Yosac OWLが生む音の快楽

Review
BIG UP! ユーザーの中から、今聴きたいアーティストをピックアップ! 今回はYosac OWLをご紹介します。

3人だから成立するグルーヴで

大阪を拠点に活動する3ピース・オルタナティブ・ソウルバンド、Yosac OWL。バンド最初期に誕生した重要曲であり、すでにライブでは支持を集めている1曲『Shadow Moon』が配信リリースされた。

ソロ活動も行うソウルシンガー・志波太朗がドラムボーカルを務めるこのバンド。3ピースという、バンドとしての最小形態にほど近い構成が生むのは、過不足ない均衡を保った豊かなグルーヴである。それぞれの手が届く範囲を互いに知り尽くし、余白を残しながら、自身が必要な部分を的確に見極め、美しく飾る。この『Shadow Moon』はスローテンポのメロウチューンであるゆえに、技術はもちろん、高校の同級生であるという彼らだからこそ噛み合う呼吸によって成り立つバランス感がより際立つ。

夜の闇と月の光、風と水面の揺らぎ、そのすべてが身体を包み込むような没入感を煽りながら、音楽が持つ快楽へとどっぷり誘い込んでくれる1曲だ。

音に酔う、という言葉を体現するような、快い高揚と陶酔を纏ったこの楽曲。いつもより少し五感が高ぶる夏の夜に、身を委ねたい音がここにある。

Yosac OWL

SNSで記事をシェア

SNSフォローで
最新カルチャー情報をゲット!

閉じる