASE INFORMATION

illmore, ケンチンミン, HUNGER New Single「Do The Right Things 2」

2023年10月11日リリース
Format:デジタル配信

▼各種ストリーミングURL
https://big-up.style/5UcCQeR3o5

EVENT INFORMATION

illmore/ケンチンミン イベント出演情報

◾️2023年10月21日(土)at 大分・CLUB FREEDOM(ケンチンミン)
◾️2023年10月24日(火)at 大分・LANG disc(illmore&ケンチンミン)
◾️2023年10月28日(土)at 京都・WORLD KYOTO(ケンチンミン)
◾️2023年11月2日(木)at 長崎・MOSH(illmore&ケンチンミン)
◾️2023年11月12日(日)at 名古屋 24PILLARS(illmore&ケンチンミン)
◾️THE KORNER FES
2023年11月19日(日)at 沖縄・COZY BEACH CLUB FND(ケンチンミン)
◾️2023年11月27日(月)at 沖縄・bar FUNKEY(ケンチンミン)
◾️THA BLUE HERB大分公演
2023年12月1日(金)大分・AZUL(illmore&ケンチンミン)

BIG UP!

『BIG UP!』はエイベックスが運営する音楽配信代行サービス。 配信申請手数料『0円』で誰でも世界中に音楽を配信することが可能で、様々なサービスでアーティストの音楽活動をサポート。また、企業やイベントとタッグを組んだオーディションの開催やイベントチケットの販売や楽曲の版権管理、CDパッケージ制作などアーティスト活動に役立つサービスも充実している。

さらに、音楽メディアも運営しており、BIG UP!スタッフによるプレイリスト配信、インタビュー、レビューなどアーティストの魅力を広く紹介している。

▼official site
https://big-up.style/

BIG UP!のアーティストをセレクトしたプレイリスト
『DIG UP! – J-Indie -』

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illmore(イルモア・写真左)

大分を拠点に活動を展開するビートメイカー/プロデューサー。ビートメイク・グランプリ『BEAT GRAND PRIX』で2015年、2016年と2年連続で決勝に進出し注目を集める。

2017年には、地元の盟友ラッパー・ケンチンミンとのコラボアルバム『UNITED』をリリース。さらに、ラッパー・KOJOEが同年にリリースしたアルバム『here』へ6曲の楽曲提供を行った。11月には、自身の1stアルバム『ivy』を〈Manhattan Records®〉からリリース。同作にはKOJOE、おかもとえみ、SHOHEY from THREE1989、CHICO CARLITO、BASIらが参加し好評を得る。

2020年には、台湾ネオソウルシンガー・LINIONやシンガポールのシンガーソングライター・Joie Tan、LAを拠点にするシンガー・Devin Tracyなど海外アーティストとのコラボ作を連続リリースし活動の幅を広げた。

その後もSARA-J、Skaai、Rin音、Kazuki Isogai、sankara、RUNG HYANGなど、さまざまなアーティストへの楽曲提供やコラボレーションも精力的に行っている。


ケンチンミン(写真右)
ヒップホップシーンに突如現れた大分県出身のラッパー。ニューヨークで音楽活­動中にラップに出会いキャリアをスタートさせる。

帰国後は、地元大分のクラブやライブハウスなどに出演し、2013年9月に100枚限定でリリースしたミニアルバム『NARCISM』は地元大分だけで即完売。2017年に“ケンチンミン × illmore”名義でリリースされたコラボアルバム『UNITED』が発売後プレミア化するなど話題となった。

その後も唾奇、GADORO、BASIなどのアーティストたちとの客演も経て2019年に1stアルバム『RUNT』をリリース。大胆な表現と、繊細なメタファーが光るリリック、鼓膜にスッと入り込むスムースなビートが魅力。ライブは毎度熱狂に包まれる。
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