思考・表現を追求するRICK NOVAを動かすものとは | Newave Japan #46

Newave Japan

文: 久野麻衣  写:遥南 碧 

DIGLEオススメ若手アーティストのインタビュー企画『Newave Japan』。46回目は音楽・ファッションなど多方面で活躍し、新作EP『PHENOMENON』をリリースしたラッパーのRICK NOVA。

ラッパー・RICK NOVAは縦横無尽に表現を追求し、この世界を様々な角度から楽しんでいる。

ヒップホップという枠に括られない楽曲群やTaeyoung BoyKKと共に活動するヒップホップクルー・MSN(メセン)、ファッションブランド「QUAETERRO」の展開など幅広い活躍をみせているが、どれもが彼の伝えたい事を表現する場だ。

確かな信念を持ち、日々思考を巡らす彼が自身のルーツや表現について語ってくれた。

父からの影響

ー音楽に関する原体験を教えてください。

一番古い記憶は50Centの「Candy Shop(feat. Olivia)」です。小さい頃サッカーをやっていたんですが、その時車で流れていたのがこの曲で。お父さんが好きで、ノリノリで歌っていたんです。

ーお父さんは音楽好きだったんですか。

好きでしたね。車の中では常に音楽が流れていました。ヒップホップよりはR&Bやソウルシンガーをよくかけていましたね。今でも、その当時耳にして懐かしさを感じる曲がお店で流れていることがあるんですが、曲名がわからないのでShazamして改めて知ることがよくあります。

ー自分で意識して音楽を聴くようになったのはいつ頃ですか。

小・中学生の時は、みんなが聴いている音楽のよさを共感できなくて、おのずとお父さんが流していたような音楽を聴くようになってました。お父さんはナイジェリア人なので、UKやUSの英語の曲だけじゃなくナイジェリアの公用語のイボ語・エド語で歌われている曲も流していて。全然意味を理解できなくてもリズムや音のキーが気持ち良くてそういう曲ばかり聴いてました。

ー音楽を聴く上で、体に馴染むかどうかというのは大事だったんですね。お父さんの感性もきっと同じなのかなと思いました。

そうですね。あんまりテンション上がらないときや、家族で災難があったときでも、お父さんがいつも Akonの「Smack That」を繰り返しかけるんです。そうすると「またこれかよ!」って笑いが起こるのが定番になっていて、率先してかけて笑いをとっていたんです。そういう思い出もあって、めちゃくちゃ好きな曲です。

生まれも育ちも日本ですが、当時は“日本にいる黒人”という意味であまり馴染めなくて。小さい頃の自分を見たらそりゃこういうの好きになるなって納得します。だからナチュラルに今があるんだと思います。

ーお父さんからの影響は大きいんですね。

お父さんも自分も熱くなりやすいところがあって、AUGUST 08の「Father Issues」を聴くと心に来るものがあります。この曲はもう音楽を超えちゃってるんですよね。そういう曲は自分が集中したい時、大事なことがある時に聴く音楽で、普通に好きな曲とはちょっと違います。

ー「音楽を超えちゃってる」曲というのは?

説明しがたいですね。歌詞がよくても、音が自分の思うものじゃなかったらそうならない。そういう曲を聴くと泣けてくるし、映像が想像できるんですよ。ずっとそんな音楽を探しているし、そういう音楽を作るためにやり続けようと思ってます。たまにしょうもない曲もやってますが(笑)

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この記事を作った人

WRITER

久野麻衣

DIGLE MAGAZINE 副編集長

PHOTOGRAPHER

遥南 碧

パンク、ブラック、ロックが好きな大阪出身のエモグラファー。「愛が見える写真」、「音が聞こえる写真」を撮ります。もっと色んな写真を見たいなと思ったらWEBサイトも覗いてなー!お仕事のご相談もお気軽に!

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不思議でどこか愉快。そんな彼が創造する音楽は、言葉では表現しきれない程の複雑なパズルのピースをハメ合わせて作られている様だ。そしてシンプルに突き刺さるリリックを用いて独自の言葉遣いで己の価値観を提示する表現者でもある。

1st EP である C.C.C(Chameleon Changing Color)は、喜怒哀楽を上手く表現し絶妙な雰囲気を落とし込んだ作品として多くの支持を得た。2018 年 10 月に EP「Unknown Paradise」をリリース。リリース後多数のメディアやテレビ、ラジオにも出演し、2019 年 1 月には、「DIRTY CLEAN」EPをリリース。スムースなラップと RICK NOVA らしさが存分に出ており、朝から夜までをテーマにとても聴きやすい作品に仕上がっている。

最近では、音楽活動の他にモデルや役者等の活動にも勢力的で、幅広く活躍しており、多岐に渡って挑戦をし続けているバナナが大好きな表現者。

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