Sleaford Mods、パレスチナ人のスカーフがステージに投げ込まれライブを中断

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文: Mao Ohya  編:Mao Ohya 

ノッティンガム出身のポスト・パンクデュオ、スリーフォード・モッズ(Sleaford Mods)が観客からパレスチナ人のスカーフがステージに投げ入れられたことを受け、セットを早めに終了した。彼らは自分たちの音楽とライブは政治の場ではなく、すべてのファンが音楽を楽しむための場であるべきだと主張している。

イングランド中部の工業都市ノッティンガム出身のジェイソン・ウィリアムソンJason Williamson)とアンドリュー・フェーンAndrew Fearn)によるポスト・パンクデュオ、スリーフォード・モッズSleaford Mods)が、11月3日にスペイン・マドリードで開催された公演中に、観客からパレスチナ人のスカーフがステージに投げ入れられたことを受け、セットを早めに終了した。彼らは「どちらかの側に立つことを求めるな」と公言し、自分たちの音楽とライブは政治の場ではなく、すべてのファンが音楽を楽しむための場であるべきだと主張している。


スカーフが最初に投げられたとき、スリーフォード・モッズは「Nudge It」を演奏していた。その後、スカーフは観客に戻されたが、もし同じことが再び起こった場合はコンサートを中断するとジェイソン・ウィリアムソンは述べた。曲は一時再開されたが、スカーフが再度ステージに投げ入れられたため、公演は一時中断され、そのまま終了した。この時点でライブは約90分行われており、セットリストにはまだ数曲残されていた。


彼らはその後、自身のSNSを通じて、起きた出来事について言及している。「俺たちが何も考えていないのに、ギグでどっちの側につくかなんて聞かないでくれ。俺たちはミュージシャンだ。俺たちの仕事は音楽を届けることだ。戦争について俺たちが知っている唯一の真実は、俺たちみんながそうであるように、早すぎる死にうんざりしているということだ。どんな信念のもとでも、誰であろうと、殺されることには反対だ。」


この投稿について、ファンたちの間では困惑と失望が広がり、SNSでは様々な意見が交わされている。バンドの決断を支持する声もあり、音楽イベントを政治的声明から離れた楽しい空間として保持すべきだという意見が目立つ一方で、社会的・政治的なメッセージを音楽を通じて表現することの重要性を訴える声もある。Sleaford Modsは音楽を通じて社会的なコメントを発してきたが、今回の件に関しては明確に距離を置いている。彼らはファンに対して、音楽イベントはあらゆる形の差別やヘイトから解放された場であるべきだと呼びかけている。今後のライブでは、同様の事態を防ぐためのセキュリティの強化も検討されているとのことだ。

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